マーケティングのはじめの一歩は消費者を理解することから。変化する消費者動向をとらえるためには仮説が大事。このブログでは消費者理解のための様々な仮説をデータに基づいてご紹介。商品開発・ブランディングのコンサルタントとして、あらゆる市場のイノベーションを目指して日々格闘している大久保惠司がお届けします。

「プリキュア・ガール」と「ポケモン・ボーイ」の相性を見てみた。-データから見るペルソナ図鑑(38)-

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 以前Twitterで、電車に乗っている若いお母さんと小さな女の子の、親子連れの会話についてのつぶやきを見かけたことがあります。その女の子は気に入らないことがあったのか、すねて泣いていました。その時、若いお母さんが「そんなことじゃ、立派なプリキュアになれないわよ」と一喝。なんと、その女の子は一生懸命涙をこらえ、ぐずるのをやめたのだそうです。

 「プリキュア」はこの世代の女の子にとって、かくも甚大な影響力を持っていたのかと驚かされました。「プリキュア」はテレビ朝日系列で放送されている女の子むけのアニメシリーズです。毎年2月に新しいシリーズが登場するのは、新入学商戦に間に合わせるためだと聞いたことがあります。開始は2004年ですから、もう10年も前から放映されていたのであれば、初期の頃にファンだった女の子はもう20歳くらいになっているかも知れません。

 というわけで、新しいシリーズが始まってすこし時間が経ってしまいましたが、今回はキャラクターとして「プリキュア」を好きと答えている女性のペルソナにスポットを当てたいと思います。さらに今回比較対象に選んだのは、小学生の男の子に長いこと支持されてきた「ポケモン」です。ちょうど同じくらいの年代の男女、「プリキュア・ガール」と「ポケモン・ボーイ」の相性を見てみることにしました。

【「プリキュア・ガール」と「ポケモンボーイ」】

 「シングルソース・消費者パネル『ぺるそね』」の女性回答者15,345人中、好きなキャラクターに「プリキュア」を挙げている女性は178人いらっしゃいます。これは、女性全体の1.2%にあたります。居住地域はどちらかというと大都市圏よりも地方の方が多く、世帯年収は平均よりも117万円低くなっています。

 趣味は「漫画」「テレビ・ラジオ」「ゲーム」「カラオケ」「写真撮影」「コレクション」などが、女性全体と比較し2.0倍〜3.4倍の対比倍率で出現します。興味・関心を見てみると「アニメ・漫画」「PC・家電」「ゲーム」「恋愛・結婚」「クルマ・バイク」「ギャンブル」などが同じく対比倍率2.0〜3.6倍で出現します。なんとなく「男の子」っぽい項目が挙がっています。

 一方、「ぺるそね」の男性回答者15,128人中、好きなキャラクターに「ポケットモンスター」を挙げている方は337人いらっしゃいます。男性全体の2.2%にあたります。こちらもどちらかというと大都市圏よりも地方の方が多く出現しており、世帯年収は平均よりも15万円ほど低くなっています。

 「ポケモン・ボーイ」の趣味は「ゲーム」「ショッピング」「漫画」「テーブルゲーム」「カラオケ」「コレクション」などが、男性全体と比較し、2.0倍〜3.2倍の対比倍率で出現。面白いところでは「ペットの世話」や「料理・お菓子作り」なども高くなっています。興味・関心では「アニメ・漫画」「TV・番組・有名人」「ゲーム」「お菓子・食品」「家事・料理」「ボランティア」などが男性全体との対比倍率2.0〜2.9倍で出現しています。こちらは何となく「女の子」っぽい項目が挙がっていますね。

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【ライフスタイルの比較をしてみると...】

 「プリキュア・ガール」はスポーツをやっていない人が多く、「ポケモン・ボーイ」はジョギング、ウォーキング、水泳などをやっている人がやや多くなっています。どちらもペットを飼っている人が多くなっていますが、「プリキュア・ガール」が大型犬、猫の出現率が高いのに対し、「ポケモン・ボーイ」は中型犬、小型ほ乳類、魚類の出現率が高くなっています。小型ほ乳類って、ハムスターなどのことでしょうね。あと、熱帯魚とかも好きなのかも知れません。

