クラウド戦役をZガンダム視点でわかりやすく解説するブログ+時々書評。

2015年、クラウド戦役の舞台はユニコーンからTHE ORIGINへ

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宇宙世紀0096年を舞台にしたガンダムユニコーンがepisode.7「虹の彼方へ」で終了し、今年は0068年に戻って機動戦士ガンダムTHE ORIGINということで、西暦2015年新年の抱負など。(Gのレコンギスタはあと3回くらい見直さないと富野監督の意図がわからない気がする。ビルドファイターズはガンプラで楽しむ)

2014年はラプラスの箱を探す旅で世界中を回る機会に恵まれ、真のニュータイプとして覚醒することができた(と少なくとも本人はそう思っている)。慢心することなく常に新しいチャレンジを仕掛けてゆく所存。下記、episode.6「宇宙と地球と」から印象的なシーン。まさに、見て、感じて、思い知った一年だった。
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ミネバ「バナージ......私ね、地球で色々なものを見たわ。知識はあったけど、実際に見て聞いて感じて、体験して初めて知ったことになるんだなって思った。私は今まで世界を知らなかったんだって」
バナージ「おれも同じだ。地球で見て感じて、思い知った。人は知りあえても、そう簡単に手を取り合うことはできない。生まれやしがらみから自由になれないのも人間なんだ。でも、あの人は...カーディアス・ビストは、それでも『ラプラスの箱』の解放を望んだ」
ミネバ 「私も信じたい。人の善意を」
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ラプラスの箱を探す旅、すなわち、世界各地のMicrosoft Ventures Acceleratorでの経験は、現地のスタートアップエコシステム事情などとあわせ、いろいろなところで講演させていただいているので、機会があればご参加いただきたい。

さて、THE ORIGIN。すでにガンダムエースの連載で読んでしまっているのだが、これまで映像化されることがなかった一年戦争開戦前の宇宙世紀0068年のムンゾ騒乱からルウム戦役におけるシャアの五艘飛びや黒い三連星によるレビル将軍の拿捕がどう描かれるのか、実に楽しみである。以下、2015年の展望を、書き綴ってみたい。90秒予告(第二弾)はこちら。

■大手企業とスタートアップの架け橋&国内スタートアップのグローバル展開における踏み台

まずは現在進行形のMicrosoft Venturesがらみ。アクセラレーターを日本でも!という想いを実現すべく、ラプラスの箱を探す旅から帰ってきて以降、本作戦の準備のため専任の工作員をアサインしつつ、私自身のリソースも多くを割いている。マイクロソフトの価値は技術そのものだけでなく、お客さまやパートナー企業との関係性にあるという解釈のもと、それらリソースをスタートアップ企業に解放すべく活動を続けている。グローバル展開支援においても、量産に先立ち、ロンドンとテルアビブのアクセラレーターにてFOVE、CAPYをそれぞれ受け入れ、日本のスタートアップが西海岸以外の地域で成熟度を高め、成功の確率を向上させられる土壌をつくりつつある。

また、あわせてCustomer Access Programという取り組みを日本でも展開してゆく。マイクロソフトの大口のお客様というか、もはやビジネスパートナー的な関係にある大手企業に、スタートアップ企業をご紹介する場を創り出すために、具体的には小規模なラウンドテーブルなどを実施してゆくことになる。

THE ORIGINのルウム戦役シーンでMS-06R-1Aを駆る黒い三連星のガイアが踏み台にされることはないが、マイクロソフトは、スタートアップ企業が大手企業との提携や取引、グローバル展開で飛躍するための踏み台なのである。

