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プログラミングでメシが食えるか!?

20年前のシステムの保守

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今日は、私が入社してから一番最初にCADシステムを購入していただいたお客さんのところに行ってきました。当時、当社のCADシステムは業界では安い方でしたが、それでも定価が580万円で、続けて2台購入いただいたお客さんです。もう20年近く昔のことですが、CADの開発販売の事業部を作り、どうやって営業したら良いのかわからない中、いろいろとご迷惑をおかけしたり教えていただいたりしながらCADを使っていただいたお客さんです。

お客さんは私の父と同じくらいの年齢で、基本的には引退されているのに近い状態だそうなのですが、たまにリピートの修正依頼が来たりするそうで、今でも時々使っているということだったのですが、さすがにワークステーションが不調になりはじめ、何とか使えるようにならないかと相談を受けていましたが、さすがにもう修理する部品もありませんし、社内に残っていた古いワークステーションを試してみても起動できず、急遽寄せ集めでPC版Solarisマシンを作り、CADシステムが動く状態にして持って行きました。CADシステムはSUNのOpenLookを使って作りましたので、今ではSolarisでしか使えないのです。

寄せ集めのマシンですし、昔育てていただいた恩返しということもあり、もちろん無償で差し上げてきました。どうしてもということでお寿司だけご馳走になりましたが。当時の裏話とか、プリント基板業界の移り変わりなど、様々なお話しを聞かせていただきました。私の方も、当時右も左も分からない中で営業をしていて、お客さんにたくさんのことを経験させてもらったり、教わったりしたおかげで今の自分があると、お礼も兼ねてお話しさせていただきました。

業界には旬があり、成長期、衰退期があるものです。お客さんはちょうど成長期に少し遅れたくらいできちんと稼ぎ、いまは趣味などを楽しみながら、たまにどうしてもという仕事をやっているということで、良い時期にやったと思っているよ、と仰っていました。

当社ではプリント基板事業をどう発展させるか試行錯誤しています。普通に基板の設計をできるだけなら海外で安くできてしまいますし、昔のように部品点数を使わず、高集積のICを使って基板もシンプルで、設計の仕事としては余り儲かりません。どうやって自分たちの独自性を出していくのかが勝負です。

20年前のシステムの保守、皆さんはできますか?
お金を超えるものが得られた、今日のサポートの仕事でした。

お客さんからいただいた、松ぼっくりと流木を使った手作りの作品です。

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