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フリーターがフリーターの実態を赤裸々につづります。過去働いたことのある職場を非正規雇用の立場で、法に触れない程度で自由に暴露していきたいと思います。

【前編】飲食とIT企業、異色の組合せ―kintoneは飲食業界でどのように活用されるのか―

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こんにちは、葉月へちまです。

以前、kintoneというクラウドサービスを紹介させていただきましたが、(サービスについてはこちら)またも中村龍太さんに取材の機会を頂いたため、ご紹介いたします。

今回訪問したのは府中市に本社を構える株式会社セカンドファクトリーさんです。

○株式会社セカンドファクトリーとは

セカンドファクトリーさんはウェブアプリケーションの開発等を行う株式会社です。

こちらの会社のすごいところは、自社で開発したソフトの活用のされ方を実証するために、「極鶏(ゴクチー).Bar」という飲食店経営まで行っているというところ


どういうことかというと、セカンドファクトリーさんで開発された「QOOpa」というスマートフォン等で活用できるオーダーシステムがあるのですが、こちらを「極鶏.Bar」で使用することにより、開発時点では分からなかった利点や欠点が分かり改良へ繋げているというのです。

......たしかに理にかなっていますが、なかなかここまでする会社はありませんし、ITと飲食という畑違いの業種を結び付けて同時に経営しているというのは非常に面白いですよね。

さて。今回の取材に応じていただいたのは以下の4名。

グラフィックス1.jpg

右から、

  • 業務を知っているセカンドファクトリーのコーポレートマネジメントグループ・コーポレートストラテジーグループの中野寿仁さん
  • 同グループ、マネージャーの菅晃平さん
  • サイボウズの中村龍太さん
  • 技術を担当されているプロダクト&サービスグループ・テクニカルスペシャリストの蔵元達志さん

です。


今回のセカンドファクトリーさんのチャレンジは、業務を知っていながらITに縁のなかった事務・営業畑の菅さんと中野さんがkintoneを使ってシステムの設計をされていることです。

○なぜkintoneの使用を考えたのか?


kintoneの使用を考えた最初のきっかけをお伺いしたところ、「とっつきやすかったから」という返答をいただきました。

他のクラウドサービスと比べてシンプルで分かりやすかったのだとか。

なるほど。第一印象は大事ですよね。


kintoneは開発をできるだけしない「Fast&Easy」をコンセプトにおいたクラウドサービスなので、同じくなるべく開発はしないというコンセプトをもつ「SkyDream」という商品を開発しているセカンドファクトリーさんと龍太さんは意気投合したのだそうです。


kintoneが飲食業界で活用されたという事例はまだありません。

実際どのようにkintoneを活用していく予定なのかうかがったところ、以下の五点を挙げられました。

  1. シフト・勤怠管理システム
  2. 予約システム
  3. 会員管理システム
  4. 発注システム
  5. お弁当注文システム

今回の取材は内容が盛りだくさんですので、前編の今回は、

  1. シフト・勤怠管理システム
  2. 予約システム

がどのようなものなのかをご紹介いたします。

1、シフト・勤怠管理システム


シフトの提出に関して試験的にkintoneを使用してみたとのことで、就業しているスタッフの方々に入力していただいた画面がこちら。

グラフィックス2.jpg

kintoneの入力画面のURLを従業員にメールで依頼したそうです。

これまではシフトの提出は紙面で行われ、管理はエクセルで行っていたとのことなので、それと比べると随分楽になったように思えます。

が、使用した従業員の方の感想から見えてきた課題があるようです。

<課題>

①入力が手間

勤務パターンが決まっている、たとえば「月曜から金曜日まで夕方からクローズまで働きたい」という人が一日ずつ入力しなければならないため面倒だという意見が出てきたとのこと。

毎日勤務時間が違う人にとっては良いのでしょうが、たしかに固定シフトの人は大変そう。色々なパターンで提出できるように改良する必要があるようですね。

今後の理想としては

グラフィックス3.jpg

こういったアプリのように、カレンダー形式で簡単に勤怠を入力できるようにしたいとのことでした。

②編集制限をどのように設けるか

確定したシフトをkintoneを通して皆で共有できることが理想です。

しかしそれには従業員一人ひとりにIDを発行する必要があります。そうしないと従業員が勝手に勤務日を変更することが可能となり、管理が出来なくなりますからね。

将来的には出退勤の入力も従業員カード等を通してkintoneで行いたいということですが、IDを複数発行するにはお金も時間もかかるのが難点なようです。

2、予約システム


こちらもすでにkintoneを使っての運用が始まっていました。

グラフィックス4.jpg

導入前までは電話で受けた予約を紙面に記録していたということですが、kintoneの導入で予約の変更や取り消しも簡単になり、オーナーや本部の方は直接店舗に赴かなくてもお店の予約状況が把握できるようになったのだとか。

すでに現状に十分満足しているというコメントをいただきましたが、今後コースや席の種類を色分けして分かりやすく表示できるようにするとのことでした。

改善点が見えてきて気になるところで、前編はここまで。

後編ではいよいよ飲食業界ならではのkintoneの活用方法をお伝えしていきます!

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