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創立記念日を活かそう!

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昨日、1月5日は、Six Stars Consultingの創立記念日です。人間で言えば誕生日にあたります。自分の誕生日は年を経るごとに良いこともある一方、同時に寂しさを感じるようになりましたが、会社の誕生日は、積み重ねられてきたものの大きさと、そのありがたみを感じます。特に今年は、今まで以上に「ありがたい」という気持ちでした。そのようなことから今年は、今まで積み重ねてきたものをベースに、もっと役に立つような働きをしていこうと、決意もあらたにしています。さて、私にとっての創立記念日はそのような意味合いを持ったわけですが、あなたにとってはいかがでしょうか?今日は、創立記念日について、考えていきたいと思います。

知らなかった会社の創立記念日(会社員時代)

今では偉そうなことを言っていますが、このブログを書くために調べるまで、私が最初に入社した生命保険会社の創立記念日を知りませんでした。調べたところ7月4日。アメリカの独立記念日と同じ日だったんですね。

当時の事をおぼろげな記憶を手繰り寄せ思い出してみると、この日は祝うことよりも、確か7月戦という営業強化月間で、みんな毎日発破をかけられ、いつもの倍の契約を上げることに必死に取り組まなければいけない、いち営業担当者にとっては辛い時期だったということでした。

今さらながら会社員時代お世話になった会社の歴史を振り返る

創立記念日を調べたついでに、会社の歴史も調べてみました。今は、企業のホームページの「会社概要」や「IR」のページに、会社の歴史について、物語や動画で紹介されているケースがあり、短時間でエッセンスを得ることができます。それを見たところ、自分の知らなかったことばかり。創業者の名前、なぜ創業しようと思ったのか、創業時の苦労、乗り越えてきた歴史的局面など、どれもこれも、初めて知ることばかり。会社員時代、いったい何をやっていたんだ?というぐらい、全く知りません。

会社の歴史については、新入社員研修の時に伝えてくれている(はず)とは思いますが、全く記憶に残っていません。新入社員の時には、とにかく生命保険の販売資格を得るための試験に向けたカリキュラムが目白押し。目先のことで精いっぱいだったようです。

そして、販売資格を取ることができ、営業活動がスタートすると、毎月締切がある営業成績を上げることで精いっぱい。今考えると、目先、目先、目先に追われる毎日だったようです。

自己弁護するわけではありませんが、知る余裕が全くなかったわけですね。

お世話になった会社の歴史を振り返って思うこと

お世話になった会社を辞めて約20年が経ち、今あらためてその会社の歴史に触れて思うことは、「創業者の信念について知る」ことが大事だということです。

というのは、仮にまだ営業に携わっていて、創業者の信念について理解することができていれば、今は違った仕事のアプローチが出来たのに・・・と思うからです。

例えば、創業者の意図を汲んで考えると、創立記念日である7月4日の時期を、単なる会社側の都合で推し進める「7月戦」というキャンペーンにするのは変だなと感じます。そこでその期間を、会社の理念を改めて見つめ、その上で、会社を代表する立場として直接ご契約者様と接する営業担当者が、ご契約者の皆様に日頃の支援に感謝を伝え、今後の活動の方向性について、ご意見やご要望をお聞きする時期にあてる。などが必要な気がします。

なお現在その会社では、営業担当者が、ご契約者と年1回接点を持つ仕組みが作られていますが、私が契約者として感じることは、どちらかというと、「営業の手段」という印象しか受けないのが残念です。

(補足:生命保険会社は、「相互扶助」という考え方の元運営されており、ご契約者様もその会社の一員であるという捉え方をします。そのためこのブログ内では、「お客様」という表現をあえて使っていません)

「続く」ということには、大きな意味がある

このようなことを考えるようになったのも、自分で会社を創り、或いは、人材育成という仕事を通じ様々な企業との仕事を通じ、「続く」ということは、決して当たり前ではないということに気づいたからです。特に、創業期~数年、ある程度業績が安定して~数年は、「続けるかどうか」を試されるような様々な出来事が起こります。

その時に、「なぜ、この会社を続けるのか」「それをすることで、誰の、どのような役に立つのか」という想いが明確でなければ、会社というのは、不思議と続きません。反対に、このような想いが明確な会社は、試されるような出来事をバネに、次の発展へと向かいます。多くの経営者はそれを「ピンチは、チャンス」という言葉で表現されていますが、正にそのような感じです。

日本の企業には、素晴らしい理念を持って創業された企業が多く存在します。今、厳しい状況にある企業も、今一度創業時の想いや、直面した困難。その時にどのような方針に基づき判断したのかを知ることができれば、きっと多くのヒントを得ることができるでしょう。

このことは、小さなプロジェクトの単位でも当てはまります。自分が関わるプロジェクトが、「誰の、どのような役に立つのか」その存在意義・価値が明確化され、メンバー一人ひとりが認識することができれば、新たな展開が見えてきます。

「自分の創立記念日」をつくればよし

とはいうものの、立派な理念や方針などなく、何となく運営されている・・・と感じられる組織があることも事実です。自分の所属する組織が、そのような状態であったとしても嘆く必要はありません。やはり「続いている」ということは、明確になっていないだけで、意味があるのです。

ただ、自分の仕事に意義や価値が見いだせず、やりがいが感じられない状態ではもったいないです。そこでお勧めするのは、「自分の創立記念日」をつくってみれば?ということです。

自分は「誰の、どのような役に立つのか」ということをはっきりさせ、それを「理念(ミッション:社会に果たすべき使命、ミッション:事業を通して実現したい内容)」「方針(判断・行動基準」としてまとめておきます。

そして、「自分の創立記念日」を設定し、毎年その日に自分が続けてこれたことへの感謝と、過去1年間、理念や方針に基づいて仕事に取り組むことができていたかを確認し、そして、これからの1年間にどのような価値を提供していくかを、考える日にする。

すると、1年1年積み重ねるごとに、マネジメントをする上での基礎が身につきます。マネジメント力を身に付けることができれば、今後の自分の大きな財産となることでしょう。

今日のまとめ

会社の創業日や歴史など、あまり考えることがないかもしれません。このブログの内容が、そうしたことを知るきっかけになれば嬉しく思います。気づくことで、これからの時代の変化に対応する力となることでしょう。

それでは、本年もどうぞよろしくお願いいたします。ご意見やリクエストも大歓迎です。ご一緒に実りある1年としていきましょう!

 

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