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仕事で成功する秘訣は、仕事をやめること

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日は心理学系のサイト、Psychology Todayからのエントリ。
タイトルが挑戦的だったので思わず開いたのですが、読んでみて納得しました。
著者は起業家で多国籍企業のCEOを勤めている、教育学博士の方です。


The Secret to Success at Work: Stop Working
仕事で成功する秘訣は、仕事をやめること


Psychology Todayの読者はほとんどがナレッジベース経済において、サービスを提供する形で働いている、ということを前提にして考えると、

The secret of being successful at work: Stop working.

仕事で成功する秘訣は、仕事することをやめること。

なのだそうです。

仕事することをやめる?どういうこと?
著者のLaurence Stybel氏によると、

There are four states of being for those of us who provide service to others: insanity, give-back, work, and fun.

他人に対してサービスを提供する人には4つの形態がある。それは狂気、還元、仕事、そして楽しみの4つだ。

なんとなく見えてきましたね。具体的には、

If you are serving people you do not enjoy being with and are not getting paid, you are in the state of "insanity." We have all been insane.

一緒にいて楽しくない人に対してサービスを提供し、かつ対価が払われないとすれば、あなたは"狂気"の状態にある。この状態では全員が狂ってしまう。

If you are serving people you enjoy being with but are not getting paid, that is give-back.

一緒にいて楽しい人に対してサービスを提供しているが、対価が払われていない場合、これは還元にあたる。

If you are serving people you do not enjoy being with but you are getting paid, that is work.

一緒にいて楽しくない人に対してサービスを提供しているが、対価が払われている場合、これは仕事になる。

If you are serving people you enjoy being with and are getting paid, that is fun.

一緒にいて楽しい人にサービスを提供し、かつ対価も支払われている場合、これは楽しみになる。

そして、キーとなるポイントは、

Customers/clients you serve know when you are working. And over time, they will gravitate towards relationships with service workers who enjoy being with them.

あなたがサービスを提供するお客様/クライアントは、あなたがいつ仕事をしているかわかっている。そして時間を経るにつれて、彼らといることを楽しむサービスの提供者との関係に引き寄せられるようになっていく。

では、どうすれば、仕事から楽しみへと切り替えればいいのか。Stybe氏によれば、端的に言って

Work with people you enjoy serving.

サービスを提供するのが楽しい人と一緒に働くべし。

ということで、なんとも投げやりな感じですが、キャリアカウンセラーや心理学の専門家、人材エージェントなどを通してセルフアセスメントを受けることで、自分の価値観や自分と相性の良い価値観をしっかり把握することがまず必要、と言います。

Think of these tests as identifiers of "simpatico" settings and people.

これらのテストを、感じのよい/気性の合った状況や人物を特定する試験と考えればよい。

余談ですが、このsimpaticoという言葉、元はイタリア語のようですが、イタリア人にとっての「必須」項目なのだそう。

Stybel氏は、このことをよく表す事例を一つ上げていますが、保険の営業をやっていたフレッドさんがお金持ちに売りつけるために会計士や弁護士とネットワーキングを図るのですが、何せ面白くない。「仕事」だったそうです。

そこで、Stybel氏は彼に、「仕事をやめろ」とアドバイス。アセスメントを受けさせたところ、どうやら彼の情熱は車の整備工にあったのだそう。父親の職業がそれで、本人の趣味も車いじりだったようです。

そして。Stybel氏は彼にBMWのカークラブに入会するよう薦め(BMWを持ってなくても興味があれば入れるそうです)、彼は毎週土曜にそこに通い、ボンネットの下でメカニック談義に花を咲かせているうちに、多くの人と友達になるだけでなく、保険も売れていったそうです。そして、

He now can afford to buy a BMW for himself.

彼は今や自分でBMWが買えるほどの余裕を持つまでになった。

Fred stopped working and started making more money.

フレッドさんは働くのをやめ、より多くのお金を生み出すようになった。

のだそう。

退職/転職、という意味で仕事をやめるのではなく、今の仕事のまま、日々相手にする人を変える、という視点を持ってみるのは面白いかもしれません。著者は最後にこう締めます。

What about you?

さてあなたはどうしますか?

お読みいただきありがとうございます!


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