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「入れ歯専門の歯医者」が実際の症例と治療、治療に対する考え方を紹介する記事を中心に書いていきます。

入れ歯を張り替える治療で、アゴの関節の症状がなくなりました。

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脳に何か出来たのか? 首の後ろから後頭部にかけてズキズキと痛みが続く。浮かんでくるのは最悪の状況でした。

かかりつけの内科医に相談すると答えは意外なものでした。Tさん(50代女性)の頭痛の原因はアゴの関節。入れ歯の咬み合わせが悪くて負担がかかりすぎていたのです。「すぐ歯科医院を受診するように」と言われて来院しました。

Tさんは上下の入れ歯を2セット持っていました。古い入れ歯は外れやすかったため、他の歯科医院で新しい入れ歯を作ったそうです。激しい頭痛に襲われるようになった時期と一致していました。
古い入れ歯はゆるさはあるものの咬み合わせの具合は問題ありません。そこで部分的に改善することにしました。 

歯グキに接する面に薄く柔らかい材料を貼りつけてアゴの粘膜に合わせる床裏装(しょうりそう)という治療です。
試しに装着してもらうとパッと笑顔になって「あっ、ピッタリしました」と喜んでくれました。  
口を大きく開けても外れません。これなら大丈夫。数日後には痛みもなく食事も出来るようになりました。

的確な診断をしてくださった内科医の先生に対して、Tさんは子供のころから絶大の信頼を置いているそうです。私も患者さんから信頼される歯科医師になるように一層努力しようと思いました。

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