デジタルでBtoBセールスはできるのか!?

「メーカー」の営業として注意しなければならないポイント

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私はIBMの営業として現在はWatsonソリューションを主に担当しています。お客様の範囲は限定されていない、いわゆる製品担当営業です。

IT業界を構成する会社を、自社製品を持つ会社と持たない会社に分けることができます。もちろん、他にも多様な分類方法がありますので、自社製品の有無による分類はその中の一つにすぎません。
持たない会社というのは、SIerやコンサルティング会社が代表的でしょうか。これらの会社は顧客企業の要件に合わせたシステム構築を行うのですが、その際、要件に合わせたハード、ソフト、サービスを組み合わせます。世の中のあらゆるIT製品から選択できるわけではなく、自社が経験豊富な製品から選んだり、系列のベンダーから勧められた製品から選んだりするのが一般的でしょうか。

IBMにもそういった構築を担当する部門はもちろんあります。IBM製品に限らず、様々な製品を組み合わせます。かたや、IBMは自社で製品やサービスを開発して提供するという側面があります。IT業界ではあまり使われなくなっていますが、そういう面で考えるとIBMはメーカーであると言えます。
純粋に定義すれば、ソフトウェアもWatsonのようなクラウドサービスは「製品」ではないので、メーカーという言葉に違和感を覚える方もいると思いますが、ここではそこは無視してください。以下では、製品という言葉に統一します。

私は担当する製品が決まっている営業、つまりメーカーの営業なので、他社の製品を提案することはできません。そうすると、担当製品をどう活用すればお客様の要望に応えられるのか、近づけられるのか、ということがポイントになります。そのため、どうしても視野が狭くなるきらいがあります。一方の顧客側からすると、その会社の製品は候補の一つに過ぎず、他にもいくつかの会社の製品を調べるでしょう。

メーカーの営業はここに気をつける必要があります。競合の存在を考えないことが多いのです。考えていたとしても、日々の多忙な業務の中で、きちんと競合の製品を調べることが困難ということはよくあるでしょう。

IBM WatsonはAI領域の中で高い知名度を有しています。有り難いことに引き合いも多くいただいています。そのために、どうWatsonの良さを伝えるかに注力しすぎてしまっていると時々反省しています。

AIは時代の潮流となっていて、ムックのような割とライトな本を書店で見かけます。先日そういうムック本の一冊を手に取ったのですが、Watsonについてはほんの僅かしか触れられていませんでした。これは、Watson中心の私にとっては少しショックなことでした。でもこれが現実です。

他社製品に精通することはなかなか難しいです。でも、できる範囲でアンテナを広げておかないと、悪い意味での製品営業、とにかく自社製品を押し込むだけの営業になってしまいます。
自分が一番気をつけなければいけないのですが、「メーカー」の皆さん、このことを留意しながら、でも自社製品に誇りを持ってお客様に提案していきましょう

IBM 中山貴之のWeb Page (平日は毎日更新中)

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