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まだ顧客コードは必要なの?

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弊社が行っている、あるCRMプロジェクトで顧客コードの在り方が話題になりました。

は? 顧客コード??

この20年、SFA、コールセンターなどのCRMで顧客コードという概念は見たことも、聞いたこともありません。

B2BのCRMでの顧客企業の数は、多くても数万件ですがコードで管理する必要はなく顧客名で管理しています。
B2CのCRMでは顧客コードどころか、顧客名も分からずWebの世界ではCRMではクッキーで顧客を識別しています。

そんなCRMでも商品に関しては、商品コードが存在しています。
主に商品を管理するERPの世界では、商品(品目)コードは必須ですので、ERPとの連携を考えた場合、CRMも商品コードを持った方が得策だからでしょう。

もともとコードは何のためにあるのでしょう?
従来、コンピュータ処理で、顧客や商品(品目)を識別する為にはコードは必然でした。顧客名、商品名ではデータが長すぎて識別には無理があるので、人間には必要のないコードが考え出されました。
そして、有意コードか無意コードかの議論があり、有意コードは人間には分かりやすいが、品目が増えるとパンクして採番できないといった現象が発生していました。

CRMの世界では、顧客コードではなく顧客名で識別されている現在、商品、品目はコードで管理する必要はあるのでしょうか?

結論から言うと必要です。なぜなら品目数は顧客数よりはるかに多く、使われる商品名は統一されていないケースが多く、人によって違う商品名が使われている以上、一意のコードが必要になります。

顧客名は一意ですし、略名を使おうとするとエラーになりますので顧客名で識別が可能です。それにも拘らず、何故、顧客コードの在り方が議論の対象になるのでしょうか?

CRMが導入される遥か前から、販売管理や請求や保守のシステムが存在していました。これらのシステムではコンピュータ処理能力の問題から、顧客を識別する為には顧客コードが利用されていました。またこれらのシステムはバラバラに開発され、顧客コード体系が異なっている場合があります。

これらのシステムがまだ存在し、連携する必要があればCRMの世界にも顧客コードが必要ですし、顧客コード体系は統合される必要があります。

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