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最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

社会で認められる自分力はこうやって作る

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「私はこんなビッグ・プロジェクトに関わっていました。」

「○○システムは私が作りました。」

「▢▢社長のことはよく知っています。」

だからなんだというのだろう。だから、その人が優秀だということにはならない。

「△△銀行のシステム開発でプロマネをやっていました。」

プロマネにもいろいろな役割がある。システム全体のことなど理解しないままに、ひたすらドキュメンテーションだけやらされていたプロマネが、ビッグ・プロジェクトには沢山いることを知らない人はいない。

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「ところで、あなたのご経験を踏まえて、お応えいだきたいのですが、我が社の情報システムは、既にご説明の通り多くの課題を抱えています。また、IoTやAIにも取り組み、攻めのITで事業価値を高めたいと考えています。我が社は、今後、どのような取り組みをしてゆくべきでしょうか。」

情報システム部門長を採用する面接の場で、この会社の役員から、こんな質問を投げかけられたのは、大手SIerでSEとして仕事をしてきた人だったが、彼からは、次のような回答が返ってくるだけだった。

「十分に検討をした上で、改めて提案させて頂きます。」

確かに、彼には「経験がある」のだろうが、そこから教訓を学び、どうすればうまくゆくのか、つまり「成功の方程式」を描けていないないようだった。自分なりの「成功の方程式」があれば、限られた情報の中でも、それに当てはめた見通しを示せるだろうし、どんな課題があるかも想像から導き出せる。それが、その場でできないとすれば、「十分に検討」しても、まともな答えは得られないことは明白だ。

「経験がある」ことだけでは「売り」にはならない。その経験からどのようなノウハウを得て、それが相手の会社にどのような価値を提供できるのかを説明できて、はじめて「売り」になる。

まもなく50代にさしかかろうという方だったが、その方はこれまでどのように仕事に向き合ってきたのだろうかと考えてしまった。きっと、一生懸命、誠実に仕事に向き合ってきたのだろうし、会社にも貢献してきたのだろう。しかし、そのことが、他の会社でも評価されるかどうかは別の話だ。

「40代でスキルアップや資格取得などをする、または所属企業での上位ポジションにつく必要があったと痛感している。50代に入ってしまうと年齢に相応したマネジメントポジション経験を求められる。500万以上の年収の職を探すと、インセンティブやみなし残業代も含む営業職となる。今まで、社会と収益構造の"仕組み"に無頓着すぎた」(50代)

エンジニア転職意識調査・3人に1人が「1年以内に転職したい(ITpro)」という記事にこんなコメントが寄せられていたが、この面接を受けた人も同じような思いをするのかもしれない。

ある人材斡旋企業の方と話をしたら、本当に優秀な人たちは人づてで次の転職先を見つける人も多いという。そういう人たちは、コミュニティにも積極的に貢献し人脈も広い。もちろん発信力もある。その人を採用したいので交渉して欲しいという名指しでの依頼も多いという。

転職したいと思っても、社会で評価される自分力がなければ、それもかなわない。それは短期間で作られるものではない。時間をかけて自分で育ててゆくしかない。

  • 自分の会社だけではなく、社外の人とも沢山の繋がりをつくる。
  • 与えられた仕事だけではなく、興味や関心の赴くところに、新しい学びの機会を求める。
  • アウトプットを絶やさない。

たぶんそういう心がけが、自分の経験を客観視できる目を養い、それを他でも使えるようにと抽象化、理論化した「成功の方程式」を描き、伝える能力を育ててゆく。こんな能力こそ、社会で評価される自分力となる。そして、そんな能力を持つ人は、所属している企業も手放したくない人材でもある。そういう人材には、大切な仕事が任されるようになり、さらに成長の機会が与えられ、社内だけではなく社会的な価値もさらに高まってゆく。

そんな当たり前に早く気付いて欲しい。そして、実践して欲しい。若い人たちの前に立って話しをする度にそんなことを伝えているのだが、なかなか思うようには伝わらない。まだまだである。

新入社員のための最新ITトレンド・1日研修

「お客様の話しに、ついてゆけません。言葉が分からないんです。」

こんな話をする新入社員は少なくありません。もちろん経験のない彼らが仕事をうまくこなせないのは当然のことです。しかし、「言葉が分からない」というのは別の問題です。

IoT、AI、クラウドなどのキーワードは、ビジネスの現場では当たり前に飛び交っています。しかし、新入社員研修ではITの基礎やプログラミングは教えても、このような最新ITトレンドについて教えることなく現場に送り出されてしまいます。そのため、お客様が何を話しているのか分からないままに、曖昧な応対しかできず、自信を無くしてしまう、外に出るのが怖いなどの不安をいだいている新入社員も少なくないようです。

