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会社がなすべき当たり前のこと、人がなすべき当たり前のことでありながら、多くの人ができていないことを、いかに行うかを考えるきっかけになればと思います。高杉晋作の辞世の句でもある「おもしろき こともなき世を おもしろく」をブログ名に、日々普通に起こっている会社や社会での出来事を、いかに考え対応すべきかという視点で書いていきたいと思います。

民主党の再生戦略

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決して、民主党の支持者というわけではないのだが、
民主党の再生戦略を考えてみたい。

今回の選挙。民主党は議席を増やしたが、勝利とは程遠い。
代表まで落選していて、勝利も何もあったものではない。
自民党への反対票が、一応野党第一党の民主党に流れたに過ぎない。
自民党とはかけ離れた共産党が議席を増やしたのも同様の理由だろう。

では、民主党はどうやったら再生できるのか。
このままでは、絶対に再生は無理だ。
政権をとっていた時期に、完全に国民の期待を裏切ったためだ。
あの期待の大きさの裏返しで、国民の失望は深い。
もう復活はあり得ない。
では、再生するために、どうするか?

ここは基本に戻るしかない。
まずは、核となる政策を幾つか作る。
1)経済政策
2)社会保障政策
3)防衛政策
などが現在の主要政策としてあげられる。

しかし、最も重要なのは、どういう国作りをするかだ。

日本は、少子高齢化が世界で最も早く進み、
残念ながら、政治に無関心な人も増え、
衆愚政治へまっしぐらに進む、最も進んだ(?)国だ。

「これまでも多くの政治体制が試みられてきたし、
またこれからも過ちと悲哀にみちたこの世界中で試みられていくだろう。
民主主義が完全で賢明であると見せかけることは誰にも出来ない。
実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。
これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが。」
とチャーチルは述べている。

最悪の政治体制でもある民主主義を超えた政治体制の模索も
これからの政治には必要かもしれない。
経済が常に右肩上がりにならなければ成立しない資本主義も限界にきていることは、
日本のこの20年の経済状況を見ればわかる。
アメリカ経済も、金融によって、延命しているに過ぎない。
これからは「足ることを知る」国になることも必要になるかもしれない。

ある意味では、進むところまで進んでいる日本だからこそ、
他の国のモデルになることもできるはずだ。

民主党を再生するには、
ひとりひとりの国会議員が、
本当に日本をどうにかしたいと考えるなら、
再び一強他弱の国会になったいま、
根本からの国作りを考えるべきだ。

大きな枠組の政策を作り、
そこに多くが集まれるかどうかが再生の第一歩になる。
決して、国会議員の定数削減や給与削減が最重要問題ではないし、
野党再編や消費増税なども重要事項ではない。

国のビジョンを示さずに、
国家の舵をきることなどできるはずがない。

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