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事業アドバイザーとして活動する以前は、会社の経営者として様々な事業を立ち上げていました。その時代の失敗談、成功談から最近の事業アドバイス事例、改善事例など、事業繁栄のヒントになる実体験を書きます。

人に言えないお金

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コンクリート製品製造工場の元請けとして事業を拡大している時期に、工場の課長から資金協力の依頼がありました。

最初は何のことかわからなかったので、よくよく聞いてみると、会社の管理職として個人的に何かの会に参加する必要があり、それにはお金が必要とのこと。

会社のために参加するのであれば、会社の経費で行けばいいだけの話ですが、なぜかそうはいかないということでした。

そこで、個人的にお金を出す必要があるのですが、サラリーマンなので予想外の出費は厳しいとのこと。

出費というよりも、奥さんの目が厳しいのかもしれませんね。(笑)

そこで、その費用を出してもらえないかという話でした。

その見返りとして、そこで得られた何かを何らかの形で還元するということだったのです。

どんな会で、何を得られるのかよくわからなかったのですが、気になるのは金額です。

神妙な顔つきで話をされる課長を見て、「かなりの金額が必要なのでは?」と不安になりましたが、その不安は的中しました!

なんと、500万円も必要だったのです!

あ、桁を大きく間違えました。5万円でした。(笑)

5万円が何回もいるというわけではなく、一回きりです。

確かに、サラリーマンの臨時の5万円の出費は痛いですし、家族のためや自分の趣味とかに使うわけではありませんので、出すのも惜しいでしょう。

でも、すでに金銭感覚が狂っている経営者からすると、全く何とも思わない金額です。

500万円なら考えますが、50万円としても、「まあ、そんなくらいは必要なのかな」という感覚でした。

ということで、5万円を渡してあっさりと完了です。

その後、その会は無事に終わった報告を受けると同時に、毎年お願いしたいと言われました。

当時は、良い意味で一ヶ月先もわからない状態でしたので、一年先なんてどうでも良く、「はい、いいですよ~」と返事して終わりです。

最後に言っておきますが、これのお陰で見返りがあったり、関係性が強まったり、相手の弱みを握ったとかいう話ではありません。

むしろ、こうしたお金でできた関係性は長続きしませんので、人に言えないお金のやり取りはするべきではありません。

親の年代くらいの方から、人に言い難い話をされ、それに快く応じたというだけです。

すでに、それだけの人間関係ができていましたので、ちょっとしたエピソードということですね。

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