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「効率よく」勉強する「具体的な」3つの方法

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「相手にないものを持っているから価値があるんです。お客様はその価値にお金を支払ってくれる。みなさんは、これからITに関わる仕事につくわけですから、ITについてお客様より詳しくなければ、お金を頂ける道理はありません。だから、そのための勉強を続けなければなりません。」

新入社員研修でこんなメッセージを伝えます。そうすると、こんな質問が返ってくることがあります。

「効率よく学べる本やウエブを教えてもらえないでしょうか?」

具体的にはどういう勉強をすればいいのでしょうか?

最近、「効率的な」や「具体的な」を訊かれることが増えたような気がします。人材育成を担当されている方や研修会社の方そんな話をすると、やはり同様の傾向があるとのこと。まあ、ご時世なんでしょうねぇ。

じゃあ、どう答えればいいのでしょう。私は、次のような勉強の仕方を紹介するようにしています。

1.朝のゴールデンタイム

毎日勉強するための時間を持つことです。それは朝しかありません。

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新人の頃は要領もつかめず仕事の効率も上がりません。言われたことを必死でこなしているうちに1日は過ぎてしまいます。残業もあるでしょう。そんな毎日ですから、日中や夜に決まった時間、勉強する余裕はないでしょう。そうなると残された時間は朝しかないのです。まずは、朝の1時間を作ることです。

何を勉強するかは考える必要はありません。カタチから入ることです。「決意を固めてから」ではなく、まずは行動を起こすことです。オフィスに7:30に到着するというのもいいでしょうし、オフィスの近くにあるカフェでもいいでしょう。自宅とは場所を変え、移動するという肉体的行動でスイッチを入れることです。

「通勤に1時間あるからそれでもいいですか?」

申し訳ないのですが、そんなことは自分で決めて下さい。少なくとも私には電車の中で「勉強」するのは苦手なのでできません。ただ、理由を付けて「楽なやり方」を選ばないでいただきたいのです。そういうやり方はキット長続きしません。

時間を作れば、何かしなければなりません。そういう枯渇感の中、その時々で勉強しなければならないと「感じる」何かを自分で見つけてやればいいのです。そういう時間を過ごすことで「やり続けなければと行けない」という決意が固まってきます。まずは、そんな習慣を自分の中に埋め込むことからはじめることです。

2. ソーシャル・ウオーキング

私は、Facebookという大変優秀な教師のお世話になっています。他人の紹介する情報を、散歩するように見てゆきます。そして、これぞと思う書き込みがあれば、そのリンク先をクリックしさらにその情報について、深く読み込むことにしています。

それぞれの仕事や専門に関わる人たちが自分に関心のある情報を発信しています。全てを丁寧に観ているわけではありませんが、役に立ちそう、面白そう、これは大変と関心が赴くままにいくつかの記事を読み込んでゆきます。そして、もっと深く知りたいときは関連のありそうなキーワードで検索する、これはしっかり勉強しておこうとなるとAmazonで本を買うなどしています。

「そんな暇ありませんよ」といったご意見もあるでしょう。わたしはそういう情報収集は電車の中やトイレの中でやることがおおいですね。集中できますからね。そうやって情報の森を逍遙するのはなかなか楽しいものです。

「そういう人たちの情報には偏りがあるんじゃありませんか?」

全くその通りで、実に偏りがあります。だからこそ、そこには自分には気付かない視点があり、新しい気付きをあたえてくれるのです。

「同じような話ばかりでは?」

よくあります。ただ多くの人が話題にしているということは、それだけ社会的関心が高いと言うことになります。また、その人なりの解釈や意見も付記されていて、自分の狭量に気付かせてくれることもしばしばです。

3. アウトプット思考

「他の人に説明するためには、どうすればわかりやすいだろうか」と考えながら、情報を読みます。気付いたことをFacebookで説明してみます。説明しようとすると分かっていないなぁとがっかりします。また、Evernoteにそのリンク情報と共に、説明するときのセリフを書き込んでゆきます。

「わかりやすく伝えるには、どうすればいいだろうか」。そんなことを考えながら、ひとつのテーマでいろいろな資料を読み込んでゆくと、次第に枝葉と幹が見えてきます。そして、それを説明資料として文書やチャートにしてみます。

ただ読むだけではなく、「だれかに説明するために読む」わけです。説明するとなると、うかつなことは言えませんから、物事の本質を見極めようという態度になります。また、人が関心を持ち話題になりそうなテーマは何かを探すようにもなります。そんなことが、トレンドを追いかける眼を養ってくれます。

「伝えるために学び考える」が、「アウトプット思考」です。プログや拙著で紹介している「コレ一枚」は、そんな私の思考のスナップ写真のようなものです。

ITに限らず新しい知識に触れられる時間は楽しいものです。

  1. 朝の1時間を作る。
  2. ソーシャルを散歩し情報を収集する。
  3. 思考のスナップ写真を残す。

私はそんなやり方で勉強しています。

いかがでしょうか。効率のいい勉強方法ではありませんか?しかも、かなり具体的でしょ。

「どうかなぁ?」

もしそう思うのなら、まずはここに紹介したことをやってみて下さい。やってみる前から値踏みをするのではなく、まずは行動して評価する。そんな態度が勉強なのだと思います

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