フリーターがフリーターの実態を赤裸々につづります。過去働いたことのある職場を非正規雇用の立場で、法に触れない程度で自由に暴露していきたいと思います。

子供の中に宇宙があることを知っている人はどれだけいるだろうかー浦和絵本大学に学ぶー

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 こんにちは。初月ヘチマです。

 私は毎月、親子の絵本読み聞かせ教室のお手伝いをしています。その関係で絵本というものに興味を持ち、「浦和絵本大学」に本日参加してきました。

 講師は『ガンバとカワウソの冒険』の作者として有名な斎藤惇夫先生です。

 先生は本の編集責任者をされていたこともあり、一冊の本ができるまでの間にどのような苦労があったのか、どれだけ子どものことを考えて本を出版されているのかを話してくださいました。

 特に印象的だったのは、『トムは真夜中の庭で』と『ライオンと魔女』のお話。この2冊は私が子どもの頃に読んでそれはもう興奮した作品でした。それを先生も同じように好きだ、ワクワクした、と話されていて年齢も性別も飛び越えてひとつの作品に対して同じように感動できるということは素晴らしいことだと思いました。

 『トムは真夜中の庭で』を初めて読んだ時は読み終わった瞬間、あまりにも興奮してベッドの中を転げまわりました。内容を細部まで覚えていなくてもあの日のことは今でも鮮明に覚えています。

 そして『ライオンと魔女』。この本に関しては先生がイギリスの図書館司書の方々とお話された時のエピソードを聞かせてくださいました。イギリスの図書館員たちはこの本を図書館に入れるまでに六年間も議論を重ねたそうです。先生はそのとき驚いて「なぜそんなにも長く話し合われたのか」と質問したそうです。私も同じ疑問を持ちました。面白い本ならすぐにでも入れてしまえば良いのに、と。すると図書館員の女性は

「なぜ?それは『ライオンと魔女』が子どものための本だからです。子どものための本だからこそきちんと吟味されるべきであり、そのために費やす六年は決して長いものではありません」

と答えたそうです。そして分厚い本を先生に差し出しました。そこには六年間議論された内容がびっしりと書かれていたといいます。その議論された項目のひとつに

「目に見えるように鮮やかに情景が描かれているかどうか」

というものがあったそうです。先生は主人公のルーシーが初めて衣装ダンスの奥からナルニア国へ旅立つシーンのことを話されました。私も一番最初に『ライオンと魔女』を読んだときにそのシーンが一番ワクワクしたことを覚えています。行き止まりであるはずの衣装ダンスにさらに奥があって、洋服をかきわけ進んでいくとそこにはあるはずのない別の世界がひろがっているのです。知らないはずの世界なのにありありとその情景が想像出来るのです。それだけ原作者のCSルイスさんの文章とそれを日本語に翻訳した瀬田貞二さんの文章が優れていて、多くの人々から選び抜かれた作品なのだということがわかりました。

 これがただの衣装箪笥で、特別なアイテムや存在しない物ではないところがまた良いんですよね。児童書を読めるぐらいの年齢になると、現実と空想の区別はついているのです。実際にはありえないということも頭ではわかってる。でも、身近に存在する物から別世界にいけたりすると、「ないとは思うんだけど、もしかしたらあるかもしれない」と思ってしまう。私もありえないと思いつつもよく真似して衣装ダンスの中に潜り込んだものです。

 

 絵本と少し離れてしまいましたが、無料とは思えないくらい大変興味深いお話をたくさん聞かせていただける講座でした。自分が幼かった頃にした空想や遊びが先生のお話から思い出されて、先生が最初に引用された

「宇宙の中に子ども達がいることは誰でも知っている。しかし子供の中に宇宙があることを知っている人はどれだけいるだろうか」

という言葉の意味が少しわかったような気がしました。

 

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