メディアプランナーのつぶやき。ITおよび製造業のマーケティングについての考察。ときどきマンガとアニメ。

「ひるね姫」と自動車産業の見る夢

»

先日公開された映画「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」を早速見てきました。

これまでTVアニメ「攻殻機動隊 S.A.C」シリーズや「東のエデン」などの監督をしてきた神山健治さんの最新作ということもあって、やはりテクノロジーの要素が満載の映画でした。

E64A6769-A3F4-4E7E-A65C-89205C91E520.JPG

本作の舞台は、2020年の夏、オリンピック開幕の3日前。岡山県倉敷市で自動車修理などの仕事をしている父親と、その娘である女子高生の森川ココネという主人公の、親子2人の話を中心に物語は進みます。

映画のタイトルにもある通り、「昼寝(ひるね)」をしているときに見る「夢」がストーリー上では重要な要素となっていますが、その点についてはネタバレになるので割愛します。

今回は、映画に出てくるテクノロジーについて、3つほど紹介したいと思います。

●コミュニケーションツール

映画では、登場人物同士がコミュニケーションを取る際にさまざまなツールが登場します。2020年という比較的近い未来の話のため、現在の延長線上にあるような現実的なものが多いのですが、そうしたアイテムをふんだんに取り入れながらストーリーを展開させていくところが神山監督らしいなと感じました。また、それぞれのツールの有無(登場人物の手元にどんなツール・テクノロジーがあるのか)によっても話の展開が大きく変わります。その展開もぜひお楽しみください。

●自動運転車

この物語で最も重要なテクノロジーの1つが、この自動運転の技術です。2020年にどこまで自動運転技術が進歩し、普及しているかというのは、製造業に関わる方にとって非常に関心の高いテーマでしょう。この作品ではそういった未来の1つの可能性という観点から見ても興味深いです。そして、その自動運転技術を実現する企業についての描写がとてもリアルでまるで実在するメーカーのような......ハードウェア技術者とソフトウェア技術者との確執や、社内政治についても触れられており、ぜひこの点は自動車産業に関わられている方の「中からの視点」でも見て頂きたいポイントです。

●ロボットとデザイン

要所要所で活躍するロボット(に変形するサイドカー)が、またいい味を出しています。デザイン原案は「ベイマックス」のコヤマシゲトさんが担当しており、柔らかなフォルムで親しみやすい外観となっています。カラーリングが水色なのも相まって、攻殻機動隊の「タチコマ」をほうふつとさせます。制作陣との話の中で自然に「やっぱり水色ですよね」という方向性になっていったのだとか。この他にも大型ロボットが登場するなど、ロボット好きを刺激するポイントも盛り込まれています。

上記のようにさまざまなテクノロジーがそこかしこに登場する「ひるね姫」。ITmedia読者の方であれば、そういったテクノロジー要素も楽しんで頂けることでしょう。また、誰かと一緒に行って、それぞれの技術についても解説したくなる映画ですので特にエンジニアの方にはオススメの作品です。

ただ一方で、2点ほど個人的には気になるところがありました。1つは「ひるね」という「夢」がストーリーに占める割合(現実世界との配分。これは好みが分かれるところでしょう)、それから、ソフトウェア開発に対する過大な「期待」という夢です。特に後者については、「現実」を私が見過ぎている部分があるのかもしれませんし、本作の本題とは離れたところにある部分ですが......何が「気になってしまった」のかはぜひ映画を見てお確かめください。


▼「ひるね姫 ~知らないワタシの物語~」公式サイト
http://wwws.warnerbros.co.jp/hirunehime/

Comment(0)

コメント

コメントを投稿する