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『韓国大統領選挙、注目の争点はなにか?』 ~各候補者に韓国の経済を強くするための政策はあるか~

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こんにちは!

明るく前向きに自分の財産を築いていこうと頑張るみなさんに、
ハッピーな人生を送るための情報を提供する「ハッピーリッチ・アカデミー」管理人の川瀬です。

今回は「韓国大統領選挙」についてです。

いよいよ本日(5月9日)投開票ですね。

■韓国大統領選、注目の争点は?

今年は選挙イヤーです。
注目されていたフランス大統領選が終わりました。
事前に予想された通りマクロン氏が勝ちました。

これでひとまずEUが不安定な状態になることは避けられたわけなので、市場関係者をはじめとしてホッっとされた方も多かったのではないでしょうか。

さて、次は韓国大統領選挙ですね。5月9日投開票です。

事前の見通しではこんな感じです。

<文氏優勢のまま最終盤へ 韓国大統領選>

(2017年5月6日付 日本経済新聞)
『韓国大統領選の投開票日が9日に迫った。 最新の各種世論調査によると、最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)候補が軒並み40%前後の支持を保ち、優勢なまま最終盤に入った。 「2強」とされた野党第2党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補の支持率は2割前後に沈み、保守系「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補が安氏に肉薄してきた。』

左派の文在寅(ムン・ジェイン)氏がかなり優勢のようです。
それを追うのが中道左派の安哲秀(アン・チョルス)氏と保守の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏という構図ですね。

世論調査でリードする文氏は、反日・反米で北朝鮮に融和的と言われていますので、いま北朝鮮情勢が緊迫していることもあって今回の選挙は日本では安全保障面で注目されていますね。

しかし、韓国の国内問題でいえば、もっと重要な争点なのが「経済・雇用問題」です。各候補者はそれぞれの雇用公約を掲げています。
韓国の人たちから見れば今の雇用情勢をどう改善してくれるのか、ということの方が関心が高いようです。

■重要な争点は「若年層の雇用問題」

韓国の全体の失業率は16年時点で3.7%とそれほどひどいわけではありません。しかし、若年層(15歳~29歳)に限っていえば失業率は9.8%に跳ね上がります。これは過去最悪の水準です。
大学を出ても就職先がないような現状に若者たちが不満を持っています。
朴槿恵(パク・クネ)前大統領の罷免を求めて国内で大規模なデモが行われていましたが、そこにも多くの若者が参加していました。

韓国経済の特徴は、大手の財閥が中心であることと輸出で稼いでいることです。大手10財閥の売上はGDPの7割以上にもなります。
また貿易依存度は日本が28%程度なのに対して韓国は72%です。(2015年度)
特に、輸出依存度が高いので、輸出先の経済動向や為替に大きな影響を受けます。最近では、最大の輸出先である中国経済の成長鈍化の影響を大きく受けています。
今、厳しい経営環境にある財閥企業に雇用拡大を求めても難しいのが実情です。事実、財閥企業への新卒採用は極めて狭き門になっています。

■各候補の雇用公約は?

そこで各候補は雇用公約を掲げているのですが、どれも今一つのようです。

<雇用「バラマキ公約」批判 各候補とも財源や戦略に課題>
(2017年5月6日付 読売新聞)
『韓国大統領選は安全保障と並び、雇用問題が重要争点となっている。最大の貿易相手国である中国の景気減速や内需低迷という「内憂外患」の中、各候補とも成長戦略を描けず、バラマキ公約ばかりだと批判されている。』
主要候補の雇用公約は次の通りです。(読売新聞同記事より抜粋)

文在寅氏

  • 警察や消防、福祉などの公共部門で81万人の雇用創出。
  • 中小企業が雇用した3人目の若者の賃金を3年間全額支援。

安哲秀氏

  • 中小企業に就職した若者に2年間計1,200万ウォン(約119万円)を支援。
  • 求職青年に月額30万ウォン(約2万9800円)を6か月間支給。

これでは確かに「バラマキ」の印象がぬぐえないですね。公務員を税金で増やしても経済自体はよくなりません。また企業側もそもそも稼ぐ力が落ちているのでいくら支援があると言っても採用する余力がさほどありません。
また、文氏はこの雇用政策にかかる21兆ウォン(約2兆900億円)を「財政支出の見直しと歳入拡大で調達する」としていますが、「それでは全く足りない」と保守系候補から指摘されています。
つまり、大変実現性と効果性に乏しい政策ということになりますね。

雇用政策を王道でいくなら、まず景気対策をして、内需を拡大して、中小企業を支援するというような、自国企業を広く強くしていく政策を出すべきでしょうね。

そういう意味では、「まだ、ましかな」と感じるのは、保守の洪準杓(ホン・ジュンピョ)氏の雇用公約です。

洪準杓氏の雇用公約

  • 規制緩和などで110万人の雇用を創出。
  • 革新型の中小企業を育成し、年間10万人を採用。

文氏と安氏の雇用政策とも違いは企業を強くしようという意図があるところですね。
ただ、洪氏が所属する自由韓国党は朴槿恵前大統領の与党ですのでそこが厳しいところかもしれません。

■狙いは若者票?

本命候補である文在寅氏の支持基盤は若者です。
日本経済新聞の調べによると、20~40代の若い世代の支持率は、文氏が50%超なのに対して安氏は25%程度です。
一方で、50代以上のシニア世代になると逆に安氏の支持率が文氏を大きく上回ります。
つまり、文氏にとっては若者にウケのいい公約を掲げて、現状に不満を持つ若者に投票所に足を運んでもらうことが選挙戦において大事なわけですね。

しかし、韓国経済の本当の課題は、「国内需要を拡大させて、安定した経済基盤を作ること」だと思います。そのためには輸出中心の財閥企業に頼るだけでなく、内需を高めて国内に強い中小企業を育成していくこと。 経済そのものを強くする政策が必要だと思います。
いくら税金で一時的に仕事を作ったとしても、根本的な経済構造を変えることに取り組んでいかないと韓国の若者の未来は厳しいままだと思うのですが...。

日本にとって韓国は、アメリカ、中国につぐ貿易相手国です。大事な経済パートナーですから、良い方向に向かってくれるといいですね。

今回は以上です。
次回もお楽しみに。

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