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デジタル・トランスフォーメーションとこれからの営業 1/5

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今週のブログで「営業がいらない時代」になることを解説したが、このブログでは、その背景を「デジタル・トランスフォーメーション」という視点から、5回の連載で掘り下げてみようと思う。

【参考】「営業がいらない時代」がやってきた

デジタル・トランスフォーメーションの3つのフェーズ

これからの「営業」を考えるには、これからの社会やビジネス環境がどうなるかについて、理解しておく必要がある。社会やビジネス環境が変われば、お客様の事業や経営の在り方も変わってしまう。当然、営業の仕事もその変化に対応しなければならない。そんなこれからを理解する上で、鍵を握る言葉が「デジタル・トランスフォーメーション」だ。

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歴史を振り返れば、人類は新たなテクノロジーの登場をきっかけに、劇的な変化を生み出してきた。「デジタル・トランスフォーメーション」もまた、そんな劇的な変化のひとつになろうとしている。

18世紀後半のイギリスで起こった産業革命は、蒸気機関を利用した動力源の発明により、生産力の劇的な向上を成し遂げた。20世紀初頭、動力源は電力に置き換わり、統計学を基にした科学的管理手法と相まって、生産力はさらに向上した。

1960年代、コンピューターの登場とともに人手に頼っていた業務プロセスを機械に置き換え、機械による自動化の範囲は拡大し、さらなる生産性や品質の向上が実現する。1990年代にはインターネットが登場し2000年代以降の普及とともに、人々はPCやスマートフォン、Webやアプリを介して、「サイバー空間」と呼ばれる社会や産業の新たな基盤に組み込まれてきた。2010年代には、クラウドやAIの進化とともに、デジタル・テクノロジーが私たちの日常に広く浸透し、社会の仕組みやビジネスの在り方を大きく変えようとしている。「デジタル・トランスフォーメーション」とは、そんな時代の有り様を著す言葉と言えるだろう。

「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」

「デジタル・トランスフォーメーション」とは、2004年にスウェーデンのウメオ大学のエリック・ストルターマン教授が提唱した概念だ。そして、このデジタル・トランスフォーメーションに至る段階を3つのフェーズに分けて説明している。

  • 第1フェーズ:IT利用による業務プロセスの強化
  • 第2フェーズ:ITによる業務の置き換え
  • 第3フェーズ:業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態

第1フェーズ:IT利用による業務プロセスの強化

業務の効率や品質を高め、それを維持してゆくために、業務の仕組みや手順、すなわち業務プロセスの標準化が行われてきた。それに合わせてマニュアルを作り、現場で働く従業員にそのとおりを守らせることで、標準化された業務プロセスを徹底させ、業務の効率や品質を維持してきた。しかし、人間がそこで働く以上、完全な業務プロセスの遵守は難しく、ミスも犯す。そこで、標準化された業務プロセスを情報システムに置き換えて、現場で働く従業員にこれを使わせることで、業務の効率や品質を確実にしようとした。生産管理システムや販売管理システムなどは、そんな時代に登場している。言葉を換えれば、紙の伝票の受け渡しや伝言で成り立っていた仕事の流れを情報システムに置き換える段階だ。

第2フェーズ:ITによる業務の置き換え

第1フェーズは、標準化された業務プロセスを現場に徹底させるためにITを利用する段階だった。その業務プロセスを踏襲しつつも、ITに仕事を代替させ自動化するのがこの段階だ。これにより、人間が働くことに伴う労働時間や安全管理、人的ミスなどの制約を減らし、効率や品質をさらに高めることができた。昨今、話題となっているRPA(Robotic Process Automation)もこの段階に位置付けることができる。

第3フェーズ:業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態

Webやスマートフォン、モノや機械に組み込まれたセンサーが、様々な物事や出来事をデジダル・データとして広範に捉えることができるようになった。いわば、現実世界のデジタル・コピーがリアルタイムに生みだされ、ネットに送り出される社会基盤が生みだされつつある。私たちは、このような仕組みをIoT(Internet of Things)あるいはIoE(Internet of Everything)と呼んでいる。

そんな仕組みから生みだされた膨大なデータ(ビッグ・データ)は、もはや人手に頼って解釈することはできない。そこで、AIのひとつの技術である「機械学習」を使って解釈し、どうすれば無駄なく、効率よく、高品質にビジネスを動かせるかの最適解を見つけ出し、機械を制御し、人々に情報を提供する。ITは収集されるデータからいま時点での最適解を見つけ出し、業務プロセスはリアルタイムでアップデートされ、ITと業務は渾然一体となって、ビジネス目標の達成に邁進する。つまり、ITと業務の現場が協力し合いながら、改善活動を高速で繰り返し、常に最適な状態を維持しているわけだ。もはや両者を分離することはできず、「業務がITへ、ITが業務へとシームレスに変換される状態」が実現する。

デジタル・トランスフォーメーションとは、この第3フェーズの状態を言う。

*** 明日に続く

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ビジネス戦略編
【新規】業務がITへITが業務へシームレスに変換される状態  p.27
【新規】デジタル・トランスフォーメーションのビジネス・サイクル p.28
【新規】デジタル・トランスフォーメーションのBefore/After p.29
【新規】情報システムの役割 p.38
【新規】異なるビジネス p.39

人材開発編
【新規】一緒に仕事をしたいITベンダー・SI事業者 p.13
【新規】伝えるべきこと p.14
【新規】求められる対応力 p.15
【新規】「良き相談相手」とは p.16
【新規】お客様の幸せを支える p.17
【新規】スキルの再定義 p.18
【新規】学び続ける大切さ、それを支える学びの力 p.19
【新規】時間を作る p.20

サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】これからのビジネスの方向 p.41
【新規】テクノロジーの進化が求めるモノのサービス化 p.43

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】人工知能の2つの方向性 p.10
【新規】「人工知能」と言われるものの4つのレベル p.12
【新規】各時代のAI(人工知能)と呼ばれるもの p.13
【新規】機械学習がやっていること 1/2 p.14
【新規】機械学習がやっていること 2/2 p.15
【新規】ルールを作るとはどういうことか p.16
【新規】機械学習でできる3つのこと p.17
【更新】AIと人間の役割 p.18
【新規】機械学習の仕組み/学習が不十分な状態 p.56
【新規】機械学習の仕組み/学習が十分な状態 p.57
【新規】ニューラル・ネットワークの仕組み p.65
【新規】どんな計算をしているのか p.66
【新規】A12 Bionic p.150

サービス&アプリケーション・基本編
*変更はありません

サービス&アプリケーション・開発と運用編
【新規】なぜ、サーバーレスなのか p.68

ITインフラとプラットフォーム編
【新規】「インフラのソフトウェア化」の意味・仮想化の役割 p.60
【更新】仮想化の役割 1/2 p.61
【更新】仮想化の役割 2/2 p.62
【更新】Infrastructure as Code p.79

クラウド・コンピューティング編
*変更はありません。

テクノロジー・トピックス編
*変更はありません。

ITの歴史と最新のトレンド編
*変更ありません

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