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OODAループは意思決定、PDCAは品質改善が目的

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ある事情があって OODA ループという概念を調べています。

もともとはアメリカ空軍で空戦時の戦闘機動の判断を最適にできるようにすることを目的に考え出された概念ですが、これが変化の激しい現代のビジネスの世界で応用できるのではないか? と注目されるようになりました。

PDCAが時代に合わなくなってきたので、それよりもOODAループという考え方で仕事を進めるべきだ、という感じで一部のビジネスコンサルタントが売り込んでいるようです。

ところが、よく調べてみるとどうももともとOODAを提唱したジョン・ボイド大佐の考えは、現在通俗的な形で簡略化されて広まっているOODAの解釈とは違うようで、別にオリジナルを神聖視する気はありませんが、違和感をぬぐえません。

なんだか違うんじゃないか? とFacebookで書いたところ、ある人からこんなコメントをいただきました。

PDCAは時代遅れで、これからはOODAで考えるべきだ、とする論調のほとんどが、大きく2つの勘違いをしています。(あるいは意図的に間違えています)

(1)プロセスの目的が違う
PDCAは「品質改善プロセス」です。OODAは「意思決定プロセス」です。
そもそも目的が違うのに、どっちが良いとか悪いとか述べる時点で、既に頭が悪そうです。
確かに、PDCAは意思決定を含むでしょうし、OODAは品質改善を含むでしょう。
しかし、元々は別の目的のものです。
・・・(以下略)

おおっと、そうなのかっ・・・と、これをきっかけに本腰を入れて調べてみたところ、いろいろわかってきました。

上記コメントに出てくる「品質改善」と「意思決定」の何が違うのかをシンボリックに図解するとこんな感じですね。

スライド2.PNG

スライド3.PNG

その他、いろいろ書きましたのでSlideshareに上げておきます。今のところ個人的メモという位置づけなので流れがわかりにくいところがありますがあしからず。

https://www.slideshare.net/kaimaimizuhiro/pdcaooda

スライド0.PNG
Slideshareで閲覧)

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