オルタナティブ・ブログ > ITソリューション塾 >

最新ITトレンドとビジネス戦略をわかりやすくお伝えします!

【書評】リモートチームでうまくいく・マネージメントの"常識"を変える新しいワークスタイル

»

「東日本大震災で、そのお客様の仕事がなくなり、職場を変わってもらったんだけど、それから心を病んでしまって仕事を辞めてしまったよ。」

仙台にあるシステム会社の社長から、こんな話を伺いました。たぶん職場が変わっただけではなく、親類縁者が亡くなったといった変化もあったのだろうとのことですが、震災がもたらした傷の深さを改めて考えることとなりました。

ただ同時に、「働く」ということが場所や時間と一体となっている現実にも気付かされます。ノートPCひとつで「どこでもオフィス」が当たり前になって久しい自分にとっては「なんで?」と思うことです。ただ組織やチームで仕事をするということは、場所がその接着力となっていたのだということを改めて考えさせられました。それがなくなってしまうと、自分の居場所を失い、同時に自らの存在意義をも見出せなくなってしまう。そんな人が少なからずいるのです。

「震災以降は、私たちにとって「オフィスに行くことが仕事をすること」という認識から、「オフィスにいるかどうかに関わりなく、自分が仕事をするんだと決めた時間が仕事の時間になる」という認識にかわっていきました。」

514KrBRCOnL._SX344_BO1,204,203,200_.jpg

ソニックガーデンの社長、倉貫義人さんの著書『リモートチームでうまくいく(日本実業出版社)』の一節にこんな言葉があります。このような意識をいまも持ち続け、それを実践している彼の言葉は、「働く」ということの意味を改めて問いかけているように思えました。

彼は、会社を立ち上げる前、大手システム会社に勤めている時代から「チームでリモートワーク」を実践してきたそうです。そして、会社も「リモートチーム」前提で立ち上げたとのことでした。その経験が語られた本書は、それを実践するたるめのノウハウと言うだけではなく、「働く」ということの本質への問い掛けでもあります。

  • チームで仕事をする上で大切なお互いの信頼関係
  • 成果を約束したらそれを必ず果たす責任感
  • 約束を果たすために時間の使い方を自分で管理する能力

「働く」から、与えられた場所や時間という枠組みがなくなったとき、人はこの本質を問われることになるということを本書は教えてくれています。また、それは裏を返せば「リモートチーム」がうまく機能していると会社は、成果にコミットし、信頼して仕事を任せられるということの証明でもあるということでしょう。

リモートではたらくというのは、福利厚生や労働条件といった面での価値もありますが、会社そのものの価値を高めて行く取り組みとしても捉えてみるべきかもしれません。本書をそんな視点から読んでみられてもいいかもしれません

【最新版】最新のITトレンドとビジネス戦略【2016年2月版】

*** 全て無償にて閲覧頂けます ***

LIBRA_logo

【新規登録】新入社員研修のための2つの教材を登録しました。

新入社員研修のための教材を公開しました。基礎的なことですが、これだけは知って欲しいという内容をできるだけ平易な文章と図解で紹介しています。プレゼンテーションだけではなく、教科書としてMS Wordの解説資料も合わせて掲載しています。

まもなく始まる新入社員研修や基礎的なことが不安という方の復習用にもご活用下さい。

【ITの基礎】

  • プレゼンテーション(pptx形式:31ページ)
  • 教科書(docx形式:23ページ)

【情報システムの基礎】

  • プレゼンテーション(pptx形式:10ページ)
  • 教科書(docx形式:15ページ)

【更新】最新のITトレンドとビジネス戦略

人工知能に関連した記述を増やしたこと、および、ITや情報システムの基礎的な知識については、「新入社員のための研修教材」として切り出し、そちらでより詳しく解説しています。

【サービス&アプリケーション編】(204ページ)

*スマートマシンと人工知能について、資料を刷新致しました。

  • 2045年までのスマートマシンのロードマップを追加しました。P.119
  • スマートマシンが労働にもたらす影響について追加しました。p.126-128
  • 自動運転車の動向について追加しました。p.129-130
  • 人工知能についてのページ順序を変更しました。
  • 従来の機械学習とディープラーニングの違いを図表に組み込みました。p.149-150

【ビジネス戦略編】(86ページ)

  • 営業人材の育成について、「営業の能力モデル」についての解説を追加しました。( p.72-75)

【インフラ編】(246ページ)

  • 変更はありません。

LIBRA_logo

「ポストSIビジネスのシナリオをどう描けば良いのか」

Amazonでの予約が始まりました。出荷は、1月26日を予定しています*

これまでと同じやり方では、収益を維持・拡大することは難しくなるでしょう。しかし、工夫次第では、SIを魅力的なビジネスに再生させることができます。

その戦略とシナリオを一冊の本にまとめました。

「システムインテグレーション再生の戦略」

si_saisei_w400

  • 歴史的事実や数字的裏付けに基づき現状を整理し、その具体的な対策を示すこと。
  • 身の丈に合った事例を紹介し、具体的なビジネスのイメージを描きやすくすること。
  • 新規事業を立ち上げるための課題や成功させるための実践的なノウハウを解説すること。

また、本書に掲載している全60枚の図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。経営会議や企画書の資料として、ご使用下さい。

こんな方に読んでいただきたい内容です。

SIビジネスに関わる方々で、

  • 経営者や管理者、事業責任者
  • 新規事業開発の責任者や担当者
  • お客様に新たな提案を仕掛けようとしている営業
  • 人材育成の責任者や担当者
  • 新しいビジネスのマーケティングやプロモーション関係者
  • プロジェクトのリーダーやマネージャー
Comment(0)