山岡週報:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 山岡週報

メディア広告営業マンのつぶやき。ITおよび製造業のマーケティングについての考察。ときどきアニメ。

2010年2月1日、製造業のエンジニア向けの専門メディア「@IT MONOist」で、新たに「CAEポータル」を立ち上げた。 

雑誌「日経ものづくり」2009年12月号の特集記事では、「81.9%がCAE活用の増加を予測」という調査結果が出ている。特に、「設計者向けCAE」を身近なツールとして今後活用したいと考えている若手のエンジニアが多いようだ。(調査概要はこちら

広告営業として私が携わっている媒体「@IT MONOist」でも、2007年の立ち上げ当初からこの分野に注力している。ちなみに、Googleで「設計者CAE」「設計者向けCAE」などで検索すると、MONOistの記事「CAEの理想と現実(上) 設計者の前にそびえ立つハードル」が1番上にヒットする。(2010/2/15時点)

■CAEとは

CAE(Computer Aided Engineering)とは、平たく言うと「実物をつくるまえにコンピューターでシミュレーションしてみよう」という概念・技術のことを指す。たとえば、クルマや飛行機などを実際に作ったあと、その耐久性を見るために何度も破壊するというのは現実的ではない。そんなことをしていてはコストも時間もかかってしまうため、それを解決する手段としてCAEが存在する。

また、CAEはこれまで「CAE専任者向け(研究者)」のもので、設計者がつくったCADデータを専任者が解析する、というフローが主流だった。そこを更に時間短縮&品質を上げるために、設計者が設計する時点で「なるべく」解析してしまおう、というのが設計者CAEなのだ。

@IT MONOist立ち上げ当時、私は全く「CAE」についての知識が無かった。セミナーやクライアントの話を聞いているなかで、「なんだ、考え方としてはソフトウェアテストと同じじゃないか」と思った途端に、なんとなく理解できるようになった。「どの分野でも通じるものはあるものだ。勉強って大事だなぁ」なんて思った。ただ、どちらも「フロントローディング※」という概念であるということを後々知ることになる。

■メディアのつくり方と売り方

@IT MONOistは、@IT(IT系の技術者・管理者のための情報サイト)の1つのフォーラムであった「組み込み開発」をベースに独立させたメディアである。この分野は数年前からの既存顧客がいたが、立ち上げと同時に一から始めた「メカ設計」分野は、スポンサー探しも一からの開拓だった。今なら「そこが営業の腕の見せ所」なんてことを言える余裕があるが、当時はただただ勉強するのみだった。

・CAD/CAM/CAEとは何か、市場規模はどの程度か
・想定されるクライアントはどこか
・どの媒体にどんな広告を出しているのか
・誰に何を売っているのか
・ターゲット(読者)は現在何を求めているのか

など、本やWEBで調べはしたが、やはり一番早いのは「クライアントや識者に直接話を聞くこと」だった。そこには資料からは見えてこない、製造業に携わる人たちの情熱や危機感があった。そのなかで、頻繁に出てきたのが今回の「設計者CAE」である

・「いま、日本の製造業が危ない。それを救うには、従来の生産技術思想をひっくり返し、設計初期段階からの品質の作りこみを徹底的にするべきだ。」

・「専任者向けCAEは既に市場が飽和しているが、設計者向けのCAEはまだホワイトな部分が多くある市場。ここを育てることが使命。」

という話を聞き、編集と営業双方で「このテーマを扱いたい」と思った。WEB上でそういった情報が無いのであれば、まずウチで記事を掲載し、読者を集める。そうした「場」を設け、読者とスポンサーを繋げ、その市場を育てていくことで日本の製造業を支援したい、と。

メディアをつくるのも、売るのも、こうした「市場を育てる」という観点から考えれば自然と進むことのような気がしている。

■読者との関わり
それから2年半、MONOistはCAD/CAEに関するメディアとしては国内でも有数のサイトになった。ひとえに編集部のおかげだが、自分もこのメディアを売るに見合うだけの知識・知恵を得るための活動には積極的に取り組んでいる。いまでは、Twitterで知り合ったCAD/CAEのエンジニアと飲んだり、スポンサーを募って定期的なセミナーを企画・実施出来るようになった。

今回の「CAEポータル」開設についても、編集記者と積極的に関わって立ち上げた。もちろんクライアントのニーズあってのことだけれど、読者からの反響も高いテーマなので非常に楽しい。読者からの反応をクライアントへの企画にも活かすことで、読者にもクライアントにも活用してもらえるようなメディア作りをしていく。今はそんな試行錯誤の真っただ中だ。

そういえば新人の頃、記者や編集者の仕事のモチベーションは「伝えたいことがあるかどうか」だ、と言われたことがある。ブログを書き始めて、何となくそれが理解できるようになってきた。

・設計段階におけるコンピュータ解析活用|CAEポータル - @IT MONOist
・CAEポータル Twitter公式アカウント:@cae_portal
※上記アカウントは私ではなく編集記者が担当しています。

D.yamaoka

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山岡 大介

山岡 大介

アイティメディア社員。
主に「@IT MONOist」の広告営業&企画を担当。

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