高校卒業直後にアメリカの全寮制高校に飛びこみ、文化、言語、価値観、人間関係、そして勉強で七転八倒しつつ適応していった、5年間の留学生活から学んだレッスンを、具体的エピソードを交えて紹介。

カフェテリアで、謎の老婆に遭遇する

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翌朝、促されるままカフェテリアに行くと、校内の寮生全員が集まっていました。これから全員そろっての朝食です。ただ、バスケチームの遠征メンバーがいないためか、空席が目立ちました。

フロアには、6名が座れる丸テーブルが12~13ほど並べられていました。

私のテーブルには、鋭い眼光をした背の低いエチオピア人高校生、メキシカン風と韓国風の小学5年生くらいの男の子が2人、そしてなぜか70歳ほどの白髪のお婆さん、が向き合って座っていました。

「・・なんでお婆さんがいるんだろう。生徒ってことは・・ないよな」

と疑問に思いました。それによく考えると、人種も年代もバラバラの異様な食卓です。


食事の準備は当番制らしく、エプロンをした生徒らがテーブルにパンを配ったり、食器を並べてくれました。たしかメニューは2種類の食パン、バターとジャム類、コーンフレーク、オートミール、あと牛乳だったような気がします。そして、短いお祈りの後、食事が始まります。
※ここはクリスチャンスクールなのです。

そういえば、これがアメリカにやってきて初めての食事になります。前日はまともな夕飯をとっていなかったため、相当空腹でした。さっそくパンをひと口かじりました。


「味がしない・・・」

おいしくないです・・。しかもパサパサで咀嚼しにくく、なかなか喉を通りません。牛乳で無理矢理流し込み、気を取り直してコーンフレークにむかいます。

じつは私の家庭では、コーンフレークは貴重なデザートという位置づけでした。母がたまに買ってきてくれると、一箱を兄弟で奪い合うようにして食べたものです。恥ずかしい話ですが、幼い頃の夢は、「死ぬほどコーンフレークを食べる」でした。

そんな夢のデザート(?)が、洗面器のオバケのような容器に山のように盛られています。これがなんと食べ放題。やった、永年の夢が叶ったと胸を躍らせながらスプーンを口に運びました。



「まずっ」

第一印象は、「なんじゃこりゃ?」です。
パリパリ感はあります。しかし、噛んでも飲み込んでも味がしません。固い紙でできているのか?と疑うくらいのまずさにビックリしました。

辺りを見回すと、みんな砂糖をまぶしています。なるほど、味がしないから砂糖で甘くしているのかと私もマネをしましたが、ただ甘くなっただけでまずいことに変わりはありませんでした。

でも、郷に入れば郷に従えですし、贅沢は言ってられません。それにお腹は減っていたので、まあ黙々と食べていました。


すると、それまで黙って食事をしていた隣の白髪のお婆さんが、私に向かっておもむろに話しかけてきました。


つづく



代表 中山順司
Comment(2)

コメント

さわだ

コーンフレーク、確かに日本のはいい味付けがしてあるので、私も子供の頃は大好きでした。(私はチョコワが一番好き)
海外での見た目とは裏腹の期待を裏切る食事の味付け、ビックリすることってほんとに多いですよね。(味付けナシも含めて)
それが醍醐味だったりもするのですが、旅行ならともかく留学などの長期滞在だとそうはいかないですよね。
白髪のお婆さんが何者か気になります。

なかやま

「日本の食べ物はおいしい!」これを改めて実感した次第です。
とくにインスタントラーメンのレベルの高さは、2位以下を大きく引き離しての第1位だと思いますよ^^(どこが2位かはわからないですが)

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