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NokiaとEricssonが選んだ道ーー通信インフラを再び抱えるNokiaと端末事業を完全に切り離したEricsson

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フィンランドNokiaが7月1日、Nokia Siemens Networks(NSN)を完全子会社化する計画を発表した(ニュース記事)。Siemensと合弁会社設立を発表したのは2006年(会社が正式にスタートしたのは2007年)、6年を経た後SiemensがNSNの株式売却を望んでいることは今年始めから報じられており、今回Nokiaがすべて買い取ることになった。NSNの本社機能はフィンランドにあり、CEOも続投とのことなのですぐに大きな変化がでることはなさそうだ。

1990年代にNokiaと共に携帯電話分野を率いてきたお隣スウェーデンのEricssonは、2000年にソニーと合弁会社Sony Ericssonを作り、自身はインフラに専念する道を選んだ。同社が2011年にソニーに持ち株を売却して完全に端末事業から撤退したのは記憶に新しい。

通信バブル後の業界再編を受けて2社は異なる道を選んでいるが、ここ数年はHuawei Technologies、ZTEの中国メーカー(共に端末事業とインフラ事業を持つ)が共通した脅威となっていることは間違いない。なお、Ericssonは同日、Macquarie Advanced Investment PartnersからメディアサービスのRed Bee Mediaを買収する計画を発表している(プレスリリース)。これにより放送サービス分野を強化する狙い。

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