明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、知らないと損する豆知識や社会情勢の変化の個人の生活への影響などを、ファイナンシャルプランニングの視点から発信したいと考えています。住宅・不動産の相談実例を踏まえたテーマの他、政治・経済の時事も興味をもったテーマを取り上げてみたいと思います。

『年金支給開始年齢の上限70歳超に。さてあなたは不安ですか?』~「働けるだけ働こう」の意識で今の暮らしに活力を~

»

こんにちは!

明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今回は、老後の暮らしについてです。
年金の仕組みはどんどん変わっていきます。さて、私たちの老後の生活設計はどうしましょう?

■年金支給開始年齢70歳超えてからも可能に

多かれ少なかれ誰もが心配しているのが「老後の生活」。
その「老後の生活」を支える年金制度が持続不可能なのではないかという懸念が国民の不安に拍車をかけています。
さて、制度改革が不可避な今の年金制度ですが、「なるほど、やはりこうなりますよね」という政府の発表がありました。

<年金受給開始70歳超も 政府検討>
(2018年1月17日付 日本経済新聞)
『政府は公的年金の受け取りを始める年齢について、受給者の選択で70歳超に先送りできる制度の検討に入った。
年金の支給開始年齢を遅らせた人は毎月の受給額が増える制度を拡充し、70歳超を選んだ場合はさらに積み増す。
高齢化の一層の進展に備え、定年延長など元気な高齢者がより働ける仕組みづくりも進める方針だ。2020年中にも関連法改正案の国会提出を目指す。』

私たちが現行の年金制度を不安視している背景にあるのは、言うまでもなく少子化と高齢化が同時に進行していることですね。

今の年金制度が若い世代が老後世代を支える「世代間移転方式(賦課方式)」である中で、負担をする若い世代がどんどん少なくなって、受給するお年寄りがどんどん増えているのだからそれはもう制度として成り立たないでしょ、ということです。

対策方針としては大きく3つです。

    1)支給額を減らす
    2)負担額を増やす
    3)支給開始年齢を遅らせる

政府としてはこの3つをそれぞれ徐々に実行しているわけですが、今回の話は、3)支給開始年齢を遅らせる、に関するものです。

厚生年金の支給開始年齢は制度発足時には55歳でしたが、高齢化に伴いじわじわと引き上げてきました。現在の支給開始年齢は「原則」65歳です。

今回、政府は初めて「70歳以降の受給開始」ということを明示しました。
徐々に慣らしていこうということなのだと思いますが、まずは「検討を始める」という段階から新聞で報道させて国民にアナウンスをしたわけです。
さて、私たちはこれをどう受け止めたらいいのでしょう?

ポイントは「選択制」というところだと思います。

■年金受給開始年齢は遅くするほど受取額はアップする

政府が検討しているのは、支給開始年齢を一律に「70歳にする」ということではなく、「受給開始年齢の上限を今の70歳から75~80歳程度に引き上げる」ことであり、国民の選択肢の幅を広くすることです。

よく勘違いされますが、年金の支給開始年齢は「一律65歳から」ではなく、60歳から70歳の間での選択制です。65歳はあくまでも基準年齢で、受給開始を65歳より前にすれば受給額は基準額より減り、後にすれば受給額は増えます。
例えば、65歳よりも遅らせると1か月ごとに0.7%ずつ毎月の受給額が増えます。
66歳からなら、12カ月遅れですから、0.7%×12カ月=8.4%が上乗せされます。
70歳からですと、60カ月遅れですから、0.7%×60カ月=42%も上乗せです。
なかなかのアップ率ですね。

政府は「今の支給開始年齢の上限は70歳だけど、これを75歳~80歳くらいまで引き上げよう。そのかわり、70歳超で受け取る場合には今の0.7%よりも高い上乗せ率にしよう」としています。