これらマイクロソフトとしての思想の転換(Windowsのシェアを笠に着て自社技術を押しつければどうにかなるという勘違いからの脱却)は、ジオン・ズム・ダイクンによるニュータイプ論的なインパクトをもっているのではないかと考える。この善意により生まれた思想をザビ家の独裁により歪めてはならない(必要に応じて社内勢力とも戦う)。また、ガンダムUCで語られることになる本物の宇宙世紀憲章には、意図的に削除された「未来」という章があり、「将来、宇宙に適応した新人類の発生が認められた場合、その者たちを優先的に政府運営に参画させることとする」と記されていた。これはニュータイプを指して言ったことではないが、宇宙に進出した人類が、その認識力を拡大させ、誤解なく他者と分かり合えるようになることを示唆している。スタートアップ企業や新しい変革をもたらすエンジニアがここでいうところの「新人類」であれば、スタートアップ、大手企業双方と関係性を持つマイクロソフトとしては積極的に支援し、大手企業が安心してスタートアップの最新ソリューションを使えるような土壌を整える役回りを果たせる可能性は高い。


■大手企業、中堅中小企業内新規事業プロジェクトの応援

IoTブームはスマホやその他領域で大きく後れをとった日本にとって千載一遇のチャンスである、という見解はおそらく正しい。ソフトウェアでは総合的価値の中にしめる、ビジョンやWhat?/Why?の扱い方、シナリオ構築能力の善し悪しの割合が高かったが、ハードウェアの設計、量産が必要なIoTデバイスにおいては、How?の扱い方、実装、改善、工夫の積み重ねによる付加価値の割合が高いためである。世界最小、最軽量というキャッチフレーズは、一般論として日本のエンジニアが得意としてきた分野である。

が、同時に日本の課題として、これら技術をもったエキスパートの多くが大手企業内に生息しており、青色LED問題を持ち出すまでもなく個人としての対外発表を制限されており、転職などによるエコシステム内における流動性が低いことがあげられる。最短経路でこの問題を解決しようとすると、サラリーマンエンジニアの独立を促すという話になるのだが、それは現状の受け皿的な仕組みなどを客観的に考えて、誰得?な話になりそうである。

そこで、スタートアップ企業だけでなく、従来の企業内部で新規事業を立ち上げようと熱いパッションを持ってがんばっている方々を応援する努力をしてみたい。大手企業で新規事業を模索されている方々はたいてい孤独であり、そういった方々をうまくつなぎあわせ、サポートする仕掛けをつくってゆきたいと考えている。かくいうマイクロソフトも、グローバルで10万人規模の従業員で構成される超大企業であり、所謂大企業病的な事象にいらだちを隠せないこともままある。が、結果的に組織内でうまく立ち居振る舞うワザを身につけられたことには感謝したい。

THE ORIGINでは、RX-78ガンダムを一刻も早く開発すべきと主張するテム・レイの提案がV作戦として連邦軍内部で承認される切っ掛けとなったシーンが描かれている。ザビ家の台頭と急速な軍事化を危惧し、亡命を試みたミノフスキー博士を巡って月面で行われた史上初のモビルスーツ同士による戦闘では、RX-77-01初期型ガンキャノン12機が、シャアやランバ・ラル、黒い三連星などが駆るMS-04およびMS-05になすすべなく瞬殺される(スミス海の虐殺)。
大きな組織の中で革新的なプロジェクトを推進するのは、一般論として難しい。しかしながら、潤沢なリソースが成功要件になるのであれば、安易に外に飛び出すのは無謀である。理想的には大組織の中で好きに活動できる発言権を得ることがイチバンなのだが、誰にでもそうそうできることではない。一人でも多くの「テム・レイ」的エンジニアを見つけ出し、V作戦的な流れを創り出せるように支援したい。


■K-12、高専、ノンテク大学生へのプログラミング教育

THE ORIGINアニメ版では、10歳に満たないキャスバル坊やが初期型ガンタンクを操縦し、アルテイシアを連れて脱出するシーンが描かれている。アムロ君は父親である、テム・レイのRX-78関連資料をこっそり見ていたことで、ガンダムの基本構造を理解していたという解釈になっている(魔法のV作戦マニュアルは存在しない)。最終的にはνガンダムの基礎設計を自身でやるようになるが、16歳当時でも、コミュニケーションロボットとしてハロを自分で作っている電子工作少年であった。

