オルタナティブ・ブログ > なるいのDRM進化論 >

デジタルコンテンツ流通の潮流を見据えて

地デジ対応シール開発。これがあればもう、あのうざいメッセージを見ることはありません。せめて最後の半年間、平穏にアナログ放送を楽しませて欲しい。

»

Screen_shot_20110202_at_10122_am


今日の飲み会でのネタ。

いよいよアナログ放送の終了が近づいてきた。2011年7月24日、アナログ放送は終了する。終了時期が近づくに合わせて、アナログ放送を見ていると画面の下に、早く地デジテレビに切り替えろというメッセージが常に表示されるようになった。曰く、終了が近づくと混み合うから早くしろ、マンションなどは共同アンテナの取り替えがあるから早くしろ、問い合わせはこちらへ、などなど、本当にうるさい。我が家ではそのプレッシャーに負けて早々と地デジ対応とやらに買い換えたのであまりそういったメッセージを見ずにすんでいるが、アナログテレビを見ている人はさぞうざいだろう。

そこでついに究極の地デジ対応商品が開発された。商品名は「地デジ対応シール」、シンプルだがその効果は抜群だ。使い方も簡単、テレビの画面の横の長さに合わせてシールを適当な長さに切って、画面の下に貼るだけだ。これでもうあのうざいメッセージを見ずにアナログテレビを楽しむことができる。チャンネルの切り替えは早いし、地デジに比べて数秒早く情報をキャッチすることができる。特にブラウン管テレビで見るアナログ放送の画質は無駄に大画面化した液晶テレビを凌駕している。

地デジ化が始まると時を同じくして、番組の質の低下が激しくなったのは笑えないジョークだ。東京には5つもの民間放送局がありそれらがキー局となって全国に番組を配信しているが、その番組の内容や質は目を覆うものがある。どの局もほとんど同じくだらない番組を作り続けている。ただただ、減少の一途をたどる広告を流すために。若者を中心にテレビを見ないという層が増えているというのもうなずける。昔はテレビは女子供のものと言われたことがあるが、今は女子供でさえテレビから遠ざかっている。NHKくらいはもっとまともな番組作りをして欲しいものだが、誰に迎合しているのか不思議だが、民放と同じようなお笑い番組やバラエティ番組を真似して作り続けている。

テレビ放送というのは実に素晴らしいシステムだと思う。優れた画質と音質のコンテンツをリアルタイムで無数の受信機に届けることができる。インターネットがどんなに逆立ちしても達成できない究極のブロードバンドだ。放送機器や受信機も高度に発達し、放送システムも衛星やケーブルなどあらゆる方法で高画質のコンテンツを放送できる仕組みが完成している。悲しいのはそこで流されるコンテンツがそうしたシステムの発達に反比例してお粗末になってきていることだ。

今年の7月になるとアナログ放送は終了する。それまで後6ヶ月。その間ふざけた地デジキャンペーンのメッセージを見ないくらいの自由が欲しい。

Comment(0)