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アメリカのIT業界を渡り歩いたビジネスコンサルタントがユニークな切り口で新時代のIT市場を分析

クラウド2.0、を考える

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久々の投稿です。

昨日は昔の会社時代の大先輩とロスのダウンタウンで食事をしました。クラウドコンピューティング関係のビジネスに取組むきっかけを4年前に頂いた方で、考えても見れば、その時から大変お世話になっています。
色々と情報交換をさせて頂く事を通して考えさせられる事がいくつかありました。

まず、クラウドの定義自体が日米で少しズレが起きている、という事。特にエンタプライズ系の市場ではクラウド=アマゾン=よそ者、という解釈が意外と広がっている、という点。クラウドと距離を置こう、という人口がまだ多い事が要因なのでしょうか。

もう一つは、オープンソフトウェアとクラウドとの関係がまだまだ理解されていない、という事。クラウド基盤を作るところまでは或る程度ベンダーはもう固まっているけど、その上のミドルウェアの市場(ID管理、セキュリティ、DR、DB、課金、等)はまだ混沌とした乱立市場。ここの整理をするのにオープンソフトウェアの市場が大きく台頭して来ているという現実を見るにあたり、オープンソフトに対する新しい取り組みが重要になって来てます。まだそれが見えている方が非常に少ない。

そして最後に、クラウド業界が大きく2分化している、という事。いわゆるエンタメ系のWeb2.0市場と、後を追って参入しているエンタプライズ系の市場では、客層、利用方法、主要ベンダー、全てに置いて2極化している、という事を体で知る、という事です。

先輩の言葉を借りると、クラウド2.0の時代、という事です。スピードの早いこの時代、これを理解する事によって、無駄な時間を浪費しない、効率のいい事業戦略が切望されており、それをサポートすべき自分の役割を改めて確信する、大変有意義な夜でした。

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