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RFIDへの変更で(?)ホノルルマラソンは大混乱

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 朝3時に起床し、ゴール地点に迎い、5時のGo Off(号砲:なんだか日本語と似ている)を待っていると強烈なスコールに見舞われ、私のマラソン専用時計(生活防水より少し高いレベル)の時間表示が止まった。

 スタート直前のセレモニーも、メインスポンサーであるJALの偉い方を紹介しようとした直後に放送がストップしてしまい、そのままスタートとなり花火があがった。

 雨もあがり、無事完走したあと、青空の下で息子とプールや海で遊んだ後に、同じようにホノルルマラソンを走った数人の経営者たちと飲んだのだが、6人の内の2人に「完走証が発行されない」との連絡が来たそうだ。 たまたま、二人とも初マラソンであり、何回かフルマラソンの経験がある者以上にナーバスになっていた。

 さらに、午前中の完走者全員のタイムが夕方の新聞に一覧で印刷されているのだが、その中に私の名前もないということで大騒ぎとなった。

<チャンピオン・チップからRFIDへの変更が原因か>

 今回のマラソンの総エントリー数は、約2万8千人だっがた、記録できたのは2万1千人。 完走した数千人のランナーの記録が消えたことになる。 完走記録は、この日のために練習してきて、やっとの思いで完走したランナーにとっては年金問題と同様に重要だ。 新システムのテストが不十分だったのだろうと直感的に思った。

 以前走った日本の多くのマラソン大会では「チャンピン・チップ」というシステムが採用されていた。これは、自分のゼッケン番号を記録した500円玉大(3g)の小さなプラス製の発信機(オランダ製)をランニングシューズに装着して走るもので、5Km毎に設置されたセンサーの上を通ることで、通過時間がセンターに記録されるものである。

 ホノルルマラソンでも昨年までは、チャンピオン・チップを採用していたが、コスト問題を解決するものとして、今年から、靴にRFID(紙のようなタグ:SAIタグ)を装着して走る新システムに変ったようで、この新しいシステムの運用の問題から起きたトラブルだろうというのが大方の予想だった。

<直接的な原因は、スコール>

 後の発表を見ると、豪雨のために数台の発電機がショートして落ち、それを手作業で再立ち上げしたが、その際に記録が消えたのだそうだ。 5km、10km、ハーフ地点にランナーの靴に付いたタグの情報を収集するマットが敷かれており、その情報を収集・蓄積する装置への電源供給を行っているのがこれらの発電機である。

 確かに私の時計も駄目になり、スタート時点のアナウンスも途中で消えた。それほどの豪雨だったことになる。 ただ、現地の新聞によると、豪雨によるショートだけの問題ではなく、新システムへの不慣れにも問題があるとのことだ。

<ゴールのビデオ撮影を利用した完走証の発行>

 完走証の発行に関してホノルルマラソン協会の対応は早いように感じた。

協会のジム社長は

・結論は明快だ。私たちは失敗した

・最大で3500人の記録がまったく取れていない可能性がある

・完走データがランナーにとって非常に大切なものであることを理解している

・フィニッシュラインで撮られていたビデオを入念にチェックし、3、4週間で全員の完走証を発行する

・ランナーとNTTドコモに対して陳謝する

と発表した。失敗を認め最大限の努力をする姿は、ホスピタリティあふれるホノルルマラソンそのものだ。

きっと、残りのランナーに対しても今月中に完走証が送られてくることだろう。 私の完走証も無事手元に届いた。

<さて、私のマラソンの結果>

 急遽、ホノルルによってマラソンを走らなくてはならなくなった。 70歳を越える血のつながった方の父がホノルルマラソンを走ると言い出したからだ。

 以前、「ZARDって誰?とマラソン」で初マラソンの時のことを書いたが、私はマラソン大会にはフルに10回、ハーフには20回以上参加し、初フルマラソンが4時間12分(確か当時の制限時間は4時間半)、最高で3時間37分という普通の市民ランナーのレベルにはなっていたが、転職後、間もなくやめてしまい、8年ぶりのフルマラソン参加となった。

 仕事が忙しく10kmを3回と10km×2が1回というわずかな練習での参加となったため、足腰を痛めない遅いジョギング速度(8km/分)でのイーブンペースで走ることにしていた。

 先に書いたとおり朝5時のスタート時の豪雨も5Kmほど過ぎた頃にはあがり、常に曇りがちの走りやすい天候であった。 あっという間に20kmまで来て、普通のジョギングペース(7分/km)にあげたかったが、完走と明後日からの仕事を考えて我慢の走りに徹する。

 以前は給水での時間のロスを防ぐため10km毎しか水をとらず、また、走りながら水を飲んでいたが、今回は歩きながら水を飲み、関節や太ももひざなどに氷水をかけて冷やした。

 30km過ぎたあたりの降りで膝と足の甲の痛みを感じて、歩きながらアイシングをしたが、ほぼ全ての区間をゆっくり走ることが出来た。

 自己管理を徹底し、イーブンペースでの完走が目的なのでタイムは気にしていないが、6時間4分という公式タイムだった。 足を痛めて35km地点から歩いた霞ヶ浦マラソンでさえ、4時間後半だったことを考えると考えられないタイムである。

 ホノルルマラソンは、スコール、日の出、ダイヤモンドヘッドの自然など多くの経験ができるものであったが、何しろお祭りのような雰囲気や上り坂での沿道の声援やボランティアの人の元気なハイタッチに勇気付けられた。

 歩いても完走できる長い制限時間とこの雰囲気は初マラソンには最高の舞台だろう。

興味のあるかたはぜひ、来年のチャレンジ手欲しい。

追伸

 今回は、二人の女子高生(大学受験中の長女と期末テスト中の次女)を自宅においての旅行となった。 さて、来月は長女のセンター試験だ。

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