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WEBを介した人のつながり方、コミュニケーションを考察するブログ

口コミ系サイトのコモディティ化から思うにWEBには足りない

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とりあえず結論、レコメンド、お勧めという観点を追求するならばWEBは次なるオープンさを開拓しないといけない時期になってきてるのかなと。
こういう書き方するから長文苦手なんですね。我ながらtwitterが性にあってるなとよく思ってます。

で、
■「いい店は探せない」食べログはもう破綻?!
この記事を拝見しまして、確かに自分もここ1,2年で似たようなことを感じてました。 例えばamazonで買い物と言えば私は隠居したら国会図書館に通い詰めて余生を過ごしたいくらい本の虫なのでの購入の95%が本なのですが5年いやもっと前かな・・・ の時期と最近を比較してみると(あくまで感覚なんですけどね)2点程、昔より私にとってamazonの価値が落ちている部分があります。

1点目、ランキングの入れ替わり速度が鈍くなった。
これは多分自分が見るのが本に限られてるからだと思うんですけどね。だって音楽なんかは10〜15年前ですとベストセラーってのがたくさんあって何週もシングルランキングTOP10とかに入ってたのが最近は入れ替わりが激しくてベストセラーが中々出ないって業界全体の悩みになってますし、それとは真逆ですよね。このことに気がついたのって2,3年前なんですけど同じカテゴリのランキングを何度か見る間になんとなく理解できました。結構単純な理由で、ビジネス書ってセグメント分けされるとその分野での王道が必ず数冊〜10冊以上存在するんですね。本って買う人多いじゃないですか。特に名著は手元に置いておきたいとか音楽ほど気軽に借りれないとか色々な意味で。で、amazonの利用者が増えコモディティ化するにつれて、そういった王道的な本とそれに準ずるような本が常にカテゴリのTOP100に名を連ねるようになり(この時点でTOP100のうちの10冊くらい)、さらにamazonの購買履歴ベースのレコメンドによりそこに興味を持った人たちが同時期によく読まれた隠れた名著が徐々に目につきやすくなりTOP100の常連さんいりに・・・というような流れでカテゴリでバラつきあるんですけどビジネス系のカテゴリは100冊中20〜40冊くらいはいつ見ても同じ顔ぶれという感じです。これは今からwatchしても感じづらいかもですね。

2点目、おすすめ商品からの発見が減った。こっちは単純にユーザが増えて履歴の相関性の濃薄というよりも相関性は同様にあってさらにそこに多数決がかぶさってお勧めが表示されてるように感じるのでその所以かなと思います。察するにこれもユーザの肥大化が故の結果かもしれないです。2点ともあくまで推測ですけどね・・・私が以前より価値を感じてないのは確かです。
それでも上述のことってamazonを使わない理由には全くならないんですけどね。

で、多分ちょっと懐かしい言葉混じりで言うとユーザが増えていわゆるビッグデータを扱うようになったユーザ参加型のサイトってどこしもそのサイト内でロングテールの図が出来上がってると思うんですよ。
アマゾンだと売れる商品、売れない商品、食べログだとアクセスの多い店、少ない店みたいな感じで。
ここで強引な言い回しをしてしまうとアマゾンは商品を売るのが主目的で商品のレコメンドは販促材料。
食べログはランキングと口コミで探せるグルメサイト、つまりサジェストするのが主目的のサイトなんですよね。
この観点で考えるとユーザとしては自分の上述のamazonのサジェスト要素の部分について昔ほど私が魅力を感じなくてもamazonを使わない理由にはならない。けれどもサジェストが主目的のサイトにとっては冒頭のリンクで書かれているような状況って死活問題になるわけですね。ってこれはサービス運営側の観点ですけど。

この状態って今世にはびこってるWEB2.0系のサービスのひとつの到達点、熟成期?なんじゃないかなと思ってるわけです。個人的に。てことで次はどうしようかなぁという所で見えてくる&興味のあるところでの一つの例がGetGlue辺りが代表格で注目を集めてるインタレストグラフの活用かなと。横文字並べるとインタレストグラフをベースにパーソナライズ化されたサジェストが次世代のレコメンドのあり方じゃないかと。なんかこのあたりはまたゆっくり書きたいので軽く流しちゃいますが。

で、結論、集合知とか1億総メタプロシューマとかオープンなプラットフォームとか色々あるんですけど、やっぱり感じるのがビッグデータを有するサービスってサイト内への囲い込みが優先し過ぎてしまってる気がするんです。なんてゆうかWEBを俯瞰したときってユーザ同士のソーシャル性のオープンさはtwitter,facebookが貢献するところ大きくて変わってきてると思うんですが結局個々のサイトのクローズドさは何も変わっていないといいますか。ええ、ビジネス観点なんて含めないですよ。理想?願望?を語ってるんですから。
インタレストグラフを単一サイト上でデータ収集して形成してくのはそれはそれでアプローチ次第で楽しいことですけれどもね。ユーザに更なる価値を与えるにはユーザ一人一人がWEB上でのデータとしてのパーソナリティを確立してもらうことが今のWEBを楽しくしたい人たちにある程度共通してる認識何じゃないのかなと思ったりしています。そこを形成するには例えば全然理路整然とした考えになってないのでざっくり書きますが表面上ちょいとAPI用意してますよとかじゃなくてもっとユーザ側主導でユーザのWEB上での痕跡、履歴データのソーシャル性といいますかサイトを跨いでデータ連携とかさせられるようになればいいのになと思うこの頃です。もちろんユーザが書きこむ内容と違ってナイーブなモノが多いことももちろん承知してるんですが・・・ぼんやりとですけど何となくイメージ先行で描く僕なりの楽しいWEBの近い将来の理想像です。何かこの辺の感覚って誰かと語ったりしたことないんですけど何か共感してもらえる部分がある方がいると嬉しいです。


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