今の「最大42%アップ」でもなかなかのものだと思いますけど、さらにこれ以上アップすることを検討するようです。
財源は支給先送りした分を充てるということですが、そうすると国としては国民の長生きが財源確保上のリスクになりますね。「国民が長生きする」というめでたいことが政府のリスクになる、というのもなにか微妙な感じではありますが、人生100年時代が来るかもしれないと言われている中、果たして計算は合うのかはちょっと心配ではあります。
詳しくはこれから試算をするそうですが、ただ、このアップ率はなかなか魅力的ではありますね。

■「働けるまで働こう」は悪くない

これは、「基本的に老後は働けるまで働きましょう」という国からのメッセージです。
「働いていて生活に困らない程度の収入があるなら、その間は年金を受け取らないでください。70歳過ぎてから年金をもらい始めたら基準年金額のおおよそ1.5倍くらい支給しますから。」ということです。

そのため政府は、支給開始年齢の上限引き上げとともに、定年を延長するような企業への助成など高齢者の就労環境整備も同時に検討しています。

「働けるだけ働こう。老後のことはできるだけ自分でなんとかしよう。」ということを国のコンセンサスとすることは悪くないと私は思います。
国からそう言われるとちょっと抵抗があるかもしれませんが、自分から進んでそういう気持ちでいることは人生に活力をもたらすのではないかなと思います。

現実には今でも60歳代の先輩たちなんて現役バリバリです。70歳過ぎても元気に働いている人はいっぱいいます。
ともと定年退職制度などというのは、解雇規制が厳しい日本において若年層の働き口を確保するための強制解雇制度みたいなものです。
今のような少子高齢化で働き手不足の時代に、高齢者を強制的に退職させて、その後は国が年金で生活の面倒を見る、などという必要はないのです。

病気やケガ、家族の介護などでどうしても働けない事情がある人に対しては国としてセーフティネットは必要です。
しかし、高齢者であっても働ける人は働けばいいんじゃないでしょうか。
65歳過ぎたら子供も巣立っているでしょうから、若いころのように家族のためにがむしゃらに働く必要はなく、自分のために出来る範囲内で働けばいいのです。

そういうコンセンサスが社会にあれば、50歳でも60歳でも新しいことにもチャレンジするでしょうし、もっと健康にも留意するようになるでしょう。
「65歳になったら隠居しよう」とか「老後は国に頼ろう」というよりも、働いて社会と接している方がきっと、老後の生活にも活力が出るのではないでしょうか。

■老後の不安は収入不安、収入確保のチャレンジを

健康であること、いつまでも働ける力と環境を手に入れること、そして自分で老後の財産形成をすること、こういったことを若いうちから考えることがますます大事になってくるでしょう。

老後不安とは収入不安です。生活できる収入、もしくは十分な蓄えがあれば不安にはなりません。
今後は企業で働きながら、副業をすることも当たり前になってくるでしょう。
老後の年金はプラスアルファの保険くらいに考えておいて、今から老後に備えながら、いかに収入を得ていくかということを考えることが大事になってくると思います。
老後のための蓄財としては、2015年の税制改正で始まっている「個人確定拠出年金」を活用するのははいいと思います。
「iDeCo」(イデコ)という名称でいろんな金融機関が商品化していますので調べてみるといいと思います。基本的に積立投資信託なのですが、特徴としては、掛け金にも運用益にも引き出しの際にも税制上のメリットがあるところです。
これは「国は国民が老後のための備えに関しては税金をかけない」ということで、つまり国が推奨している、ということです。

人生は100年時代を迎えるらしいです。65歳で定年したとしてもあと30年以上あります。
さて、何をしましょう?何か新しいことにチャレンジしてみますか。

今回は以上です。
次回もお楽しみに。

-------------------------
今回の記事はいかがでしたか?
「ハッピーリッチ・アカデミー」の「カワセ君のコラム」 では、過去のバックナンバーをご覧頂けます。
また、ハッピーリッチ・アカデミー会員に登録して頂くと隔週でメールマガジンにてお届けします。
Comment(0)

コメント

コメントを投稿する