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仕事相手を読み解くスキル 田坂広志著「仕事の技法」を読んで

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小生がMBAで教えている多摩大学の看板教授の一人、田坂広志先生の新著「仕事の技法」をいただき目を通したところ、すぐに「ヤラレタ」と思った次第。自分がアドバイスしても、あまり伝わっていないなぁと感じていたことが、分かりやすく展開されている。

小生が社会に出てボストンコンサルティンググループ(BCG)東京事務所で1年目の途中から始めたのが、ミーティングの答え合わせ。例えば、クライアントとのミーティング時に、この人はこう思っていた、あの人は実はこう考えていると仮説を立てて、終了後にどうだったか正解と照らし合わせて、なぜかと反省する。これを繰り返すと、誰が何を考えているか、実際どういう立場かということを把握する力がつき、正しく理解できる確率を上げることができる。

しばらくすると、こういうスキルはしばしば他人を驚かせることに気がついた。例えば、あるミーティング後に、各出席者が、こういうスタンスで、組織的な背景はこうで、我々はこう対応するとよいと解説したら、「なんと、そうなのか」、という反応。あるいは発言と真意の違いと、対処の仕方を言うと、「え、そんな」と狼狽されたこともある。

本書は、こうした『仕事の技法』が、分かりやすく記されている。

田坂先生曰く、
最も根幹的な「仕事の技法」は、実は「対話の技法」であり、その中でも、最も重要なものが、「深層対話の技法」です。
すなわち、それは、相手からの「言葉以外のメッセージ」を感じ取る技法。
その技法を身につけることによって、我々の「仕事力」は、圧倒的に高まります。

本書の序話と第1話は、ウェブ・マガジン「現代ビジネス」に公開されている:

仕事力を飛躍的に高める「対話」の技法〜大事なのは「言葉以外のメッセージ」を感じ取ること

「言葉」だけで商談している人間は、仕事ができない〜「深層対話」の技法をどう身に付けるか

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