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ある時は販売員、ある時は営業マン、またある時は社長業! 経営に現場に走り回る日々の気づきブログ。元気の源は「ありがとう」。言う時も言われる時も気持ちのいい、魔法の言葉! 接客や営業ノウハウを中心に書いていきます。

「道に迷ったのね?いいわ、教えてあげる」 接客のプロは人としてもパーフェクトに美しかった

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 こんにちは!走る社長、かんどうです。今日は暑い暑い一日でした。暑い暑い中、一日中おもてを歩き回っていたら、熱中症になりかけました。もはや、外回りすらキケンな気温です、日本。

 さて、今日はどうしても訪ねたい携帯ショップがあって、遠出していました。サービスがいいとか、たくさん売れているとか、そういうお店の情報を聞きつけると、行かずにはいられない性分なのです。

 あるショッピングモール内にあるお店を探している時、モールが広すぎて、モールの中のどこにその携帯ショップがあるのか、まったく探せずに迷ってしまいました。その階にあることは間違いないのですが、フロアのどこにあるのかがわからない状態で、周りには洋服屋さんがたくさん、並んでいました。

 わたしは、洋服屋さんで道を尋ねることにしました。しかし、あるお店では店員さん同士がおしゃべりをしていて、尋ねられる状態ではありません。また別のお店では、誰も店頭にいない状態で、こちらも尋ねられません。次のお店では、入口で立ち止まっただけのわたしに、「ニコッ」と笑いかけてくれた店員さんがいました。ベリーショートで細身の、わたしのお母さんくらいの年齢の店員さんでした。その洋服屋さんは、40代~向けの洋服を扱っているので、わたしが洋服を買いに来たのではないことは明らかです。

わたしが

「すみません、携帯ショップを探しているのですが...」 と尋ねると、

「ああ、迷っちゃったのね。あそこ奥の方なのよ、教えてあげるわ。こっち来て」 

とニッコリ笑って、通路の方まで出てきて教えてくれました。おかげでわたしは目的のショップにたどり着くことができました。

 目的のショップに着いたけれど、心の中は、さっき道を教えてくれた洋服屋の店員さんのことでいっぱいでした。

「お客でもないわたしに、あんなに親切にしてくれた...」
「買わない人に対しても、表情一つ変わらなかったな」
「きっとあの人は、接客する時も、近所の人と話すときも、同じように親切な人なのだろうな。魅力的だな」

と、さっきのことが頭から離れません。

 
 サービス業は「理想の販売員を想定して、それを演じきること」だと思っていました。けれど、もっと深いところで人としての魅力を高めていくところに、その終着点があるのではないか?いや、逆かもしれない。日々自分が理想とする接客を演じているうちに、役が自分に入り込んで、本当に魅力的な人になっていくのかもしれない

 ずっと、そんなことが頭の中をぐるぐると回っていました。


 わたしたちの会社では、
「販売を生業とする者は、接客させていただく謙虚な気持ちを持たないといけない」と教育をしています。

商品説明は出来て当たり前。何を聞かれても、答えて当たり前。その先へ進んで、今日は買う気が無いお客様に「これがあったら生活が楽しくなるかも!」と夢を与え、商品を手に取った時のよろこびを与えることことが、販売員の仕事である、と考えています。

 道を「わかりやすく案内させていただく」 商品を「夢と一緒に販売させていただく」 困っていたら「手助けをさせていただく」 根底にあるのは、無償の奉仕の心であり、目の前のお客様に対する無限に広がる親切です。


 今日会ったあの洋服屋さんの女性の 「凛とした」 たたずまいから、サービス業の基本を思い出させてもらった、そんな一日でした。次回あの町に行った時は、母にプレゼントする洋服を、そこで買ってみようと思います。そして、このことを少しだけ、話してみたいと思います。

 目玉が飛び出るくらい高いお店だったらどうしよう、と、今から少しドキドキしています。

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