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『トランプ大規模減税がアメリカ経済にもたらすものはなにか?』 ~日本経済への当面の影響とアメリカ経済の今後は?~

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こんにちは!

明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今回はアメリカの大規模減税法案からみる来年以降の経済展望について書きました。
2018年も景気が良いといいですね。

  ■2017年は世界的な好景気でした

さて、いよいよ2017年も終わりですね。
今年は日本だけでなく、アメリカも欧州も景気が良かったですね。先進国から新興国まで、多くの国がプラス成長となりました。世界同時好況と言ってもいいくらい安定的に推移した一年でしたね。

株式市場も総じて良好でした。一年前と比較して株価は日米ともかなり上がりました。
(2016年末→2017年12月26日時点)

    ・日経平均株価 19,114円 → 22,917円(19.9%増加)
    ・NYダウ  19,762ドル → 24,754ドル(25.2%増加)

日経平均は、11月には26年ぶりに23,000円台を越えました。
アメリカNYダウ平均は1月に2万ドルを突破して以降、安定的に推移して現在も高値を更新中です。
さて来年はどうなるのでしょう?
この先ですが、このまままだまだ上がる、という人もいれば、いや調整が入るのではないか、という人もいます。
この先に何が起きるかは誰にもわかりませんが、少なくとも来年前半くらいまでは今の好況が続くだろうと見る向きが多いですね。

  ■トランプ大規模減税の効果とは?

特にアメリカです。来年も世界の景気を引っ張る存在になると思います。
年末に大きなニュースが入ってきました。

<米減税景気の起爆剤  企業に恩恵6500億ドル 金融・小売り 追い風>
(2017年12月22日付 日本経済新聞)
『米国はレーガン政権の1986年以来、約30年ぶりとなる税制の抜本改革が実現する。企業は税負担が10年間で6500億ドル減り、個人は1兆ドルを超える。
「米国第一」を掲げるトランプ米大統領は、企業や個人を潤して活力を高め、企業の投資を呼び込んで米国を豊かにする好循環をつくる狙い。米景気拡大の起爆剤になると期待される。』

トランプ大統領は、選挙前から「大規模減税」を公約として掲げていましたが、就任して1年でなんとか実現できそうですね。
『米経済にロケット燃料を注入した』(トランプ大統領)と自賛するように、これがアメリカ経済のさらなる成長への起爆剤となるのは間違いないでしょう。

法人税が35%→21%に、個人所得税が39.6%→37%に引き下げられます。総額10年で1.5兆ドル(約170兆円)を超えるという巨額な減税法案です。
米証券会社の試算では、アメリカ主要企業の一株当たり利益(EPS)を平均6%押し上げる効果があるそうです。EPSが上がるのなら基本的に株価は上がりますよね。

中でも、特に好影響を与える可能性大だと思うのが、「海外子会社からの配当課税の廃止」です。
アメリカの2016年の税収はおよそ6.6兆ドル。その内法人税収は0.5兆ドルでわずか7.5%しかありません。
アップルとかグーグル、アマゾン、フェイスブックなどの世界的な巨大企業がいくつも存在するにもかかわらず、です。
つまり、多くの世界的な巨大多国籍企業がアメリカ国外に利益を留保しているのです。その総額はおよそ2.5兆ドル(約280兆円)と言われています。

アメリカの企業が海外子会社から配当を受ける際には、現在35%の税率が課せられます。これが廃止になるのです。
海外留保資金の2.5兆ドルがアメリカ国内に還流される可能性が高くなります。企業がアメリカ国内で投資する原資がむちゃくちゃ増えるわけです。企業業績も株価も間違いなく上がるでしょうね。

  ■トランプ政策の狙いは「富の還流」

トランプ氏が大統領に当選した1年前にこのコラムでこのように書きました。

『大方の予想を覆して、ドナルド・トランプ氏が次期大統領に当選しましたね。
当日こそ「こりゃ大変だ」と日経平均株価は暴落しましたが、トランプ氏が意外にまともな演説をしたりして株価もすぐに戻りました。
トランプ氏が掲げている3つの経済政策(大規模減税、インフラ投資、金融規制緩和)はアメリカ経済を間違いなく良くするでしょうから日本にとっても「経済的には」いいかもしれません。
外交政策はさておき、ですけどね。』(2016年11月16日付「編集後記」)

トランプ大統領の公約は「本当に実現できるのか?」と思われるほどの成長戦略をぶち上げていました。特に「減税」についてはかなり大胆なものでした。
今回実現する「法人税の減税」「海外子会社の配当課税の廃止」「所得税の減税」の他にも「遺産税の廃止」もありました。

これらのトランプ減税政策の恩恵を受けるのは、高収益な多国籍企業や高所得者層です。
先ほど書きましたが、これほど巨大企業や世界的な富豪がいるにもかかわらず、アメリカの法人税収は全体の7.5%しかありません。遺産税に至ってはわずか0.6%です。
つまり、アメリカの巨大企業や富裕層は税率が低い国に富を逃がしているのです。トランプ大統領はこういう富をアメリカ国内に留め置きたいのでしょう。
海外子会社の配当課税の廃止や富裕層への遺産税の廃止(←これはまだ未実施ですが)などで世界からマネーを呼び込んで還流させる。
もうパナマとかケイマンとかに富を逃がさなくてもいいのです。これは経済的には大規模な金融緩和以上のインパクトがあると思います。

  ■日本経済への当面の影響とアメリカ経済の今後は?

今回のアメリカの大型減税は日本のグローバル企業にも好影響を与えると見られています。

『法人税の負担減が全体で4000億円規模の利益押し上げ効果を生み、特に商社や自動車の恩恵が大きい。
野村証券は自動車大手の19年3月期の純利益に対する影響をトヨタ自動車で405億円、ホンダで286億円、日産自動車で183億円が押し上げられると推計。』(日本経済新聞同記事)

アメリカ経済が強くなれば金利の引き上げもあるでしょうし、中長期的にはドル高をもたらす可能性が高いと思います。円安傾向で為替が安定することは日本の実体経済にも株式市場にも好影響をもたらすと思います。

この大規模減税はアメリカでは1986年のレーガン政権以来、約30年ぶりとなる税制の抜本的な改革です。
レーガン政権の時は数年間の好景気の後に、双子の赤字(財政赤字と貿易赤字)に苦しむことになり、景気は一気に減速しました。

今回のトランプ減税では、約1兆ドルの減収になると予測されています。それにともなって財政赤字は拡大するでしょう。
さて、トランプ政権はこれを乗り越えるほどの経済の拡大ができるでしょうか。楽しみに注目しておきたいですね。

今回は以上です。
次回もお楽しみに。

  【編集後記】 「今年もお世話になりました」

今年は今回が最後です。今年も何とか欠かさずに続けることができました。2週間ごとの配信を始めてから丸11年が経ちました。
当時30代だった私ももう50歳です。いつまで続けられるかわかりませんが、来年も肩肘張らずに頑張りたいと思います。
皆様の2018年が希望に満ちた年となりますように。
良いお年をお迎えくださいませ。

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