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プログラミングでメシが食えるか!?

ネットオークションでバイオリンを購入

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相変わらずあれこれと忙しいのですが、趣味ネタは書いておかないと自分で忘れてしまうので・・・

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突然ですが、バイオリンを購入しました。高校時代に室内楽部に所属していて、その3年間だけはそれなりに弾いていたのですが、先輩に教わっただけでしたし、その後もほとんど弾いていなかったのでした。最近部屋の整理をしていて、奥深くしまい込んでいたバイオリンが出てきたので、弾いていたら息子が興味を持ち、後で紹介しますが2台あるうちのまともな方を息子に貸し、パッヘルベルのカノンを一緒に弾けるようになろう、とやり始めたのでした。

私はもう一台のバイオリンでも良かったのですが、全く使う機会がなくなった鉄道模型を手放したりしてできたお金を使って購入してみました。

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ネットオークションで購入し、運送中に倒れると嫌なので、駒は外して送ってもらったのですが、魂柱が倒れて届きました。魂柱は表板と裏板の間にはさんであるだけなので倒れやすいのです。倒れると普通は専門店に持っていって立ててもらうのですが、3千円から5千円かかります。魂柱の位置は重要で、音色・弾きやすさはもちろん、下手に立てると表板が歪んだりします。

まあ、私は高校時代から魂柱は自分で好きなように立て直していましたので、とりあえず細長いマイナスドライバーで立てておきました。

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弓も2本持っていたのですが、余りにも古いのと、どちらも状態があまり良くないので、これまた一緒にオークションで購入。ヘルナンブコのように見えて、実はカーボン製です。

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高校時代、肩当ては嫌いで使わなかったのですが、息子には使うように教えたので、自分の分も買ってみました。これはなかなか使いやすい感じです。息子用にももう1つ評判が良いものを買っておきました。

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松脂も2個あるものの、どちらも何度か溶けていて、まあ、松脂は高級品でもそれほど高いわけではないので、評判が良いものを買ってみました。ケースが豪華です。

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ということで、魂柱も立ててとりあえず音が出る状態になった感じです。

ちなみに、弦楽器専門店に行くと、趣味で楽しむとしてどのくらいの楽器が良いかと質問すると、本体が20万、できれば30万円を超えると選択肢が多くなり、弓が10万円〜15万円、ケースが5万円と、合計40〜50万円あれば気に入るものを選べます、と言われます。確かに30万円を超えるくらいの楽器が一番多く売られている感じですので、その辺が売れ筋なのかも知れません。

高校時代に、幼い頃から習っていた先輩のバイオリン本体が確か20万円くらいだったと思いますから、物価を考えると30万円はそれほど高いわけではないのかも知れませんね。ロードバイクでも私の年代のメタボのおじさん達が買うのは大体30万円以上ですし・・・。

とはいえ、長く続くかどうか分からない楽器に40万円も出すのは難しいですし、普及品クラスの楽器は手放すときにかなり価値が下がります。

ということで、私が買ったのはネットオークションで本体+ケースが6.1万円、弓が1.8万円の1割引で、8万円くらいです。いずれも中国製です。中国製も今どきは品質が悪いものばかりではなく、高級品もかなりあるのです。まあ、オークションで8万円くらいとなると、イマイチなものが届く可能性もありますし、今回のように魂柱が倒れているだけでも初めての人だと大変なことでしょう。私の場合は高校時代からバイオリンの改造をしていましたし、ダメなら改造の素材として、と思っていましたので、予想よりはるかにまともなものが届いて大喜びなのでした。自分で魂柱が立てられない人はやっぱりお店で試奏して買う方が安心ですね。

ちなみに、このバイオリンはニコロ・アマティモデルとして売られていました。ストラティバリウスモデルやガルネリモデルに比べると見かけませんが、アマティモデルはややハイアーチで、ボディも小さめのものが多く、音量や迫力よりは甘い音色と言われています。私は昔からハイアーチの方が好きで(安物は熱で曲げるので平べったいものが多かったこともあり)、音量も要らないので、繊細なアマテイモデルで。雰囲気はアマティっぽいところもありますが、うるさいことを言えばちょっと違うところも結構あります。。

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3台を並べて見ました。

真ん中が高校1年で部活に入って数ヶ月経ったときに購入したスズキバイオリンの一番安いモデルです。もちろん、買ったときは普通の見た目でしたが、いかにも安物という感じの外観が気に入らず、塗装を剥がして塗り直そうと思ったら、スクロールの先端がプラスチック製でショックを受け、どんどん改造して最終的にはバロックバイオリン風にしてしまいました。