全員をアムロ君にするのは難しいかもしれないが、幼少期におけるメカへの興味を、どうにかプログラミング能力の底上げに振り向けられないか、とマイクロソフトもK-12向けプログラミング教育にあの手この手で試行錯誤をしはじめている。すでに、code.orgの活動に呼応したHour of Codeという出張プログラミング授業を先行的にいくつかの学校で実施しており、今後も工夫を重ねながら、また、パートナー各団体とコラボしながら、初期のプログラミング体験機会をより多くの子供たちに提供してゆきたい。教材として、プログラミングへの興味を喚起するのは、Hello WorldではなくLチカだと思っている。(Lチカ:正常にプログラムが動いているかどうかをLED点灯で確かめる行為)


■機械学習の啓蒙(予測、認識、シミュレーション)

RX-78シリーズには教育型コンピューターなるものが搭載されており、これが一年戦争における連邦軍勝利の真因であったとする説も多い。内部のアルゴリズムなど詳細は「宇宙の神秘」であるのだが、おそらく現代の技術で言うところの深層学習的なアプローチで、戦闘時の敵機の動きから特徴抽出を行い学習、予測する何か、ではないかと思われる。理論は何となくわからなくもないが、3次元空間の相対位置における複雑なモビルスーツの動きとなるといろいろ大変そうである。教育方コンピューターの実装は難しいとしても、機体のシルエットから連邦かジオンかの判定をする程度の分類器は、手の空いたときにAzure Machine Learning Studioのデモコンテンツとして作ってみたいと考えている今日この頃。

これまで、Azureをただのトランザクション処理マシンインフラとして提案し、AWS EC2からのWin-backを狙う動きをしてきたのだが、2015年はよりいっそう機械学習を用いたデータ分析側に注力する。統計の基礎がわかってないとそもそも使えない、というハードコアなデータサイエンティスト方面のご意見ごもっともではあるのだが、さほどファインチューニングこだわらなくても実用的に問題ない分野であれば、より多くの人たちが機械学習の恩恵にあやかれるよう、概念と実装方法を啓蒙してゆきたい。大丈夫、我々にはExcelの女神がついている。


■徹底的現場主義

「この風、この肌触りこそ戦争よ」言わずと知れたランバ・ラル、ホワイトベース突撃時の名セリフである。設定見直しにより10歳ほどかさ増ししたランバ・ラルではあるが、U.C.0068年当時ということになると、相変わらず私の実年齢より若い。マイクロソフトでエバンジェリストチームを預かるようになって1年半、いつかはランバ・ラルのような頼れる上司になりたいと思い描いてはいるのだが、元々の素養の違いもあってなかなか現実世界はうまくいかないものである。引き続き精進したい。

ランバ・ラルの尊敬に値するポイントは、「ワシの出世は部下の生活の安定につながる」という親分肌はもちろんのこと、徹底的な現場主義にあると感じている。キシリアやマ・クベの策略により満足な補給が受けられずとも、手持ちの装備だけでゲリラ戦をやってのける。作戦指示の遵守はもちろん重要ではあるが、戦場では組織の都合で的が手加減してくれるわけもない。常に自分たちができる最善の策を考え行動することが重要である。社内の事情を過度に気にしたり、管轄外だと見て見ぬふりをしたりするのはもうやめよう。目の前にいるお客さま、パートナー、コミュニティの仲間たちのことを第一に考えよう。領空侵犯上等、もう遠慮しない。


以上、2015年の展望を、強引にTHE ORIGINに絡めて書き綴ってみた。今年本厄を迎える年齢になってもこの厨二病はいっこうに治る気配がない。本ブログも昨年よりは更新頻度をあげたいと思っているので、Facebooktwitterアカウントとあわせ、本年もよろしくお願いしたい。

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