そんな彼らに、ITの最新トレンドを教え、ITがもたらす未来への期待、そこに関わることへの誇りを持てるようにと企画しました。

参加費が1万円なら、懐の寂しくても自腹で参加できるはずです。また、既に新入社員研修の予算を使い切った企業でも、何とかやりくりして頂けるのではないでしょうか。そんな想いで、この金額にしてみました。また、100ページを超えるテキストは、パワーポイントのままでロイヤリティフリーで提供させて頂きます。

実施内容

  • 日時:下記日程のいずれか1日間(どちらも同じ内容です)
    • 【第1回】8月28日(月)10:00〜17:00
    • 【第2回】9月04日(月)10:00〜17:00
      • *昼休み1時間、休憩随時
  • 会場:株式会社アシスト・本社1階セミナールーム/市ヶ谷
  • 定員:50名/回
  • 費用:1万円(税込10,800円)
    • 新入社員以外(例えば、他業界からIT業界に転職された方や人材開発・研修担当の方)で参加されたい場合は、3万8千円(税込 41,040円)でご参加いただけます。
  • 内容:
    • ITビジネスの歴史と最新トレンド
    • クラウド・コンピューティング
    • ITインフラと仮想化
    • サイバーセキュリティ
    • IoT
    • AIとロボット
    • アジャイル開発とDevOps
    • これからのITとITビジネス

詳しくはこちらをご覧下さい。

【図解】コレ一枚でわかる最新ITトレンド 増強改訂版

スクリーンショット 2017-04-24 12.36.16.png

  • 何ができるようになるのか?
  • どのような価値を生みだすのか?
  • なぜ注目されているのか?

「知っている」から「説明できる」へ
実践で「使える」知識を手に入れる

  • IoT とインダストリー4.0
  • AR とVR
  • 人工知能と機械学習とディープラーニング
  • サーバ仮想化とコンテナ
  • ネットワーク仮想化とSD-WAN
  • アジャイル開発とDevOps
  • マイクロサービスとサーバレス

キーワードは耳にするけど、
それが何なのか、何ができるようになるのか、
なぜそんなに注目されているのか理解できてなかったりしませんか?

最新版(7月度)をリリースしました!

ITビジネス・プレゼンテーション・ライブラリー/LiBRA

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最新版【2017年7月】をリリースいたしました。

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今月度は、AIとIoTを中心に大幅に資料を追加しています
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ビジネス戦略編
【新規】3つのIT:従来のIT/シャドーIT/バイモーダルIT p.23
サービス&アプリケーション・先進技術編/人工知能とロボット
【新規】IoTとAIの一般的理解と本当のところ p.4
【新規】人工知能の3つの役割と人間の進化 p.12
【新規】自動化から自律化への進化 p.16
【新規】スマートマシンの必要性 p.16
【新規】人工知能のロボットへの実装 p.24
【新規】専門家と人工知能 p.26
【新規】人工知能は知的望遠鏡 p.27
【新規】ITと人間の関係の変遷 p.33
【新規】これまでの学習とディープラーニング p.42
【新規】ルールベースと機械学習 p.43
サービス&アプリケーション・先進技術編/IoT
【新規】IoTとAIの一般的理解と本当のところ p.15
【新規】従来のやり方とIoTの違い p.18
【新規】LPWAとは p.51
クラウド・コンピューティング編
変更はありません
サービス&アプリケーション・基本編
【新規】ERPシステム/パッケージとクラウドでの利用形態 p.11
【新規】SOAの狙いと成果 p.27
開発と運用編
【更新】ウォーターフォール開発とアジャイル開発 p.17
インフラ&プラットフォーム編
【新規】認証基盤 p.117-118
【新規】認証に関わる課題 p.119
【新規】シングルサインオンとフェデレーション p.120
【新規】Apache Spark p.179
トピックス編
 変更はありません
ITの歴史と最新のトレンド編
 変更はありません

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新刊書籍のご紹介

未来を味方にする技術

これからのビジネスを創るITの基礎の基礎

  • ITの専門家ではない経営者や事業部門の皆さんに、ITの役割や価値、ITとの付き合い方を伝えたい!
  • ITで変わる未来や新しい常識を、具体的な事例を通じて知って欲しい!
  • お客様とベンダーが同じ方向を向いて、新たな価値を共創して欲しい!
人工知能、IoT、FinTech(フィンテック)、シェアリングエコノミ― 、bot(ボット)、農業IT、マーケティングオートメーション・・・ そんな先端事例から"あたらしい常識" の作り方が見えてくる。2017年1月6日発売
斎藤昌義 著
四六判/264ページ
定価(本体1,580円+税)
ISBN 978-4-7741-8647-4Amazonで購入
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