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万年筆:モンブラン ヘリテイジコレクション 1912

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またまた万年筆を・・・

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モンブラン ヘリテイジコレクション 1912です。2013年に発売され、チタン製の限定版もありました。

これが欲しかったというわけではなく、もともとはボエムというペン先伸縮式のものが欲しかったのですが、ボエムはインクがカートリッジのみで、ボトルインクを使いたい私としては、カートリッジに自分で注入するかとか考えていたのですが、たまたま中古屋さんでこの1912が出てきて、これはインク吸入式と知っていたので、後先考えず購入し、お金は後で使わなくなったカメラや鉄道模型を手放して何とかしようという感じで、とにかく手に入れたのでした。これはなかなか出てきませんので。

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キャップを外してもペン先は引っ込んでいて・・・

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お尻部分を回すとニョキッと出てきて・・・

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筆記可能状態になります。1920年頃にセーフティフィラーと言われる、インクが漏れないようにペン先を引っ込めてキャップで密閉するという動きを再現したものです。もちろん、今はこの動き自体にはあまり意味はなく、せいぜいキャップを開けた瞬間に落としてもペン先が曲がらない程度でしょう。その代わり書くまでに手間が増えるので、まあ、趣味の世界ですね。

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ちなみに、お尻の部分を引っ張ると、ここを回してピストンを動かし、インクの吸引ができます。これが従来のボエムではできなかった機能です。

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ペン先も新型で、最近のモンブランとしてはしならせながら書くことができるデザインです。

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ペン芯の凹んでいる部分がポイントで、ペン先を出したままキャップをしたり、キャップをしたまま繰り出そうとした際に、ここにキャップ側についているピンがあたってできないようにしています。

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最近のモンブランとしては薄目のニブで、平たい形状とともに、しなりやすいニブです。

さて、モンブランでは有名な146と並べて比べてみましょう。とはいえ、手持ちの146は1950年代のものなので少し小さめです。

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キャップを閉めた状態では1912の方が少し短いのですが、1912は金属軸なので重さはかなりあります。キャップは樹脂製です。

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筆記状態だと、1912はキャップをお尻に装着できないので短くなります。もっとも、軸が金属製で重たいのでキャップも付けるとかなり重たくなってしまいます。

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ニブのサイズは146よりは小さく、144と同じくらいでしょうか。

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最近のモンブランとしてはビックリするくらいニブがしなるのですが、しなってもあまり先が開かない感じで、文字の幅はそれほど太くなりません。1950年代146は私が持っている中では一番太い字まで開くニブなので、かなり違いますね。

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1912のホワイトスターはかなり特徴的です。ドーム型に透明樹脂が盛り上がっています。綺麗ですが、遠くから見ると真っ白に見えてしまうのが残念。

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手持ちのモンブランを並べてみました。

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こうやって見ると長さはかなり短いですね。重さは一番重たいかも知れません。

さて、さすがにまだ新しいモデルですし、定価はかなり高価ですし、分解はさすがにしないつもりでしたが・・・やっぱりやりたくなってしまいました。

少し汚れが気になったキャップの中を綺麗にするのが目的です。

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ニブとキャップがぶつからないように、ピンがキャップの中にあるのですが、どう見てもそこに6角形のへこみがあり、それを回して分解するのだろうと思ったのですが、真ん中がこれだけ貫通している6角レンチはないので・・・壊れたCrossのボールペンの軸を加工して作りました。真鍮製なので、回す際に失敗しても工具の方が壊れるのでちょうど良い感じです。

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かなり硬くしまっていましたが、無事に分解できました。1912の分解はインターネットで調べても見つからず、仕組みが分からずドキドキでした。まさかこんな所にスプリングが入っているとは想像もできませんでした。

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綺麗に掃除してから、組み立てます。6角は適当に加工したので、まあ、あまり精度は高くないですね〜。

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こんな感じにキャップの中でピンがあるのです。これがペン芯の凹み部分とあたって、ニブがあたることを防ぎます。

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Crossのボールペンの軸は大活躍で・・・

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今回加工した穴あき6角レンチと・・・

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反対側はすでにパイロットやプラチナの古い万年筆のペン芯外し用に加工してあります。

本体も分解したいところですが、さらに大がかりな工具を自作する必要があるので、余程暇なときにでも・・・

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モンブランにはモンブランのインクを入れようかと思ったのですが、手持ちのインクは古典ブルーブラックで、これは144を詰まらせたインクなので、本体側の分解の難易度がまだわからない状態では怖くて使えないので、普通の水性インクになったミッドナイト・ブルーを買ってきました。

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とりあえず、字の練習を続けます!

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