今日は久しぶりに朝から一日会社で仕事ができる、と思って、フロアーで一番早く出勤したところ、お客さんから「10時までになんとかしたいけど無理ですよね・・・」という感じのメールが届いていて、慌てて電話して「今すぐ行きます!」と、客先に向かい、そのままお昼も食べずに夕方まであるシステムの結合動作確認などを行い、会社に戻る時間はもったいないので、帰宅して仕事を片づけていました。

まあ、最近は製品関連の商談が非常に多くなり、このような突発的な対応も増え、チャンスがどんどん広がってうれしい反面、自分の開発仕事にはなかなか時間が取れなくなっています。

この先お盆休みが終わるまでの間になんとかしなければならない開発仕事を箇条書きにしてみると、我ながら呆れるほどの量です。実は今に始まったことではなく、今年度になってからずっとそんな感じなのですが・・・。でも、そんな感じが続いていて、いまだに大問題にならず、自分自身も倒れずに続いているということは、「結構何とかなっているもの」ということなのです。

私がメンバーや他の技術系の仕事をしている人を見て、自画自賛というわけではないのですが、たいていの人に勝っていると思っているのが「手の抜き方」だと思っています。自慢することではないのかもしれませんが、私は結構大事なことだと思っています。本当に忙しい時に、本当に役立つのは、「技術力や頭の良さ」より、「手を抜く工夫」だと思っています。どれだけ頭が良くても、やることが多すぎるときには、正攻法では片付かないことだってあります。

「手を抜く」というと聞こえが悪いかも知れませんが、「本当に重要な点に的を絞る・集中する」という感じです。時間的にどう頑張っても無理なことを全部やるのは絶対に無理ですから、本当に重要な点を見つけ出し、他は目をつぶってもらうなり、先延ばしするなりの交渉をします。多くの技術者はプライドが高いので、「頭を下げること」を嫌がる人が多いと感じています。しかし、意地を張って全部できると頑張っても、結局できなかったり、あるいは途中でダウンしてしまったりして困るのはお客さんであり、仲間達なのです。最初から無理だと分かっているなら、交渉するしかありません。「この点は絶対に欠かせないので、先に作って渡しますが、他は少し先に延ばさせてください」という感じです。

相手の予定通りではない方向に交渉するわけですから、相手になんのメリットもなければOKしてくれません。そのメリットをどうするかが腕の見せ所(?)です。あまり書いてしまうと、私のお客さんもたくさんこのブログを読んでくださっていて、手の内がばれてやりにくくなりますので、あたりさわりのないところでは、「普段からたくさん恩を売っておくこと」でしょう。「いつも良く対応してくれているし、今回は相当大変そうだから、大目に見ましょう」という状態ですね。ベテランほど使いやすいテクニックです。年の功ですね。リーダークラスの人はこの手を使えないようでは「もぐり」です。

仕事では人と人の関係が何よりも大事ですので、交渉が何よりも重要ですが、仕事自体も手は抜けます。仲間に「丸投げ」すると嫌がられますが、「助けて」と相談すると、意外とヒントをくれたり、情報を教えてくれたりします。「困ったこまった」と言い続けていると、昨日の記事の内容ではないですが、できる人を紹介してくれたりすることもあります。

さらに、自分自身でも手を抜けます。忙しい時に力業で解決しようとするのは最後の手段です。「何か簡単に実現する方法があるはずだ」と他の仕事を片づけながら考え続けるのです。たくさん仕事を抱えているということは、ある意味都合が良いこともあるもので(そうやってプラス思考することも大事です)、どれか一つに引っかかっている余裕はないので、面倒そうなのは頭の片隅に置いておき、とりあえず他を進めるというやり方ができます。そうこうしているうちに、「これでいけるかも!?」と閃いたときにその問題を片づければいいのです。

まあ、あまり役に立たないような内容ばかり書いた気もしますが、私の中での割合としては「交渉7割:その他3割」というくらい、交渉が重要です。きっと私に仕事を依頼してくれている方々はイライラしていることでしょう・・・。

最後に何よりも大切なことは、「無理しないこと」です。体調や精神的に参ってしまったら取り返しがつきません。私は入社三年目頃からずっとリーダー的な立場だったこともあり、「どうしましょう?」と言えない状態で仕事をしてきました。「どうしましょう?」と悩んでいても、何も解決しませんし、暗くなっていくだけです。「何とかなるさ!」と、開き直って取り組む方が楽ですし、本当に何とかなるものです。万が一何とかならなくても今どき「切腹しろ」とは言われません。もちろん、信頼を裏切らないためにも最大限頑張りますし、最大限交渉や意思疎通の努力をするわけですが。

そして、我慢しないこと。気分転換・ストレス発散・運動・買い物、旅行、なんでもいいのですが、「仕事が片付くまでは我慢」なんて考えは疲れますし、そもそも、私の経験では仕事は片付きません。一つ終わったと思っても、まだまだたくさんありますし、どんどん増えます。学校生活みたいに数年間我慢すれば、などというレベルではないのが仕事です。長く続けるためには、無理をしてはいけません。「こんなに長いブログを書いているくらいなら仕事を片づけろ」というものではないのです。

忙しくて仕事が山積みなことを、楽しむくらいでやればいいのだと思います。仕事がなくて暇で収入も何もないという状態よりは、仕事がたくさんある方がはるかに幸せなのです。私は、業績が悪いときに「神様、どうか仕事がすこしでも回ってくるようにしてください」と祈ったことが何度もありますが、忙しい時に「神様、どうかもう勘弁してください」と祈ったことはありません。何もない状態からある状態にするよりは、ある状態を片づける方が楽なのです。忙しくても、きちんと周りに状況を伝えながら、普通にしっかりやっていれば、それほど大問題にはならないものです。大問題になるときは大抵コミュニケーションに問題があるものです。

「なんとかなるさ!」 > 自分!?

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小俣 光之

日本シー・エー・ディー株式会社社長・プログラマー・ライター。多趣味で話し好きで説教臭い。

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