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ケンブリッジ語録#1 質問には「ストレート」に「簡潔」に答えよ

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僕が勤めるコンサルティング会社、ケンブリッジには、厳しいプロジェクトの現場で生まれてきた「語録」がある。
多くのコンサルタントの琴線に触れ、成長を促すカンフル剤になってきた。現場感がみなぎるエネルギッシュな語録を書き留める。
今回はこれ。

語録1.jpg

「質問には「ストレート」に「簡潔」に答えよ」

これは・・・。ケンブリッジに入社当初から本当に何度も言われた_| ̄|◯
そして僕だけじゃない、入社した社員が必ずしつこく言われることでもある。殿堂入りの語録だと思う。

質問に対して、結論から話せ!というヤツだ。正直、みんな出来ていない。
こんなやり取り。


==ダメ例===

上司「見積もりできたの?」
私  「あーそれはですね、xxの項目は終わっているんですが、先週xxから電話があって、xxの機器が品切れで代替品がアレで、 ソレがコレで・・・・。xx項目は見積がまだ出ていないんですよ」
上司「なるほどね。色々言い訳してるけど、まだ終わって無いってことね」
私  「うっ・・・、まぁそうです・・・」


==良い例===

上司「見積もりできたの?」
私  「まだです」
上司「お?進捗は?」
私  「xx項目の見積もりだけが、未完了の状態です」
上司「なんで未完了なの?」 
私  「はい、なぜ一部の見積が未完了かと言うと・・・」


上司は現在の状況が知りたいだけで、未完了の理由など聞きたくないかもしれない。


だから、聞かれたことに対して結論だけを「ストレート」に「簡潔」に答える必要がある。


これを意識するだけで生産性が結構上がると思う。
実はケンブリッジでもちゃんと出来ている人は少ない。僕もたまに忘れる。
皆さんの周りではどうかしら?


ケンブリッジでこの語録について話題になると、こんな声があがってくる。

~コンサルタント中川さんのコメント~

私もテンパるとできてないような気がしますが、まるっと棚上げして...

このテーマについて思うのは「軍人になれ」です。

映画でよくありますよね?
大統領 「あの件はどうなっている?」」
ジャック 「順調に進んでおります。」
大統領 「ということは、あの作戦が成功したということか?」
ジャック 「はい。そうであります。」
大統領 「ならば、次の作戦に移行せよ。」
ジャック 「イエッサー!!!」

直近(?)では24のジャック・バウアーと大統領のやり取りを見て「簡潔だな」と
思って密かに真似してました。
軍隊は実にシンプルにコミュニケーションする集団。だって命かかってますから。
グダグダ言ってる間に殺されちゃいますから。
理由とか言い訳とかはいらなくて、「まずは聞かれたことだけに」ストレートに答える。

ケンブリッジで「XXXであります」と話すのは流石にやり過ぎですが、我々のワークスタイルも
「Speed!Speed!Speed!」。

グダグタ言ってプロジェクトマネージャーの時間を無駄遣いしていないか、自問するとウッとなる
人も多いのでは(ウッ...)。


~コンサルタント木下さんのコメント~

自分も散々フィードバックを受けました。その後、意識していることは、

・(自分の頭の中で)「あぁ自分グダグダ言い始めたな」と感じた瞬間、
 「すみません、もう1回」と宣言し、ストレートに言い直す。

・「結論から言うと」を接頭語?みたいにどんな会話の冒頭につける。

これを日ごろから意識するだけでも訓練になると思います。

やっぱりみんなフィードバックされているのね・・・。

さて、ブログを読んで下さっている皆さんはどうでしょうか?

「ストレート」に「簡潔」に答えていますか?


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