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これからの営業は大変だ!やり方の決まった仕事に未来はない

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SI営業の仕事は、これから益々難しくなると感じている。正確に言えば、これまでのお仕着せの「営業」という仕事の定義が、通用しなくなるということだ。言うなれば、これまでとは違うスキルや行動習慣が求められるようになると言うことだ。これまでのやり方を変えなくてはならないわけで、それを「面白い」や「やり甲斐がある」と感じる人もいるだろうが、営業という仕事にあまり思い入れもなく、「営業をやらされることになってしまった」と感じている人には、これはかなり厳しい時代になるだろう。

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そもそも、営業という仕事は、「お客様のビジネスの成功に貢献すること」と「与えられた数字目標を達成すること」を同時にこなす仕事だ。どちらか片方を優先させるわけにはゆかない。

しかし、多くの営業は、お客様からの依頼に応えることで、結果として、この両方を充足してきた。つまり、「お客様のビジネスの成功に貢献すること」などは、お客様が自分で考えて、自分たちが必要なことはこれだと決めて営業に要求する。営業はそれをうけて調達やら手配をして、その要求に応えれば、結果として、数字は達成されることになる。

数字とは工数であって、それが商品であり、その商品を確実に「売り切る」ために、営業はお客様に足繁く通い、お客様からの要求をいち早く、かつ漏らすことなく聞き取って、確実に応えようとする。

あるSIerで、来年度の営業目標のレビューに同席したとき、部門の「エンジニアの数×稼働率×単金」が営業目標になっていた。人数で上限が決められてしまうので、稼働率をあげることが、課題となるが、それらは「お客様次第」であって、自分たちにはどうしようもないというコンセンサスがあり、「今年並み」の営業目標が決められてゆく。売上を伸ばすためには、外注で工数を持ってくるしかなく、これも自分たちではコントロールすることができないので、目標にしようがない。だから、とにかく頑張って稼働率を上限まで上げるしかなく、そのたるにやはり足繁くお客様にお願いしてまわるしかない現実があり、マメさと体力の勝負になってしまう。

自分で自分の未来を決めることができない。そんな閉塞感の中での営業目標の何処に工夫や努力を見出してゆけばいいのか、なんとも重苦しい雰囲気だった。

たぶん、いや、きっと必ず、工数需要は減ってゆく。もう少し正確に言えば、誰でもできるような「力仕事」的な工数需要は、自動化やクラウドとの競合になるだろう。それより安くできるのであれば、仕事にもなるが、それでは儲けにならないので、結果として減ってゆく。ただ、工数需要の全てが減ってゆくわけではない。

いま、ユーザー企業では、ビジネスのデジタル化が話題になっている。これは、既存の業務をプログラムに置き換えて、生産性を高めよう、コストを削減しようという類ではない。IT(デジタル・テクノロジー)を駆使して、仕事のやり方を根本的に変えてしまい、生産性やコストについても、何パーセントではなく、何倍にも改善して、圧倒的な競争力を手に入れようという取り組みだ。あるいは、これまでに無いビジネス・モデルを創ろうという話しだ。「デジタルトランスフォーメーション」とも呼ばれるこのような取り組みへの期待は大きい。

しかし、どうやって実現すればいいのか、考えあぐねている。何から手を付ければいいのか、どんなテクノロジーを使えばいいのか、その答えを探している。そこに応えることができる人材は圧倒的に少ないわけで、そこには確実に需要がある。

これに取り組む主管部門は情報システム部門ではなく、事業部門だから、コストと言うより投資対効果で判断する。十分な成果が見込めるのであれば、工数も他の費用もそれなりに利益を積むことができるだろうから、利益率の高い仕事ができるはずだ。工数だって、相応の単金で提案しても、それだけの成果につながるのであればと、受け入れてもらえる可能性はあるだろう。

単金が高い工数需要が期待できる反面、絶対的な工数需要は確保できない。売上は落ちるが、利益は確保できる。そんなカタチになってゆくだろう。

ただ、このようなビジネスを売らなきゃいけない営業もまた、お客様の言われたことを確実に行うだけでは、やってはいけない。何よりも、事業部門や経営者に自分たちの価値を売り込まなければならないわけだから、彼らに分かる言葉を持たなくてはならない。業務のこと、経営のことを語らなければいけない。それをテクノロジーと結びつけて、その筋道を示さなくてはいけない。客様の相談相手になって、お客様の未来を一緒に語り合わなくてはいけない。それができることが、営業に求められることになる。

「お客様のビジネスの成功に貢献すること」とは、こういうことができることだ。そうすれば、自ずと「与えられた数字目標を達成すること」への道が開かれる。

銀行の窓口で応対していた行員がATMに置き換わったように、駅の改札で切符を切っていた駅員がICカードのタッチに変わってしまったように、そして、近い将来、コンビニの店員がレジからいなくなるように、やり方が決まっている仕事は機会に置き換わってゆくのは自然の摂理だ。お客様の言われた通り見積を作り、人を手配し、商材を説明するといったやり方が決まっている仕事にもはや未来がないことを覚悟すべきだろう。

