一般社団法人鬼ごっこ協会で、鬼ごっこを活用して、次代を担う青少年の健全育成のために仕事をしています。大人から子どもまで、みんなが楽しめる鬼ごっこの楽しい活用法や、鬼ごっこにまつわる文化歴史をご紹介していきます。

鬼ごっこと「大晦日」の関係

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こんにちは。鬼ごっこ協会の平峯です。今日は12月31日、大晦日ですね。今回は大晦日にちなんで、鬼ごっこは実は大晦日とも関係があることをお伝えしたいと思います。ほとんど知られていないことですが、鬼ごっこの起源と大きな関わりがあります。鬼ごっこは、日本の伝統行事と密接に繋がり、様々な地域ごとに姿かたちを変えて親から子へ、先輩から後輩へ、先生から生徒へ、神主さんやお坊さんから人へ伝えられてきました。かくれんぼ、だるまさんが転んだ、かごめかごめ等、枚挙にいとまがありません。

■序章『「追儺(ついな)」について』

鬼ごっこは、その行為の意味付けとしての「追儺」と呼ばれる大晦日に行われている宮中行事が起源であると言われています。ことろことろが起源であると別の記事では書いていますが、それももちろん正しく、起源については諸説あり、賽ノ河原信仰に基づいたことろことろと「追儺」という宮中行事の二つが主な説になっています。まず、追儺についての意味を下記に記しました。

大辞林第3版より 追儺(ついな)とは

悪鬼・疫癘(えきれい)を追い払う行事。平安時代,宮中において大晦日(おおみそか)に盛大に行われ,その後,諸国の社寺でも行われるようになった。古く中国に始まり,日本へは文武天皇の頃に伝わったという。節分に除災招福のため豆を撒(ま)く行事は,追儺の変形したもの。鬼やらい。 [季] 冬。

 

※デジタル大辞泉より 追儺(ついな)とは

大みそかの夜に行われる朝廷の年中行事の一。鬼に扮(ふん)した舎人(とねり)殿上人らが桃の弓、葦の矢、桃の杖(つえ)で追いかけて逃走させる。中国の風習が文武天皇の時代に日本に伝わったものという。江戸時代の初めには廃絶したが、各地の社寺や民間には節分の行事として今も伝わり、豆まきをする。鬼やらい。鬼追い。鬼打ち。 冬》「山国の闇(やみ)恐ろしき―かな/石鼎」

追儺(ついな)は、平安時代からある文化であると言われています。鬼(飢餓や災害、疫病を祓う)を祓う役目を担っていた役人のことを「方相氏」と言いまして、方相氏の脇に従える「侲子」という役人も加えていまして、方相氏が1名、侲子が総勢20名程が、平安京の大内裏の中を掛け声をかけながら歩き回った儀式が追儺です

※写真資料(平安神宮の追儺)方相氏

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※絵画資料(『吉田神社追儺』 - 都年中行事)方相氏と侲子

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追儺式と呼ばれたり、姿を変えて節分と言い換えられて年中行事で行っている神社もあります。元々は方相氏が鬼を追い払う役割を担っていたのですが、中世9世紀に入り陰陽師などの流行りなどもあり触穢思想という、神道上において不浄とされるに接触すると汚染されるという考え方から、鬼に触れていた方相氏が逆に祓われる対象となりました。

■本題『鬼ごっこと追儺~鬼の「ごっこ遊び」~』

本題ですが、鬼ごっこと追儺の関係について書きます。上記にあるように方相氏らが鬼を祓うために大内裏をかけずり回るという姿が鬼ごっこの起源であると言われています。神社の境内を大の大人がかぶり物をして、声をあげながら走り回る姿を当時の宮中の子ども達がマネをして、遊びに取り入れてできた遊びが鬼ごっこであったということが説としては多くあがっています。

ことろことろの背景と同じように、追儺にある家内安全や天下泰平、五穀豊穣を願うために行われていた儀式が背景である考えると、子どもが遊びながらも自然とそうした意味合いも込めてあったということを知ると「たかが鬼ごっこ、されど鬼ごっこ」という温かな気持ちになることができると思います。子ども達が遊び回る姿は誰が見ても幸せな気分になりますよね!

そこで、本稿で改めて鬼ごっこの言葉の持つ意味を考えるきっかけとなることをお伝えできればと思います。実は、鬼ごっこは「鬼」の「ごっこ遊び」が本来の意味と考えることができます。「鬼」を追いかける「追儺」の儀式をマネて行ったことから、ウルトラマンごっこや仮面ライダーごっこなどと、ある意味で同じであると言えるのです。鬼ごっこは「追いかけっこ」ではなく、「鬼」の「ごっこ」遊びなどのです。何だかほのぼのとした気持ちと、厳粛な気持ちが入り混じる不思議な魅力が鬼ごっこにはありますよね。

■まとめ『後世に伝える』

 最後にまとめとして、この鬼ごっこの持つ本来の意味は後世に伝えていく事が必要であると思っています。鬼ごっこは、別の記事で改めて描こうと考えているのですが、学校教育や神社仏閣の方からの講和によって鬼ごっこは大人から子供へ伝えられてきた遊びであり、ただ意味もなく伝えられてきた遊びではないということをたくさんの方に知って頂きたいのです。大人の方に知って頂くことが必要であり、意味も含めて子供達に大人が伝えることで、元気に遊んで身体が元気になるということに加えて、他者への憂える気持ちや尊敬する気持ちを教えることが教育として重要になってくると考えています。

 大晦日が、まさか鬼ごっことの関わりがあるとはと知って頂けたら嬉しいです!今年最後のブログで、この記事を書くことができて、よい年末年始が過ごせそうです。2014年も充実した1年でした。2015年も、また宜しくお願いします。

■お問い合せ先
一般社団法人鬼ごっこ協会公式HP http://www.onigokko/or.jp/
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