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1年の計は元旦だけか?

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 ドラマ『下町ロケット』のテーマは「夢」。また、年初に向けて目標を持って取り組んだ人のエピソードや、目標の大事さに触れる情報が増えるこの時期は、「本気で取り組める目標を持ちたい」と思う方も多いのではないでしょうか?

 そんな私もアスリートや功績をあげた人のエピソードを見るにつけ「本気で取り組める目標を持ちたい」とずっと思い続けてきました。もちろん、自分で会社を起業しているので、本気で取り組んできた・・・ともいえますが、現実はそれほど美しくはありません。

 起業後の10年間では、リーマンショック、東日本大震災、消費税アップ、就職活動時期の見直しなどなど、大きく変化する環境に加え、自分が体調を崩したり、夫が単身赴任しその後会社を辞めるなど、創業時には思いもしなかった出来事も重なりました。正直「続けることがやっと」という時期もありました。そして、今後もそのようなことがないとも言い切れません。

 そのようなことを経る中で、2015年は年初から、うすらぼんやりと「目標」が気になり続け、「目標」のことばかり考えていました。そして、9月に入ってからようやく「これだったら!」と思えるテーマが見つかり、そういえば来年は創業から10年。次の10年を本気で取り組むための目標を立てる時期だったんだ・・・と気づいた次第。

 そのように「目標」を求める中で、一般的に効果があると言われている目標設定の方法など、色々と試しながらやってきました。その中で、いくつか目標を立てる前にやっておくべきことがあることも分かりました。

 そこで、「本気で取り組める目標を立てたい」という人のために、私が目標を見つける過程で気づいたことをお伝えします。

 特に、
 ・今まで、目標を設定しても、忘れてしまうことがほとんど、あるいは、達成できていない
 という方の参考になると思います。

 なお、最初にお伝えしたいのは、この時期に考えている方の多くは「年初に向けた目標」を考えていらっしゃるかもしれませんが、見つからなくても大丈夫です。
 ・2月4日(春分)以降
 も、目標をスタートするのにとてもよいタイミングということです。なので、納得いくまでじっくり取り組んでください。

 さて、前置きが長くなりましたが、私が最初に気づいたことは、
 「本気で取り組みたいことが見つかるまで、長期目標を立てない」
 ということでした。

 一般的には、10年後→5年後→3年後→1年後→半年後→3ヵ月後→1ヵ月後→1週間→今日

 という流れで立てることが望ましいとされています。

 これは、それほど目標設定の経験がない状態の場合は、自由に自分の未来を描くことができるので有効だと思います。事実私は、30代まではこの考え方で目標を達成できた感覚がありました。

 しかし40代になり、厳しい環境変化にさらされ続けた結果、目標を設定することそのものが辛くなりました。その辛い中でも、「正しい目標設定法だから」と思い取り組み続けてみたのですが、その辛さは増すばかり。

 その原因を求めていたところ、
 「目標」→「できなかった」
 「目標」→「やらなかった」
 「目標」→「達成できたけれども、無理をした」
 「目標」→「達成できたけれども、後から色々大変だった」
 という体験が積み重なると、「目標」が自分を責める材料になったり、後から辛さをもたらすものになってしまうため、「目標」そのものが負担になってしまうという心理によるものだと知ったのでした。

 そこで、辛い状態で目標設定をしても無駄。いったん「目標」と「自分の関係」をリセットする必要がある

 ということに気づきました。

 京セラ創業者の稲盛氏は、著書の中で「長期の経営目標・計画は必要ない」とおっしゃっていますが、もしかしたら、似たような意図があるのかもしれません。

 ただ、リセットするときも「目標」を活用します。その方法は、次の回で。

~夢を創り、夢を育む~出あいに、感謝
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