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エンタープライズコラボレーションの今と今後を鋭く分析

新たなソーシャルグラフサービスFACTBOOK.jpが開始

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 ソーシャル全盛の時代でソーシャルメディアが次から次へと生まれ発表されるが、こうしたソーシャルメディアの分類方法のひとつに何をきっかけにソーシャル活動を行わせるかという分類方法がある。最終的に交流を行うのは人だが、そのための媒介に何を主に使っているかという分類だ。以前にまとめた「日本におけるソーシャルメディアの俯瞰図」でもその分類法を使ったが、以下にざっとその媒介物の種類別に日本で代表的なソーシャルメディアの例を挙げてみる。

  • 人(個人のプロフィール)->LinkedIn
  • 友人関係->mixi等をはじめとしたSNS{※実際には現在のSNSはもっと複合的になっている}
  • 日記や気づきなどの文章->ブログ・Twitter
  • 写真->Flickr、オンラインフォトサービス
  • イラスト->Pixiv
  • スライド->SlideShare
  • ニュース->newsing(ソーシャルニュース)
  • 場所->foursquare、ロケタッチ
  • イベント->eventcast(ソーシャルイベント)
  • 購買履歴->Amazonや楽天、価格コム
  • モノ->ByFlow、i.ntere.stなど

 そしてまた新たに登場したのが、グラフ(データ)を媒介にソーシャル活動を進めようというFACTBOOK.jpというサービス。こちらの「作成した動的グラフを共有できる無料サービス「FACTBOOK.jp」が一般公開」という記事によると各種経済指標などのデータをグラフ化し公開/共有できるサービスとあったので早速ユーザ登録してみた。実はこのデータセントリックコラボレーションというアイデアは数年前からあって、海外ではSwivelやMany Eyesといったサービスが先行し、一時期はデータ版Youtubeとして注目を集めていたほどである。日本でもvizooというサービスが2年前から始まっている。(※Swivelはアクセスできなくなっている。どこかに買収でもされたのか不明・・)

 実は、人や気づきなどのわりとラフにしたものを媒介物に据えたほうがコミュニケーションが活性化するプライベートや個人間コミュニケーションと違って、組織内でコラボレーションをしようとした場合、仕事に関係のないテーマを媒介物にするよりは、たとえばスライドやニュース等の仕事に直接関係するものを媒介物に据えたほうがよりスムースに進むと思っている。
 だから社内Twitterよりは、ソーシャルブックマーク(ソーシャルニュース)や社内SlideShareのほうがことエンタープライズにおいては将来性があると思うし、写真や画像を業務で多用する業界なら社内Flickrや社内Pixiv、イベントドリブンで動く業界なら社内ソーシャルイベント、そしてデータを重視する業界ならこうした社内ソーシャルグラフは十分に利用価値があると睨んでいる。

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