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マーケティングのはじめの一歩は消費者を理解することから。変化する消費者動向をとらえるためには仮説が大事。このブログでは消費者理解のための様々な仮説をデータに基づいてご紹介。商品開発・ブランディングのコンサルタントとして、あらゆる市場のイノベーションを目指して日々格闘している大久保惠司がお届けします。

「人生はステキな手帳と出会う旅?」みたいな...

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 今回は誠ブログのお題が「手帳使ってる?」でしたので、手帳について書いてみることにしました。

 私は「ステーショナリー好き」です。昔、銀座にオフィスがあったころ、銀座の「伊東屋」にはよく行きました。様々なステーショナリーを見ていると、自分がそれを使って仕事をバリバリこなしている姿がイメージできて、とてもモチベーションが上がるのです。私の世代にありがちな「道具から入る」タイプですね。


【デジタルガジェット好きは、ステーショナリーも好き?】

 1989年頃からMacintoshを使っていますが、これも一種のステーショナリーだと思っています。もちろん、今使っている、iPhoneやiPadなどのApple製品もその延長です。過去、シャープのZAURUSやPalm Pilotなどの電子手帳やPDAも数多く使ってきました。自分の「デジタルガジェット好き」もきっと「ステーショナリー好きであること」と根っこは一緒かと思います。

 でも、それとともにアナログの手帳も大好きです。最近スケジュール管理は会社のグループウェアを使っているので(これは使わされていると言った方がいいかも...)PCやiPhoneで行っていますが、必ず並行して手書きの手帳も使っています。

  私の手帳遍歴は、それこそ社会に出たばかりの頃に先輩からもらった「能率手帳」から始まり、「ミード」など、アメリカブランドのダイアリー、大流行した「ファイロファックス」などのシステム手帳を経て「ほぼ日手帳」にいたるまで、話題になるものはチェックして、気に入ると使ってます。そうそう、安月給のころに大枚はたいて購入した「タイムシステム」も忘れられません。「手帳に何万もカネかけてる」と先輩に笑われました。本当に気に入ったものであれば、一生同じモノを使うという選択もありそうですが、私の場合、自分にあった手帳に出会うまでその放浪の旅が続くのではないでしょうか。


【情報を記録・整理はデジタルで、考えるときはアナログで】

 最近はなんとなくの使い分けができてきました。端的に言うと「情報を収集、記録、整理」はデジタルで、「考える」ときはアナログで、という感じです。まず「情報を収集、記録、整理」からお話ししましょう。私はTwitterを自分のためのメモに使っています。気になる情報やキュレーションがあったらRTして、後で読むサービスの「Pocket」に登録します。必要であればさらに「evernote」に記録しておきます。

 さて、それでは「考える」ときはというと、ラクガキの段階では「RHODIA」の「BLOC RHODIA」の16番(A5サイズ)の5mm方眼を使ってメモをとります。考える仕事にもレベルがあり、「ちょっとしたアイデアを練る」レベルではこのメモを整理し、まとめます。「ちゃんとアイデアを練る」レベルの場合は、もう少し値段の高いノートを使います。この時は少し丁寧なメモになります。以前は「MOLESKINE」を使っていましたが、今は「RHODIA」の「Webnotebook」を使っています。いま、お気に入りの筆記具が「LAMY」の万年筆「SAFARI」なので、「MOLESKINE」では気になっていた裏写りが気にならないのと、品質の割にちょっとだけ価格が安いのでこっちにしました。

 考えるとき、あまり余計な情報がありすぎると迷ってしまいます。自分の頭の中に入っていることだけをベースに考えた方がシンプルでシャープなアイデアが出るような気がします。そのアイデアの広がるスピードと紙にペンで書くスピードが同期しているという感覚です。そのようなリズムをとても大切に考えています。

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【スケジュールにも「マネジメント」と「デザイン」がある】

 冒頭にも言ったように、スケジュールは会社で使っているグループウェアを使っています。スタッフと共有ができるし、会議室予約等と連動しているので使わざるを得ません。とりあえずiPhoneで見ることができるのでなんとか使っています。しかし、これも「管理」には向いていますが、自分の限られた時間を効率よく使うためのものでは無いと感じています。

 先日「フォーブス」に「驚くほど生産性の高い人間になれる24の方法」という記事がありました。(興味ある方はこちらをどうぞ → http://irorio.jp/asteroid-b-612/20121016/32044/ )自分がやっていることと近いこともいくつかありました。この中の1番目は「1時間早く起きる」で、2番目は「日曜の夜に1週間の計画を立てる。」というものです。

 日曜の夜という多少ゆったりした時間に、明日から一週間の計画を立てるというのはスケジュールを「マネジメントする」というよりも「デザインする」という方に近いような気がします。私の場合はこれも「考える」ことなのでアナログで行います。これには、一週間のスケジュールを俯瞰できるダイアリーを使っています。

 以前は「ほぼ日手帳」などの1日1ページを使っていました。スケジュールのプランニングと記録が一冊で済むと考えたからです。しかし、仕事の計画が1日単位ではないことと、記録しなければならないことは日によって分量が違うため、あまり合理的ではないと感じたので記録とスケジュールプランニングを分けることにしました。

 今最も気に入っているダイアリーが「Quo Vadis」の「エグゼクティブ」というタイプです。サイズがちょっと不思議な16cm×16cmで、大きく見えますが、実物は意外とコンパクトで、充分カバンに入れて持ち運べます。このサイズは使ってみると心地よいサイズです。フォーマットはバーチカルタイプで見開きで一週間が俯瞰できます。

 Quo Vadis Executive
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【海外手帳ブランドのポジションを眺めてみた(強引にいつものパターン!)】

 さて、ここまで、私の手帳との関わり方を、手帳遍歴など含めて書いてみましたがいかがでしたでしょうか?

 せっかくなので海外手帳ブランドのポジショニングマップを、クラウド型消費者分析ツール「ぺるそね」で見てみることにします。好きな文具メーカーに海外の手帳ブランドを選んでいらっしゃる方をポジショニングしてみました。

 年齢は平均よりも若く、男女比は平均よりも女性側に集まっています。唯一男性寄りで年齢層の高いエリアにあるのがファイロファクスでした。男性よりのポジションには ロディア、モレスキンがあるのはなんとなく納得できますね。女性専用の商品ではないのに、女性寄りにポジションされるブランドは、比較的おしゃれなブランドが多いんです。この辺の手帳を使っている男性の皆さんは、多分「おしゃれな」方達、ということでしょうか...


海外手帳ブランドのポジショニングマップ
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*データは「ぺるそね」調べ。2012年6月 n=31,444
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