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HRD(人材の育成、教育研修)の現場から、気づいたこと、アイデアを発信します。初めて人材育成や教育担当になった方でも、わかりやすく、取り組みやすい情報提供を目指します。特に、20代~30代を元気にしたいご担当者様、是非このブログにご参加ください。

「仕事がつまらない」と感じる30代の胸のうち

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 『組織の未来を担う「30代」の課題と強化の具体策』というワークショップの準備を進める中で、興味深いデータを見つけました。

 そのデータは日本マンパワーによる『仕事に関する意識調査』の『仕事に関する悩み』についてのアンケート結果。以下のデータです。(調査年次が2011年ですが、現在研修などで接する各世代からは、同様の印象を得ますので参考とします。)

【仕事に関する意識調査:仕事の悩みや不安(複数回答)】
誠ブログ(仕事の悩み・不安).png

 

  数値は各年代で分かれていますが、私は「30代」に着目し、30%以上の人が「悩み」と回答した項目に赤枠をつけました。右側の棒グラフは、全体の平均値です。赤枠は、30代が全体よりも高いことを示しています。
さらに、それを多い順に並べます。(全年代で「お給料」の面が最も高いですがそれは外しています)
1.自分自身のやる気・モチベーションが維持できない 42.6%
2.仕事がつまらない・やりがいがない        32.6%
3.自分の適性が分からない            31.8%
4.上司との人間関係               30.2%

 この中で特に注目するのは、直属の上司や先輩世代である40代と開きのある2項目。
 ・「仕事がつまらない・やりがいがない」
 ・「自分の適性が分からない」
  
 本来、現場の第一線で、徐々に権限も委譲され、自分のやりたいことに取り組める年代になり「仕事が面白い!」と言ってても良さそうな世代の、約3割が「仕事がつまらない」あるいは「この仕事向いてないかも」と、思っているという結果です。

 さて、私はこの結果は、組織内の次のような状況も一因と見ています。
 1)30代が任される仕事の権限や予算がシュリンクしてきている。
 2)失敗できなくなっているので、やりたいことがあっても、確度が優先される。
   (やりたいことをやらせてもらえない)
 というのは、人材育成のビジネス面でも変化を感じておりまして、以前であれば、担当者レベルでの決済案件も、かなり上のほうまで決済が行くようになっています。それはそれでいいこともありますが、「任せてみる機会」が減っていると感じるのは、私だけでしょうか?

 「30代」の育成に力を入れている立場から見ると、「任せてみる機会の減少」は彼らが40代の頃、組織の中で、新しいものを生み出す力や、様々な価値観の人をまとめリードする力の衰退につながるのではないかと危惧しています。

 一方で、30代層の「企画力(自分のアイデアを形にする力)」や「リーダーシップ(周囲の理解や協力を得るために粘り強く取り組み、動かす力」は強化が必要だと思う部分もあります。そこで、今後の本ブログでは、「企画力」や「リーダーシップ」などに関わる内容をご紹介していきます。今、心中で「仕事がつまらないな・・・」と思っている人も、仕事を楽しくするきっかけになればと思う次第です。

 ここからはPRです。弊社で主催する『組織の未来を担う「30代」の課題と強化の具体策』を、1月27日に開催します。次回の開催は未定です。是非この機会にご参加頂き、自社の人材育成企画にお役立て下さい。
特に、経営者の方のご参加を歓迎いたします。
詳細とお申し込みは、以下のサイトへアクセス下さい。ご参加をお待ちしております

開催日時:2015年1月27日(火)13:30~16:30
参加費:無料
テーマ:組織の未来を担う「30代」課題と強化の具体策
http://www.six-stars.jp/seminar/workshop.html 

【参考情報】
データ引用元:日本マンパワー『仕事に関する意識調査』(2011年12月)
http://www.nipponmanpower.co.jp/cp/evaluate/cc/information/astw2011_report/

※1月23日、一部加筆しました。(加筆部分は以下の部分です。「右側の棒グラフは、全体の平均値です。赤枠は、30代が全体よりも高いことを示しています。」)

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