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管理職の「うまく伝わらない」という悩み

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 管理職(専門職)の方から「どうも部下に自分の考えが伝わっていないようで・・・」というご相談をいただきました。もともとコミュニケーションに苦手意識があるため、言葉以外での伝達方法(職場内の掲示物やメールでの連絡など)はかなり工夫しているそう。でも「うまく伝わっていない」と感じる出来事がいくつか起こり、それで悩んでおいででした。

 そこで、じっくりお話をうかがってみると・・・

 「伝わらない」と感じるのは、特定の部下であることがわかりました。特に、納期を伝えているのに守ってもらえないことについて問題を感じておいででした。

 さて、そのお話をうかがう中で、気になるフレーズが出てきました。それは、

「ふつう、○○じゃないですか」

 そこで、「今"ふつう"っておっしゃたんですけど、□□課長にとっての"ふつう"ってどんなことですか?」とお聞きしてみると・・・

課長:そんなの当たり前ですよ。納期が守れないなら、途中で報告してくれるとか、
   困っているんだったら相談してくれるとか
私:そうですか。納期に遅れそうなら途中で報告してくれるとか、
  困っているときに相談する、これをちゃんとしてほしいということですね
課長:そうです、そうです
私:他のメンバーはいかがですか?
課長:ふつうにやってくれています
私:他のメンバーは報告や相談があるんですね
  ということは、その方だけがやってくれない。そういうことですね
課長:そうです
私:ちなみに、どのタイミングで報告してほしいとか、相談してほしいとか、
  その方と話したことはありますか?
課長:・・・・・そういえば、なかったかなぁ、だって、経験もあるメンバーですからね
私:それを伝えてみることはできそうですか?
課長:もちろんできます
私:その時に、1つだけコツがありまして。。。「私は」を主語にして伝える方法です
 例えば、
 「私は、作業状況とそのとき困っていることなどを、
 1日の終わりに聞きたいんだけど、報告してもらえるかな」 
 あるいは、
 「私は、納期が遅れそうなときは報告が欲しいんだけど、
 遅れそうな目処ってどの辺でわかる?」
 という感じです。
課長:「私は」を主語にするんですね
私:そうなんです。「私は」を主語にすると責められている印象ではなくなるので、
 自分の考えや状況を伝えやすくなると言われているんです
 ちょっと試してみていただけますか
課長:わかりました。ちょっとやってみます

「できる人」だからこその悩み
 
と、このような話で終わったんですが、実は、「うまく伝わらない」とおっしゃっている方がよく使うフレーズに、「ふつう」、「当然」、「常識的に」といったものがあります。これらのフレーズは、仕事への基準が高い、いわゆる「仕事ができる人」がよく使う言葉です。しかし、部下は部下の基準(や経験)で判断します。そのため、上司と部下の基準がズレているときに物事が滞り、上司としては「伝わっていない」と感じる事象が発生します。(できる部下が多いとスムーズに物事が進むので上司はそれが普通だと思い込んでしまう)

 物事がスムーズに進まないときは、1つの要因として「基準のズレ」の可能性を疑い、まずは、
 ・自分がどんな基準を持っているか
 を明らかにし、その上で、部下がどんな基準で動いているか、本人の考えを聞くようにすると、ズレの度合いが把握でき、修正しやすくなります。

 「ふつう」という言葉を口にしたときは、「自分は何を"ふつう"と思っているか?」考えた上でコミュニケーションをとってみてはいかがでしょうか。考え方をすり合わせるチャンスになるかもしれません。

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