じゃあどうすればいいのか。昨日書いたこのブログが参考になるかもしれない。

【参考】営業の役割は、お客様の期待に応えることではなく、お客様の期待を裏切ること

2月14日(水)よりスタートする次期「ITソリューション塾・第27期」の受付を開始致しました。

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日程 2018年2月14日(水)~4月25日(水) 18:30~20:30
回数 全11回
定員 80名
会場 アシスト本社/東京・市ヶ谷
料金 ¥90,000- (税込み¥97,200) 全期間の参加費と資料・教材を含む
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【お願い】早期に定員を超えると思われますので、まだ最終のご決定や参加者が確定していない場合でも、ご意向があれば、まずはメールにてご一報ください。優先的に参加枠を確保させて頂きます。
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第27期は、これまでの内容を一部変更し、AIやIoTなどのITの最新トレンドについての解説と共に、そんなテクノロジーを武器にして、どうやって稼げばいいのかについて、これまで以上に踏み込んで考えてゆこうと思います。また、働き方改革やこれからのビジネス戦略についても、皆さんに考えて頂こうと思っています。

SI事業者の皆さんには、これからのビジネス戦略やお客様への魅力的な提案を考える材料を提供します。
情報システム部門の皆さんには、自分たちのこれからの役割やどのようなスキルを磨いてゆく必要があるのかを考えるきっかけをご提供します。

講義で使用する500ページを超える最新のプレゼンテーションは、オリジナルのままロイヤリティ・フリーで提供させて頂きます。お客様への提案、社内の企画資料、イベントでの解説資料、勉強会や研修の教材として、どうぞ自由に活用してください。

古い常識をそのままにお客様の良き相談相手にはなれません。
「知っているつもりの知識」から「実践で使える知識」に変えてゆく。そんなお手伝いをしたいと思っています。

ビジネス・エグゼクティブのためのIT戦略講座

来年2月より、事業会社の経営者や経営幹部、事業部門の責任者や幹部といったエグゼクティブを対象に「ビジネス・エグゼクティブのためのIT戦略塾をスタートさせることに致しました。
ITに詳しくない経営者や事業部門のトップが、ITのトレンドや価値、それをビジネスに活かす方法について理解を深めてもらおうという内容です。
講師には、私だけではなく、デジタル・ビジネスの実践を支援し、グローバルに活躍している方やデザイン思考のプロを招き、単なる知識ではなく、実践的なノウハウも合わせて提供しようと準備しています。
先般承りましたご要望を全て満たすものではありませんが、事業会社の経営の現場で役立てていただける実践的な知識やノウハウを身につけて頂けるものと確信しています。

内容:全3回の講義と演習/受講者と講師のコミュニケーション

  • 2月26日(月)第1回 最新のITトレンドとこれからのビジネス戦略
  • 4月27日(金)第2回 デジタル戦略を実践するための手法とノウハウ
  • 5月29日(火)第3回 未来創造デザインによる新規事業の創出

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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2018年1月版・改訂/追加リリース

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  • 開発と運用について大幅に追加改訂しました。
  • デジタル・トランスフォーメーションについての解説を増やしました。
  • 量子コンピュータについての記述を追加しました。

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追加・更新の詳細は以下の通りです。

ビジネス戦略編
【改訂】デジタル・トランスフォーメーションの意味 p.5
【新規】デジタル・トランスフォーメーションとは p.11
【改訂】デジタル・トランスフォーメーション実践のステップ p.12
【新規】デジタル・トランスフォーメーション時代に求められる能力 p.14
【改訂】SIビジネスのデジタル・トランスフォーメーション p.15
【改訂】共創の3つのタイプ p.82

サービス&アプリケーション・先進技術編/AI
【新規】深層学習が前提となったシステム構造 p.68

開発と運用編
【新規】開発と運用:従来の方式とこれからの方式 p.15
【新規】アジャイル開発の基本構造 p.16
【新規】アジャイル開発の目的・理念・手法 p.23
【新規】スクラム:特徴・三本柱・基本的考え方 p.25
【新規】スクラム:スクラム・プロセス p.26
【新規】スクラム:プロダクト・オーナー p.27
【新規】スクラム:スクラム・マスター p.28
【新規】スクラム:開発チーム p.29
【新規】エクストリーム・プログラミング p.30
【新規】これまでのソフトウェア開発 p.58
【新規】これからのソフトウェア開発 p.59
【新規】Microsoft Azureによる予測モデルの開発方法 p.60

インフラ編
【新規】ストレージ・コストの推移 p.215

テクノロジー・トピックス編
【改訂】ソーシャル・グラフ 解説文・追加&改訂 p.4
【改訂】CSIRT解説文・追加&改訂 p.6
【改訂】3Dプリンター 解説文・追加&改訂 p.7
【改訂】RPA 解説文・追加&改訂 p.17
【新規】量子コンピュータがいま注目される理由 p.73
【新規】D-Waveとは
【新規】量子ゲート方式の限界と可能性 p.82

ITの歴史と最新トレンド
*追加・変更はありません。

サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
*追加・変更はありません。

サービス&アプリケーション・基本編
*追加・変更はありません。

クラウド・コンピュータ編
*追加・変更はありません。

【講演資料】量子コンピュータ 
【新規】量子コンピュータがいま注目される理由 p.73
【新規】D-Waveとは
【新規】量子ゲート方式の限界と可能性 p.82

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