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わかった! 生徒の気づきを大切にするICT教育―東京学芸大学でのkintone活用事例―

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こんにちは、葉月へちまです。
今回は、東京学芸大学教育学部の学生さんがkintoneを使用されていると聞き、お邪魔させていただきました!

教育現場への取材は以前、萩商工高等学校に伺ったことがありますが、今度は大学。どのようなちがいがあるのか、気になるところですよね。

将来小学校の先生を目指している学生さんたちがどのようにkintoneを活用しているのか。
ICT(情報通信技術)を利用した新しい学習方法とはどのようなものなのか。

じっくりとご紹介してゆきます!

◯メンバー

今回取材をさせていただいた方々がこちら。

学芸大学集合写真.jpg

むかって左から、

  • サイボウズ株式会社の中村龍太さん
  • 学部四年生の太目弘樹さん
  • 院生の中嶋瑞希さん
  • 教授の森本康彦先生

です。

森本先生は教育のシステム、eラーニング、eポートフォリオといった教育工学を専門に研究されていらっしゃる方で、太目さんと中嶋さんは森本先生の研究室に所属する学生さんです。

教育に活用できるICTのツールを探していた森本先生と龍太さんが知り合ったのが、kintone使用しはじめたきっかけなんだとか。
「主にkintoneを活用しているのは学生達なんですけどね」と語る森本先生。

それでは、学生さんたちはどのようにkintoneを活用しているのでしょうか。
森本先生に尋ねたところ、「授業を見たほうが早いです」とのこと。

さっそく先生の授業を見学させていただきました!

○授業で活用されるkintone

ぱしゃふり.jpg

先生の講義がはじまると、生徒の皆さんがいっせいにスマートフォンを取り出し、撮影を始めました。
授業中にスマートフォンを出して良いの? と動揺していると、「『パシャ振り授業』を提唱しているこの講義の中では良いんですよ」と中嶋さんが補足してくださいました。

【「パシャ振り授業」とは?】

太目さんが研究・提唱しているもので、ICTを活用した新しい学習方法の一つなんだそうです。

ぱしゃふり2.jpg

授業中、スマートフォンをつかって気になったところをその都度撮影。

グラフィックス1.png

簡単なコメントを添えて記録。
残した記録はkintoneでまとめて管理し、いつでもどこでも授業の復習ができるというもの。

なぜ『パシャ振り授業』というものを思いついたのか太目さんに訊ねたところ、「旅行へ行った後に撮った写真を見直して、その旅行の思い出を鮮明に思い出すことってありませんか? それを勉強にも活かせたら、と思ったのがきっかけです」という答えが返ってきました。

私も旅行に行くことが多いので、太目さんのおっしゃることがよくわかります。
写真に撮った場所と撮らなかった場所って、記憶の残り方がちがうんですよね。もちろん写真撮ることに集中しすぎて、肉眼で見て目に焼き付ける、ということをおろそかにしてもいけないのですが、写真に残した場所は、「そうだそうだ。ここに感動したから写真を撮ったんだよね」とその時の情景を思い出しやすいんです。

森本先生は、「生徒自身が「分かった!」と気づいたり、「こうしてみよう!」と考えたりする、生徒の主体性を大切にできるような学習・教育方法を研究しています」とおっしゃっていました。

太目さんの提案する『パシャ振り授業』は、森本先生のご指導のもと、生徒が自ら学びやすいようにと考えられた学習方法なのですね。

グラフィックス2.png

さらに、『パシャ振り授業』の利点は、kintoneに残したデータをみんなで共有できるところ。先生も生徒達がどこに注目したのか授業の理解度チェックができるし、生徒同士も他の人がどこを重要だと思ったのか確認できて便利ですよね。

勉強できる人って、授業の受け方というかノートの取り方からしてすでにちがうじゃないですか。ちがうってことは分かるんですけど、なかなかマネできない。勉強の苦手な私は学生時代、それで結構苦労しました。勉強できる人のノートを借りられたら、もう少し私も勉強ができるようになったんじゃないかしら、と思ったり。

スマートフォンとkintoneを活用した『パシャ振り授業』。私も学生時代に経験してみかったなあ、と森本先生の講義を受けながら思わず羨ましくなってしまいました。

......しかし、気になることが一点。

ぱしゃふり3.jpg

皆さん、それぞれ好きなタイミングでパシャパシャ撮ってますけど、他の人のシャッター音って気になりませんか? 
ふつう講義の最中は、邪魔にならないように音を消して電源切ってかばんの中にしまっておくものですよね? 

森本先生に聞いたところ、「逆に音が鳴ることで、周りが撮影しているのが分かるので、『あれ、ここ重要なのかな?』と授業に集中しだす人もいますよ」とのこと。

なるほど! たしかにこれまた私は学生の頃、「授業中、先生の話のどこが重要なのかわからない」という悩みを抱えていました。隣の席の勉強のできる子が『パシャ振り授業』でスマートフォンを構えていたら、「ここが重要なのかな!」と一緒になって写真を撮ったでしょうね。撮るという行為を自分ですることで、授業のどの話の時に撮ったのか記憶にしっかりと残り、復習の役に立つ。『パシャ振り授業』が画期的な学習方法であるということがよく分かりました。

もちろんスマートフォンを使う以上、TPOは大事です。『パシャ振り授業』がどの授業にも応用できるかと聞かれれば、そうではありません。

森本先生は講義よりはむしろ、野外学習などもっと動きのある授業の中でこの学習方法を活用してほしいとおっしゃっていました。将来の先生達に、「こんな学習方法もあるぞ」と様々な方法を伝えていきたいという森本先生の熱意が強く伝わってくる取材でした。

○おわりに

実は私も教員免許を持っていて、教育実習に行ったこともあるのです。だからなんだか学んでいる学生さんたちの姿が懐かしく、眩しく見えました。

数ある学習・教育方法の中でなにを選んでどのように授業で実践していくのか。それは個々の先生にかかっています。

森本先生のもとで学んだ学生達が、今後どのような授業を学校現場で実践していくのか。今から楽しみですね!

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