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「残念な営業」を変えられるかもしれない方法(1/2)

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「いつも、遅くまで働いて・・・がんばってくれているんだが・・・」

あるSI事業者の営業本部長がため息混じりに、こんな話しをしてくれた。

「動き回っていることは分かるんだが、いっこうに成果を上げることができないんですよ。どうすればいいものでしょうかね。私から見れば、ただ、お客さまへのアポイントをこなしているだけにしか見えないんです。実際のお客さまとの関わりを見ていないので、何とも言えないのですが、どうも、手持ちの製品の話しをしてくるだけのようで、うちの持っているリソースやサービスを紹介しているようには思えない。突っ込んで、お客さまの困っていることや望んでいることを引きだそうということに関心がないようなんです。」

彼は、さらに続けた。

「いろいろ話を聞いたり、こうしてはどうかという話しをしても、自分は一生懸命やっている、タイミングが悪い、扱っている商材が悪い、だからダメなんだと不平を言い、最後は、かならず、自分の努力も足りないんで、いろいろと考えてやってみますとうまくまとめてしまう。でも、行動がまったく変化しないんです。この繰り返しなんですよ。」

その営業は、新人ではない。他の会社でも営業として経験した40代前半のベテランだ。私は、営業から外れて頂くしかないのでは、と申し上げた。すると、彼はこう言った。 

「かれを営業から外すと、あてはめ先が、ないんですよ。」

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本人は、まったくそんなことに関心がないように見える。自分だけの世界を作り、周りと関わることを避けているようにも見える。なぜ、社内のリソースを使わないのかと聞くと、社内は融通が利かなくて、こちらの思うように動いてくれない、面倒なので使えないという返事が返ってくる。

こういう人に共通していることは、自分は頑張っているとほんとうに信じて疑っていないことだ。そして、うまくゆかないのは、自分以外に原因があり、仕方がないのだと考えている。自分の考えは正しく、世の中が間違っていると考える。そして、あのひとの考え方がおかしいと自分の正当性を主張する。その話しは確信に満ち、雄弁で説得力がある。そして、必ず、「自分が至らないんですよ」と言葉の上では認め、改善を約束する。しかし、結局は、何も変えようとしない。

こういう人は、企業には、必ず一定の割合でいる。経営者は、何らかの手を打たなければならない。それは、その本人の問題と言うよりも、部下や周りへの悪影響を減らすという意味においても、何とかしなければならない。

センスがない、感性がないと言ってしまえば、まさにその通りだ。しかし、だからといって、「感性を磨け!」、「営業というのはなぁ・・・!」と説教をしても、こういう人には、絶対に通じない。その場をうまく治める才覚には長けている。殊勝に話を聞き、なんだか分かってくれたような安心感を漂わせてはくれるので、こちらも一息つくことができる。しかし、心の耳を閉ざしているので、何も届かない。きっと、こういう人は、酒席で、「あの人は、なにもわかっちゃいないんだよ」と周りに愚痴をこぼしているのだろう。

では、どうすればいいのだろうか。明日は、その実践ノウハウを紹介させていだく。・・・続く

こんな方に読んでいただきたいと、執筆しました!

  • IT部門ではないけれど、ITの最新トレンドを自分の業務や事業戦略・施策に活かしたい。
  • IT企業に勤めているが、テクノロジーやビジネスの最新動向が体系的に把握できていない。
  • IT企業に就職したが、現場の第一線でどんな言葉が使われているのか知っておきたい。
  • 自分の担当する専門分野は分かっているが、世間の動向と自分の専門との関係が見えていない。
  • 就職活動中だが、面接でも役立つITの常識を知識として身につけておきたい。

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「【図解】コレ1枚で分かる最新ITトレンド」に掲載されている100枚を越える図表は、ロイヤリティ・フリーのパワーポイントでダウンロードできます。自分の勉強のため、提案書や勉強会の素材として、ご使用下さい。

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目次

  • 第0章 最新ITトレンドの全体像を把握する
  • 第1章 クラウドコンピューティング
  • 第2章 モバイルとウェアラブル
  • 第3章 ITインフラ
  • 第4章 IoTとビッグデータ
  • 第5章 スマートマシン

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デベロッパーズ・サミット2015にて紹介させていだきました!

拙著「システムインテグレーション崩壊」が、「ITエンジニアに読んでほしい!技術書・ビジネス書大賞」のトップ10に選ばれ、先日、デベロッパーズサミットにて、紹介させて頂きました。

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「システムインテグレーション崩壊」

〜これからSIerはどう生き残ればいいか?

  • 国内の需要は先行き不透明。
  • 案件の規模は縮小の一途。
  • 単価が下落するばかり。
  • クラウドの登場で迫られるビジネスモデルの変革。

最新ITトレンドとビジネス戦略【2015年1月版】を公開しました

ITのトレンドとビジネス戦略について、集大成したプレゼンテーションです。毎月1回、「テクノロジー編」と「戦略編」に分けて更新・掲載しています。

【2015年1月版】より「テクノロジー編」と「戦略編」の2つのプレゼンテーションに分けて掲載致します。

「テクノロジー編」(182ページ)

  • ストーリー展開を一部変更しました。
  • 「クラウド・コンピューティング」の追加修正
    • Webスケールとクラウドコンピューティングについて追加しました。
    • パブリック・クラウドとマルチクラウドの関係について追加しました。
  • 「IoTとビッグデータ」の追加修正。
    • M2MとIoTの歴史的発展系と両者の違いについて追加しました。
    • ドイツのIndustry 4.0について追加しました。

「ビジネス戦略編」(49ページ)

  • ストーリー展開を一部変更しました。
  • 2015年問題の本質というテーマでプレゼンテーションを掲載致しました。
  • 人材育成について
    • 生き残れない営業を追加しました。
    • エンジニアの人材育成について新たなプレゼンテーションを追加しました。

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