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共創でマーケティングを変える!

コラム:ad:tech kyushu 2014に参加してきました

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アドテクとマーケティングの祭典 ad:tech tokyoに対抗(?)すべくダイレクト・マーケティングの祭典 ad:tech kyushu公式パネリストとして参加してきました。私はDAC徳久氏、KFC干場氏、GDO福永氏とDMPセッションを行いました。

Img_0326セッションの途中に写真を撮る筆者とそれに応えるDAC徳久氏(笑)

九州はご存知のとおり単品通販天国で、今回もキーノートで登壇されたやずやや、再春館製薬など日本を代表する単品通販会社が凌ぎを削ってます。そしてその通販会社を支援するダイレクト・レスポンス命のエッジがたった会社も多く存在しています。0.01%でもレスポンスをあげるために日夜A/Bテストを繰り返しています。

そんな人たちの祭典に参加してきたのですが、ぶっちゃっけアウェイすぎてどうかなと思ってました。エンゲージメントとかリレーションシップとか共創とかとは別世界なんではと。

しかし、結論から言うととても刺激を受けて帰ってきました。やはりダイレクト・マーケティングという真剣勝負を日々行っている方達の真剣度合いが伝わり、少し忘れかけていたWebやマーケティングの原点を思い出した感じです。(私自身はAmexでダイレクト・マーケティングの洗礼を受け、今日に至ってる人間です。)

下記はメモです。

  • 参加はダイレクト・マーケティング王国九州における通販企業、ダイレクトマーケティングベンダー(売れるネット広告社、アンダス、ペンシルなど)、広告代理店(Cyber Agent、ADK、BBDO J West)、ナショナルブランドのマーケター(花王、ニューバランス、サントリー、ピーチ・ジョン、資生堂、クレディセゾンなど)、プラットフォーマー(Facebook、Yahoo!、楽天、LINEなど)、テクノロジーベンダー(Brain Pad、オムニバス、DACなど)などが参加、ダイレクト・マーケティングをテーマに様々な講演やパネルディスカッションを実施。
  • 東京と比べ、ADテクノロジー中心というよりは幅広くダイレクト・マーケティング、マーケティングについての話が多かった。
  • 各セッションともPDCAについて語られており、広告効果だけでなく、クリエイティブ、コンテンツなどのPDCAの実戦も多く語られていた。
  • ソーシャルに関してはLINE田端氏がキーノートでビジネスコネクトのプレゼンテーションを行い、かなり力を入れている感じがした。一方Facebookもブースを出し、かなりダイレクトマーケターに広告メニューとしてのアプローチをしていたが、セッションではピーチジョンが事例として活用方法をプレゼンし、Custom Audience 広告での実績をアピールしていた。KDDI、KFCも活用し、成果を上げているようで、既存顧客でメールを読まなくなった顧客に対してのコミュニケーション媒体としての広告活用法をプッシュしていた。
  • ダイレクト・レスポンス・セントリックな一面もあるが、一方、単なる一過性のレスポンスや販売だけではかなの限界が来ており、LTVなどを獲得の段階から意識したコミュニケーション・マネージメントの話がでてきていた。
  • また、従来のダイレクト・マーケティング vs. ブランディングという対立ではなく、その両方を兼ね備える必要性や重要性が語られた。
  • 元電通のレジェンド杉山恒太郎さんと地元DDBO Jwestの真鍋さんのキーノートセッションは面白く、刺激的だった。彼は身近な売上を上げるためにA/Bテストの良い方ばかりを採用する手法を足し算引き算だけの「算数」と評し、クリエイティブや様々な手法や考え方を取り入れる「数学」アプローチが必要だと述べたのが印象的でした。一見右脳だけに見えるクリエイティブ開発には実は左脳的なアプローチがベースにあるとも述べていた。
  • Facebookの中島さんのセッションで述べられた「アイデンティティ・ターゲティング」はエンゲージメント・マーケティングの考え方にとても重要だ。「クッキーから人へ」「ブラウザからアプリへ」「PCからモバイルへ」

所感:

  • 誤解を恐れずに言うと、東京より地に足がついたセッションが多く、また、通販故の運用の重要性、PDCAの重要性が語られ、実戦しているノウハウが具体的にでてきており、本来重要な運用に焦点が当たっていた。
  • やはりダイレクト・レスポンスにあらゆる知恵と努力を惜しまないクライアントやベンダーの姿勢は、かなりインスパイアーされた。
  • 今後メーカーのEC化が進むと思われる中で我々もこの領域で取り入れるべきところは少なくないと感じた。
  • やはりテクノロジーより、それを縦横無尽に活用して「マーケティング」をやってる人たちの話はとても楽しい。
  • メーカーといえどもダイレクト・マーケティングを意識し、従来のマス・マーケティングアプローチからの脱却が必須となる時代の到来を感じた。(もちろん=ECということではない。)
  • 九州という地域からのマーケティング発信という意義をすごく感じた。武富さん、Good Job!

ということで台風の上陸を遅らせるくらいのパワーをもったadtech kyushuのショートレポートでした。

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