マーケティングのはじめの一歩は消費者を理解することから。変化する消費者動向をとらえるためには仮説が大事。このブログでは消費者理解のための様々な仮説をデータに基づいてご紹介。商品開発・ブランディングのコンサルタントとして、あらゆる市場のイノベーションを目指して日々格闘している大久保惠司がお届けします。

「女子力高い系男子」について -データから見るペルソナ図鑑(42)-

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「草食系男子」という言葉が一般に広く使われ始めたのは2009年の新語・流行語大賞でベスト10に選ばれてからですが、この言葉は単なる流行では終わりませんでした。手作り弁当を会社に持参する若い男性が話題になったり、男性用のスキンケア化粧品が売れるなど従来の男性らしさとは一線を画す生き方をする人たちが増えているようです。

先日の朝のニュース番組で「女子力高い系男子」が紹介されていました。その特徴は...
●料理が上手
●スイーツが好き
●女性モノの服を着る
●美容に関心が高い
●スキンケアに熱心(パック・美顔器)
だそうです。

自分が「女子力が高い」と言われることに対しては抵抗がないどころか「ほめことば」と、肯定的です。と、言うわけで女子力高い系の男性を「シングルソース消費者パネル『ぺるそね』」で見てみることにしました。


【女子力高い系の男子とは】

「シングルソース消費者パネル『ぺるそね』」を用いて、「女子力高い系男子」をどう定義するかを考えてみると、20代〜30代で、「趣味で料理やお菓子を作り」「美容に関心が高い人」ということになります。このセグメントの出現率は、20代〜30代の男性2,797人中43人で1.5%。分析するには厳しいので、「美容に関心が高い」のみに絞ると162名となり、出現率は約5.8%。100人中約6名が「美容に関心が高い20〜30代の男性」ということになります。ちょっと大雑把ですが、この人たちを「女子力高い系男子」ということにしましょう。

既婚率は16%でほぼ独身。世帯年収は600万円と、同世代の男性の世帯年収(541万円)よりも60万円ほど高くなっています。職業はパート・アルバイトや学生、無職が同世代男性よりも多く、逆に会社員の出現率は同世代男性よりも2割ほど低くなっているのが特徴的です。パート・アルバイトや学生が多いのに世帯年収が高いのは、まだ親と同居している人が多いということです。

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【稼いだお金は自分のために使う人たち...】

会社員が少ない割に「おこづかい」は多く、「50,000円〜70,000円」の出現率が同世代男性と比較し2.1倍の対比倍率となっています。稼いだお金は自分のために使う人たちが多いのでしょう。

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お酒を飲む機会は多そうですが、ビールよりもチューハイ、カクテルを好みます。趣味は「ショッピング」「入浴」「料理・お菓子作り」「アート鑑賞」などが同世代男性よりも高く、「料理・お菓子作り」に至っては、同年代の男性と比較し3.4倍の対比倍率となります。趣味にも女子力の高さが現れています。

「美容」と同時に「健康・医療」にも興味が高く、「雑貨インテリア」「癒やし・ストレスフリー」への興味も高くなっています。

スポーツをする人が多く、「筋トレ・ストレッチ」「エアロビクス」「ヨガ・ピラティス」が同世代男性よりも2.7〜4.3倍高く出現し、アウトドアでのスポーツよりもインドアでのスポーツが好みのようです。


【女性と近い消費行動】

よく行くお店を見てみると、デパート・ショッピングモールでは「PARCO」「丸井」「伊勢丹」などが高く、ドラッグストアでは「マツモトキヨシ」がダントツです。「マツキヨ」は、同年代の男性と比べ1.7倍の出現率となり、このあたりで美容や健康に関連する買い物を良くしているのでしょう。雑貨も大好きで「無印良品」や「ロフト」にもよく出没します。

美容に関心の高い「女子力高い系男子」が選ぶスキンケア用品は、「ギャツビー」「サクセス」などの男性向けのスキンケアはもちろん、「肌研(ハダラボ)」「肌水/資生堂」「DHC」「オルビス」「ドクターシーラボ」などが、同年代の男性と比較し4倍以上の出現率となっています。このあたり、女性と同じモノを使っている可能性がありそうです。

ペットを飼っている人はやや多めで、「犬」よりも「猫」が好きです。同世代男性よりも、2倍以上の対比倍率で出現する好きな女性タレントは、「ローラ」「きゃりーぱみゅぱみゅ」「Perfume」など。なんとなく「美容」に関心の高い男性が好みそうな人たちですね。

好きなキャラクターを見てみると、エヴァンゲリオンの「綾波レイ」が堂々の3位入り。また、同年代の男性と比較し、最も対比倍率が高い(3倍)キャラクターは「中野 梓」(アニメ『けいおん』の登場人物)でした。好きなファッションブランドの傾向は、いつものようにペルソナ・イラストを掲載しますので、ご参照ください。

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汗臭いのが嫌われているのか、無臭を目指す男性がだんだん増えてきているような気がします。「女子力高い系男子」はスポーツをする人が多いのですが、フィットネスクラブなどのインドアを好みます。スポーツで汗を流し、終わったらすぐにシャワーを浴びて、汗臭さを感じさせないようにしたいからかも知れません。それに対比するように女性の方はアウトドアで汗水系のスポーツをする人が目立ってきています。なんとなく「清潔男子」と「汗水女子」の対比が鮮明になりそうですね。この流れから次回はアウトドアスポーツ好きな、汗水系女性のセグメントを見てみようかと思います。どうぞお楽しみに...

*データは「ぺるそね」調べ。2013年8月 n=30,473
*「シングルソース・消費者パネル ぺるそね」は30,000人の150問にわたるアンケートをデータベース化し、あらゆる角度から分析できるサービスです。利用料金は3,500円〜と手軽にお使いいただけます。

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