CityVilleにはまる
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私はいわゆるゲーマーではないのだが、今はまっているゲームがある。CityVilleというゲームだ。
CityVilleは、プレーヤーが市長になって、自分の街を育てていくいわゆるシミュレーションゲームで、かつて大ヒットしたゲームSIM Cityととてもよく似ている。SIM Cityは街の建設に主眼が置かれていたように記憶するが、CityVilleではさらに人の動線やお金や商品の動き／流れを可視化して見せており、いわば街の経済全体をシミュレーションしている感じで、かなり本格的だ。考えさせる要素がとても多い。投資対効果、成長率、優先順位付け、重点化など、まさにいつも業務上考えている戦略的なことがこのゲームの中でも重要になる。なにも遊びにまでこんなことを、、とも考えるが、なぜかこういうことを考えるのが好きなんだよなあと、自分を振り返ってみる。
CityVilleのもうひとつの特徴は、Facebookのインフラをつかったソーシャルネットワークゲームだということ。自分の街を成長させるために必要なものを、「お友達」に依頼して調達するとか、「お友達」の街に出かけていっていろいろお手伝いするとか、「お友達」との連係プレイを楽しめるのが特徴だ。
ケータイでは、 MobageやGREEなどのソーシャルネットワークゲームが流行っている。とにかく無料で遊べるのが人気のようだ。ただし、それらのゲームでは本物のお金を出してゲーム内の商品を購入すると、ゲームを有利に進行できたり、早く先に進めたり、便利な武器を手に入れたり、ほしいなあと思うようなものを手に入れたりできる。子供たちが親の知らないところで高価な買い物をしてしまい、社会問題になっている、あれである。
実は、CityVilleでも同じことである。少し具体的に説明してみよう。
市長が自分の街が手狭になってきたので開発の領域を広げたいと考えたとき、「拡張許可書」を規定の枚数、手に入れる必要がある。これを手に入れる方法には、①CityVille内で定義されているお金で購入、②「お友達」に依頼して譲ってもらう、③その他、といくつか方法がある。
①の購入は簡単ではあるが、購入できるお金をCityVille内で稼ぐには大変な時間がかかり、いっそのこと本物のお金を出して購入してしまおうかという誘惑に頻繁にさらされることとなる。しかし、ここはたかが遊び。無料の範囲にこだわってCityVilleを楽しむこととすると、②の「お友達」の存在が大きくなる。本物のお金で解決してしまうとせっかくのゲームがつまらないものになるという考えもある。CityVilleのビジネスモデルは典型的なフリーミアムモデルであり、無料の範囲で十分遊べるが、その一方で本物のお金を出させる誘惑は大変強烈なものがある。「私は無料の範囲で遊ぶんだ、一銭も出さないんだ」という強い意志がとても重要だ。
②の「お友達」への依頼のしかただが、自分のFacebookのウォール（自分のページ）を使う方法がある。これを見た「お友達」が反応して「拡張許可証を送る」ことを承認をするだけで、依頼者は「拡張許可書」を1枚手に入ることができる。同時に承認者にも同じ拡張許可書が配布される場合もある。つまり、このゲームはお友達が多いほど早く目的のものを集めることができるのだ。
③のその他の方法については、CityVilleで遊んでいるうちに研究してもらうこととしてここでは詳しく書かない。
CityVilleの魅力のとてもベーシックな部分に「心をくすぐる演出」がある。ゲーム画面の詳細な部分にも、とても細かなアニメーションが施され、画面自体がいつまでも眺めていたいくらいで、あきさせない。だんだん育っていく自分の街への愛着は相当なものになる。苦労して集めたさまざまな建物も「パーツ」も、とても大事な資産＆コレクションとなる。ひとつひとつのデザインもよく練られており、おしゃれでスタイリッシュだったり、かわいらしかったり、コレクター心を満たしてくれるものだ。
さらに、これらの愛すべき「パーツ」を「お友達」の間でプレゼントできる仕掛けになっており、まさにソーシャルネットワークのユーザ間の結びつきをより密にしてくれる。
いやあ、私がゲームにこれほどはまるのは本当に久しぶりであり、思ってもみなかったことである。もしよろしかったら、そしてFacebookのアカウントをお持ちだったら、私の「建設のお友達」になっていただけないだろうか？（笑）