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人事・組織領域を専門とする、クレイア・コンサルティングの広報・マーケティング担当です。人事・組織・マネジメント関連情報をお伝えします。人事やマネジメントの方々にとって、未来の組織を作り出す一助になれば大変うれしいです。

社員のエンゲージメントとは何か

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クレイア・コンサルティングの調です。こんにちは。
本日のエントリはわりと王道の内容です。エンゲージメントについて。
主に外資系のコンサルティングファームがエンゲージメントと名のつく商品を提供している場合が多いのですが、満足度やロイヤルティ、モチベーションなどでその全体や一部が包含されていたりします。


組織の中で求められる役割を果たしつつ、本来の自己を生かせていると感じることで、組織と個人の目指す方向性が重なっている状態のこと

と定義していますが、このような特性を企業がきちんと保持しているかを確認する上で、今回の記事は頭の整理に役に立つと思います。


A New Look at Engagement
エンゲージメントの新しい見方


Employee engagement has always been of interest to talent leaders, and the need to drive engagement is only growing in importance. During the tumultuous economic downturn, people were happy just to have a job, but now companies are seeing signs of movement in the market as recruiters come knocking.

社員のエンゲージメントは優秀なリーダーの間では常に注目の的となっており、エンゲージメント向上の必要性は重要性が増すばかりだ。この無秩序の経済不況の中では仕事があるだけで人々は幸せだったが、採用担当のリクルーターが人々の扉をノックするようになった今では企業は市場において何らかの動きを示す必要が出てきている。

エンゲージメントの低下や燃え尽き症候群は企業に多大なコストをもたらします。残業の増加やストレス、離職率の高まり、生産性の低下、ナレッジの流出等。そしてもともとは飴かムチのいずれかの政策が取られることが多かったものの、

However, these things don't drive engagement.

これらのものではエンゲージメントを高めることは出来ない。

とのことで、Bailey Groupというコンサルティング会社によるエンゲージメントを高める9つの要素が紹介されています。これらの目に見えない要素は、社員調査においても給料や福利厚生よりも高いランク付けにあるとのこと。チェックリストとしてお使い下さい。


1. Trust in leadership. リーダーシップへの信頼感

authenticity(信憑性)、communication(コミュニケーション)、presence(物腰)、honesty(正直さ)、などの特質があるかどうかがポイントとのこと。

2. Manager-employee relationship. 上司―部下間の関係性

オープンマインドで、かつマネージャーが部下のことをより知ろうとしているかが重要だそうです。

3. Co-worker relationships. 同僚間の関係性

毎日のようにコラボレーションが行われているレベルまで達していますか?

4. Job satisfaction or enjoyment. 職務への満足あるいは楽しさ

社員が抱える「個々の責任」に対する満足と楽しみ、という観点において。通常の満足度よりも高度な感じです。

5. Connection to vision or clarity of purpose. ビジョンへの共感あるいは目的の明確さ

社員が組織における自分の役割を認識し、自身の仕事の重要性を認識し、かつその仕事が全社の目標や戦略と紐付いていますか?

6. Pride in organization. 組織への誇り

他人に自社を推奨できるか?、そして本人が辞めないことも重要。

7. Development opportunities. 自己開発の機会

組織内に自身が成長する機会があり、会社主導での支援があること。

8. Utilization of strengths. 強みの活用

自分の強みを探索し発揮することを、会社が奨励しているかどうかが重要です。

9. Discretionary effort. 自発的努力

やらされ感ではなく、自分で主体的に動いている社員がいるか?


こういった指標はよく意識調査で測られるケースが多いのですが、

Organizations that conduct employee surveys just to show that they've done something -- but fail to follow through with an action plan -- can actually reduce, rather than increase, engagement.

社員調査を実施した組織で、調査をしたということだけを公表して、その結果をアクションプランでフォローしていくことに失敗した組織は、実際のところエンゲージメントを低めることはあっても、高めることは無い。

社員に対して、あなたの意見には耳を傾けません、という意思表示になってしまうわけですね。
どんな小さなアクションでもいいので、調査した結果から課題を抽出し、解決策を立案して実行することが、エンゲージメントを高める重要な鍵となります。

みなさんの組織の調査は、十分に活用されていますか?
ただ単に満足度を過去と比べて一喜一憂してませんか?
ご一読ありがとうございます!



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