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書籍紹介 3 : 「マーケティングのすゝめ」フィリップ・コトラー/高岡浩三

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マーケティングのすゝめ

ネスレジャパンのCEO高岡氏とその師匠コトラーの共著で、コトラーのマーケティング3.0、4.0について語っています。高岡氏は,、職場での協力者をアンバサダーと位置づけ職場でのネスレのビジネスを広げたネスカフェ・アンバサダー・プログラムなど、その実践を行っており、従来型のマーケティングとは異なる手法で日本でのビジネスを伸ばしています。

この本では、さながらマーケティング3.0のケーススタディとして高岡氏のネスレでの実践が紹介されています。「マーケティングは顧客の問題解決である。」と高岡氏は述べているが、日本の企業が得意な「カイゼン」では「リノベーション」にしか過ぎず、従来型の顧客リサーチ手法に基づくマーケティング2.0にとどまっている以上、「イノベーション」は起きづらいとコトラーは述べています。マーケティング3.0や4.0は、モノ中心だった2.0からヒトそして「世の中をよくするコト」を中心としたアプローチにシフトしており、顧客すら気づいていない課題を見いだすことができ、解決方法の提示が「イノベーション」になります。

「顧客のことを深く考え、顧客の気づいていない課題を見出し、解決する」は、すごく当たり前のことですが、一般的な顧客調査で知ってるつもりになっているマーケターや経営者はまだまだ多く、トップ・レベルほど自社顧客のことをもっともっと知ることが重要な時代になってきたといえます。

高岡氏は顧客の課題解決を行う前提として「問題発見力」を挙げていますが、顧客の気づいていない問題を解決することがイノベーションなので、そもそも何が問題かは深い洞察力が重要になるわけです。調査顧客のことがわかったつもりになるのではなく、「当たり前のなぜ」について深く考えを巡らせることで顧客が築いていない問題を見つける能力が高まると説いています。

無印良品では顧客の家に訪問し、課題がありそうな「現場」を顧客と一緒に観察し、そこで議論をすることで深い示唆を導き出し、商品開発のヒントとしているそうですが、問題発見の好事例と言えるでしょう。このようなデザイン志向アプローチが昨今フューチャーされだしているのもこのようなことと関係あるものと思います。

テクノロジーやデジタルはマーケティングにおける効率化に寄与はしますが、大切なのは顧客インサイトだという、古くて新しい話なのです。

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