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スポーツと共に進む 湧永製薬株式会社 後篇

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前回の湧永製薬株式会社 湧永社長のインタビューの続きです。

 

◆ソーシャルメディアを活用して情報発信  

 

-話は少しそれますが、湧永社長はfacebookやtwitterなどソーシャルメディアを活用して様々な情報発信を行っています。ソーシャルメディアを使おうと思ったのはなぜでしょうか。

wakunaga4.png  Facebookは昨年の2月頃から始めました。友人に誘われたことがきっかけだったのですが、やってみると、湧永という名前が珍しいからか友人がどんどん見つけてくれたんです。そしてこれは全く新しい世界なのではないかと考え始めました。まだ見えない部分もありますが、直観的にお客様と湧永製薬を結ぶ可能性を感じました。しかも無料ですから(笑)

 

 そして湧永製薬の社長としては、やはり主力製品の「キヨーレオピン」を多くの方に愛用してもらいたいという気持ちがあります。しかし、ハンドボールチームである「ワクナガレオリック」と製品の「キヨーレオピン」が繋がらなかったり、そもそも「湧永製薬」と「キヨーレオピン」が繋がらなかったといった声もありました。

 

 そこで「湧永製薬社長 湧永寛仁」のfacebookページを立ち上げました。当初は「湧永製薬」「キヨーレオピン」「ワクナガレオリック」などそれぞれのページを立ち上げようと考えていましたが、それぞれを繋ぐのは難しい。例えば「ワクナガレオリック」はハンドボールのファンが見るページになるでしょうし、そこにいきなり「キヨーレオピン」のことを書くと違和感があります。

 

 しかし、湧永製薬の社長として、湧永製薬に関連する事業のことを網羅して書くことは不自然なことではありません。ただ、ソーシャルメディアの特徴として、商品の宣伝をすることはあまり共感を呼ばないような気がしています。そのため私のfacebookページには「ワクナガレオリック」「湧永満之記念庭園」「海外展開について」「社内行事」、そして「キヨーレオピン」の代わりに「ニンニク豆知識」の5つの話題をランダムに載せるようにしています。「キヨーレオピン」が熟成ニンニク抽出液を有効成分とした製品なので。

 

-twitterもかなり利用されていますね

 

 Tiwtterはfacebookと違い瞬間的な爆発力のようなものを感じています。特にハンドボールを広めるためにはこの爆発力を利用するのがいいのではないかと。昨年のなでしこジャパンが優勝した時もtwitterで一気に広がっていきました。ハンドボールの試合でも、ファンはリアルタイムで情報を共有し、さらにリツイートなどで情報の拡散も期待できます。情報拡散力は、twitterが一番だと思っています。

 

◆スポーツは企業価値の向上に貢献する
 

-湧永製薬にとってハンドボールを支える意義について教えてください

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 まずスポーツはとても大きな力を持っていると確信しています。昨年のなでしこジャパンの活躍、そして今年のロンドンオリンピックへの期待。日本を勇気づけ、子供たちもまたスポーツから多くのことを学ぶことができる。スポーツは国の発展のために絶対に必要なものです。

 

 しかし、残念ながら現状のスポーツを取り巻く環境はあまりよくはありません。プロスポーツとしてのスポーツはまだ少なく、企業スポーツもバブル崩壊とともに廃部に追い込まれたチームが多くあります。企業スポーツが成長していた時代は、おそらく会社への帰属意識、社員同士の結束、連帯感を高める目的やCSRを目指したものが多かったのではないでしょうか。

 

 湧永製薬がワクナガレオリックを支えているのは、最終的に総合的な企業価値の向上に寄与することを目指しているからです。スポーツが業績を含む企業価値の向上に繋がっていなければ、経営判断としてそのスポーツから撤退せざるをえないのは当然のことだと思います。もちろんメリット、デメリットだけで決めていいのか、という声もあるかとは思いますが、やはり最終的に企業価値の向上に繋がらず、赤字が続いたりすると、そういった判断を下すしかないと思います。

 

 だからこそ、ワクナガレオリックは湧永製薬にとって企業価値の向上に必要不可欠な存在であることを証明したい。ワクナガレオリックが証明することができれば、他の企業もスポーツを後押ししてくれるようになるかもしれない、ワクナガレオリックはそれを目指しています。

 

 今年はオリンピックイヤーです。そのオリンピックに出場する選手でもアルバイトをしながらでないと競技を続けることができない。その現実を知った子供たちは、もしかしたらそのスポーツをすることを敬遠してしまうかもしれません。ハンドボールは野球やサッカーに比べればマイナーなスポーツです。ですがそのマイナーなスポーツであるハンドボールが企業価値の向上に寄与していることを証明できれば、他の様々なスポーツにおいても応援する企業が現れるかもしれません。企業がスポーツを育てる、そしてスポーツが企業の価値向上に貢献することを証明してみせます!

 

◆ワクナガレオリックを世界で戦えるチームへ

 

-今年度からワクナガレオリックのオーナーに就任されました。オーナー初年度の意気込みをお聞かせください

honbun2.jpg ワクナガレオリックは、ネットだけではなく、リアルな触れ合いを通しての活動にも力を入れており、出張授業など様々なハンドボールの普及活動を行っています。このような地道な普及活動は、今後も継続していきたいと思っています。しかし、やはり世界と戦えてこそ、その競技に多くの注目が集まります。

 

 ですから、ワクナガレオリックを国内大会で全優勝を飾ることは当たり前のチームに、さらには世界、特にヨーロッパで互角に戦えるクラブチームに育てていきたいと思っています。ワクナガレオリックが強くなることによって他のチームも強くなっていく、そうすれば日本の力も強化され、オリンピックでの活躍も期待できます。そして、いずれはサッカーでいうトヨタカップのようなハンドボールの世界選手権も開催してみたいですね。

 

-最後に湧永社長の夢を教えてください

 製薬企業としての使命ではありますが、やはり最終的には世の中の病気や、病気で苦しむ人の数を一人でも少なくしたい。だからこそ、特に疾病の「治療」ではなく「予防」に力を入れた製品開発を行っています。当たり前のことかもしれませんが、病気にかからず天寿を全うすることが、最も幸せな一生ではないでしょうか。人が健康でいられる健康寿命と、寿命の差は7,8年と言われています。その差をなくしたいですね。

 

-湧永社長ありがとうございました!

 

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