右は、せめてプラスチックを使っていない楽器が欲しいと、近所の交流のあった高校の部室に放置されていた、ネック先端が折れたバイオリンをもらってきたものです。こちらもスズキバイオリンですが、当時でも結構年期が入ったもので、それなりに古いものでしょう。膠を使って自分で直し、もちろん塗装もやり直しました。こちらは指板が白い木に黒い化粧板を張ったものというのが気に入らず、指板は真ん中の方と交換しました。フィッティングパーツは高級品を頑張って買いそろえ、紫檀製で高そうに見えます。

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1本目はトラ目もないので、とにかくアンティークな感じに、と、裏板には絵を描いたり・・・

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横にも絵や彫り込みを。。これを見た先輩の悲しそうな顔・・・。OBとの合同練習でも呆れられました。
なお、板も風化させようと、様々な薬品で痛めつけ、枯れた音を狙ったのですが・・・大きな音が出なくなってしまいました。でも、最近弾いてみると意外と復活していたので、木が良い感じに熟成されたかも知れません!?

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2台目は普通の高級バイオリン風が狙いです。塗装も数回塗り直しましたが、上手な先輩が使っていた楽器に似た雰囲気を目指して塗りました。

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少しはトラ目も出ていて、同じスズキバイオリンでも古いものは材料が良かったのでしょう。

そうそう、新しく買ったバイオリンは裏板が1枚板ですね。

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横板も少しトラ目が出ています。今回の中国製の方がトラ目は立派です。こうやって見るとネックのセット角が違いますね。右のスズキバイオリンの方が寝ています。起きている方が張りの強い音になります。

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さて、中国製バイオリンですが、どうせ倒れて届いた魂柱、気兼ねなく調整するか、と、根柱立て(工具)も買ってみました。高校時代は細長いマイナスドライバーを加工して自作しましたが、今どきはドライバー単体だと結構高いものしかなく、ちゃんとした工具を買ってみたところ、とても使いやすくてビックリ。

ついでに、高級機によく使われているコンパクトタイプのアジャスターと、駒、魂柱も注文。駒と魂柱は特殊な塗料をしみこませて鳴りを良くしたと書かれていたものにしてみました。

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駒は高校時代にも加工しましたが、結構面倒なのです。高さが大きめに作られているのと、足の部分も自分のバイオリンのカーブに合わせて削る必要があります。本当はもう少し細かいところを加工したいところですが、あまり時間がなかったので、また今度。

魂柱も両端が少し傾いているのと、木目の方向を注意して作ります。

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魂柱立てはこうやって使います。f字溝から入れて、表板と裏板のカーブのところで立てます。その後、工具の反対側で微調整します。微調整が専用工具はやりやすいですねぇ。

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弦も付属のスチール弦からナイロン弦に交換しました。高校時代は贅沢にもガット弦も使いましたが、音程がなかなか安定せず、切れやすくてお金もかかりましたねぇ。当時のガット弦はまっすぐなまま販売されていましたが、今どきはガット弦も丸めて売られているみたいですね。スチール弦からガット弦にすれば先輩のように柔らかな音になると思ったものですが、先輩が弾けばスチールでも良い音がしますし、私が弾けばガット弦でもイマイチなのでした。

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ということで、結局買ったままでは使わない私なのでした。

高いバイオリンを自分でいじくるのは気が引けるかも知れませんが、安いものなら気兼ねなくいじれます。私にはこういう楽しみ方の方が向いている気もしますし・・・と、高いものが買えない言い訳を。。

いじるばかりでなく、弾いている様子も。。息子と合奏する目標の、パッヘルベルのカノンです。チェロとビオラのパートはGarageBandで打ち込みました。もともと下手くそだった上にしばらく弾いていなかったので、まず音程がイマイチ。それと、多重録音するためにヘッドホンをしながら弾いたのですが、これがまた難しいですね。弾きながら微妙なバイオリンの音が聞こえないと補正が瞬間的にできないのでした。まあ、このくらいでも合奏に参加すれば意外と楽しめますし、大勢いればごまかされるので、趣味なら結構大丈夫なのです。ソロはアラが目立ちますからねぇ・・・。まあ、たまに弾くようにすればそのうちもう少しまともになることでしょう。。

パッヘルベルのカノンは4小節のコードパターンが繰り返しなので、それこそ最初の4小節だけ弾いていても合奏に参加できます。高校時代の部活でも真っ先に練習しました。合奏に少しでも混ざることができると共鳴に感動できますし、テンポや音程のズレも自分で気がつきやすく、なにより楽しいので、飽きずに続けられます。チェロとビオラの人は本当に4小節の繰り返しで嫌ってましたけどね。練習嫌いの私は、音階練習などは苦手で、合奏は大好きでした。息子にも早速最初の4小節を弾かせ、二人でハモってみたところ、とても楽しそうでした。

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