 情報入手経路で意外と高いのは「ラジオ」です。「プリキュア・ガール」が女性全体との対比倍率1.5倍。「ポケモン・ボーイ」は男性全体との対比倍率1.3倍です。これは移動手段がクルマの人が多く含まれていることを意味します。ちなみに「プリキュア・ガール」のクルマは「ワゴンアール」がトップで、「ポケモン・ボーイ」のクルマはダイハツの「ムーヴ」がトップでした。また、どちらもテレビの視聴時間が全体と比較して長くなっています。もちろんよく観るのは「アニメ」です。「テレビショッピング」の視聴も好まれています。

 「プリキュア・ガール」の思われたいイメージは「ユニーク」や「頼りがいのある」「懐が深い・包容力がある」などが高いのに対し、「ポケモン・ボーイ」は「明るい」や「理性的」「気配りのある」などが高くなっています。「プリキュア・ガール」は強い女性をめざし、「ポケモン・ボーイ」は優しい男性を目指しているようです。

 どちらもお菓子にとても関心のある人の比率が高くなっています。「プリキュア・ガール」は女性全体との対比倍率1.3倍で、「ポケモン・ボーイ」は男性全体との対比倍率が1.9倍にもなります。「プリキュア・ガール」はデジタル家電についても関心が高く、家電量販店にもよく顔を出しているようです。さらに「プリキュア・ガール」はディスカウント・ストアにもよく行っているのに対し、「ポケモン・ボーイ」は「雑貨店」などによく顔を出しています。

 好きな女性タレントはどちらも「中川翔子」で、「プリキュア・ガール」の好きな男性タレントは「ゴールデンボンバー」、「ポケモン・ボーイ」の好きな男性タレントは、何故か「香取慎吾」となっています。

 好みのファッション等については、いつものようにペルソナ・イラストを掲載しますのでご確認ください。「プリキュア・ガール」は運動をしない人が多く、お菓子好きなところから、最近話題の「マシュマロ女子」っぽく表現してみました。

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【男前の「プリキュア・ガール」、家庭的な「ポケモン・ボーイ」】

 ここまで見てくると、すこしイメージがまとまってきます。「プリキュア・ガール」はなんとなく男性を当てにしない、頼りがいのある、強い女性を目指しており、「ポケモン・ボーイ」は明るくて、気配りのある、優しい男性を目指しているようです。従来の男性らしさと女性らしさのボーダーに、双方から歩み寄っているかのような印象を受けます。

 さて、「頼りがいがある」と思われたい「プリキュア・ガール」と「気配りがある」と思われたい「ポケモン・ボーイ」の相性を考えてみましょう。結論から言うと、この二人、実は意外と相性がいいのではないかと思われます。

 ファッションの嗜好などは意外と似ていて、「しまむら」「GU」などで、一緒にお買い物ができますし、お菓子などの甘い物が好きなところも合っています。漫画、アニメ、ゲーム、コレクションと共通の趣味は多く、一緒にテレビでアニメ番組を楽しんだり、カラオケも二人で行けば楽しめそうです。

 きっと、二人のデートは「イオンモール」にクルマで出かけ、ショッピングしたり、ゲームをしたり、シネコンでアニメ映画を観たりして一日中過ごす、というところに落ち着きそうですね。

 実は3月の誠ブログのオフ会のテーマが「お父さんのためのプリキュア講座」だったものですから、そこに合わせてブログを書いてみました。今回ちょっと内輪ネタですみません(^^;)

*データは「ぺるそね」調べ。2013年8月 n=30,473
*「シングルソース・消費者パネル ぺるそね」は30,000人の150問にわたるアンケートをデータベース化し、あらゆる角度から分析できるサービスです。利用料金は3,500円〜と手軽にお使いいただけます。
*無料でぺるそねの分析機能を利用できる「フリープラン」のサービスを開始しました。ご登録はこちらから → ぺるそね・アカウント情報のご登録

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