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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

試用期間中こそサポートを

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先日量販店で何かを買ったときに、ウイルス対策ソフトの試用版CD-ROMが付いてきました。折しも現在使っているソフトが期限切れ間近で、かねがね負荷の高さが気になっていたところ。最近少なくなった(←あくまで体感値)、試用版をCD-ROMで撒くというプロモーションで頑張っている後発のこの会社の意気に感じ、試してみることに。

期限切れになった日に早速インストール。インストールしながら眺めていたパッケージにこんな文章を発見しました。

試用版では、サポートサービスを提供しておりません。
試用版の使い方については、ヘルプをご利用ください。
ヘルプで解決しない疑問やトラブルについては、FAQをご利用ください。

ハッとしました。というのは、試用期間中こそサポートして欲しいと感じたからです。果たしてインストールしてみると、あるデスクトップ検索ソフトがうまく動きません。

もしかしたらヘルプやFAQに書かれているかもしれない。しかし書かれていなければ、そこで終わり。最終的には解決しないかもしれない問題の答えを探しにFAQを漁りに行くべきか?そう自問してみると、これ以上時間を掛けるリスクが高い気がします。

仮にFAQを検索し、それでも分からないとして、この問題を報告するか?まさか。サポートしない、つまり答えないと言われているのに、そこまでする義理もない。結局、試用版はアンインストールしてしまいました。

ウイルス対策ソフト市場は、格安で挑むチャレンジャーもいるものの、メジャーな製品では機能対価格に大きな差が無くなりつつあり、成熟期に入りつつ あるという感じです。他ソフトとの相性・使い勝手・入れ替えの手間などを併せて考えると、比較的スイッチングコストの高い(乗り換え率の低い)ソフト ではないでしょうか。

試用版の目的が、製品購入後のトラブルを未然に防ぐだけなら、うまく動かなければ買ってくれなくていいよ、でいいわけです。しかしもう一歩踏み込んで、ユーザーが評価をきちんと行う手助けをすれば、顧客獲得率も高まるでしょう(もちろん、それに値する品質の製品だとして)。また品質改善の貴重な情報源である不具合情報も、コストを掛けずに収集できます。

試用版のサポート。メーカーとしては他にも考慮すべきポイントはあるかもしれません。しかしテストマーケティングしてみる価値はあるはずと、結局第三の企業のソフトを購入しながら、思ったのでした。

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